リノベーション費用がどれくらいかかるのか、疑問ですよね。
費用の見当がつかないことには、リノベーションの計画や資金シミュレーションを立てることができません。
費用の相場や内訳を知らないまま進めると、割高な費用でリノベーションをすることになってしまいます。
インターネットで探しても、リノベーションの費用に関するサイトは、意外に少ないものです。
そこで本記事では、以下3点について紹介しています。
- リノベーション費用の相場や内訳
- リノベーション費用に影響する要素
- リノベーション費用を安く抑えるコツ
この記事を読むことで、リノベーション費用の相場など必要な知識が身につき、安心して進めていけるようになりますので参考にしてください。
1.そもそもリノベーションとは?リフォームとの違いについて
リノベーションとは、住んでいる家をより快適にするために行う改修のことです。
リノベーションを行うことで、家の性能が向上し、価値が高まります。
似ているものでリフォームがありますが、リフォームは原状回復を目的とした修繕のことです。
- リノベーション:性能や価値向上を目的とした改修工事。家全体の改修工事など
- リフォーム:原状回復を目的とした修繕工事。不具合箇所の部分的な工事など
リノベーションが家をつくり変えることに対し、リフォームは元に戻す工事と言えます。
現在のライフスタイルに合わせ、快適な生活を送れるように、築年数が古くなった物件をリノベーションする人は多いです。
2.マンションのリノベーション費用の相場
マンションのリノベーション費用相場は、戸建てよりも安く済むことが多いです。
100万円以上安くリノベーションを実施することもできます。
なぜ、これだけの差があるのか、理由やそれぞれのリノベーション費用相場について見ていきましょう。
1.マンションリノベーション費用の相場
マンションのリノベーション費用の相場は、1㎡あたり10万円〜15万円と言われます。
仮に、リノベーションの工事対象が50㎡であれば、500万円〜750万円が相場です。
ただし、この相場は、スケルトン状態まで解体して、リノベーションを行う場合になります。
ただし、以下の要素などにより費用が変わるため注意しましょう。
- 物件の広さ
- 築年数
- リノベーションの内容
- 使用する材料
たとえば、同じリノベーション工事でも、地元の工務店は1㎡8万円でも、全国展開する大手は1㎡12万円の場合もあります。
一般的なリノベーション相場として、1㎡あたり10万円〜15万円ということを覚えておきましょう。
2.戸建てのリノベーション費用の相場
戸建てのリノベーション費用相場は、マンションよりも高くなる傾向があります。
リクルート住まいカンパニーの「2015年 リフォーム実施者調査」においても、戸建て約659万円、マンション約519万円と、戸建ての方が約140万円高いです。
戸建ての方がマンションよりも面積が広いことが多いため、高くなるのは仕方がありません。
ただし、マンション同様、物件状況やリノベーションの規模によって、費用は大きく変わります。
3.リノベーション費用の内訳
次に、リノベーション費用の内訳について見ていきましょう。
内訳について把握しておけば、費用の節約やシミュレーション、業者選びがしやすくなります。
内訳を知らないと、業者同士で細かい費用比較ができません。
以下は、リノベーション費用の内訳の代表的な項目4つです。
- 人件費
- 資材・設備費用
- デザイン・設計費用
- その他費用・諸経費
それぞれの内訳について、紹介していきます。
費用内訳1.人件費
リノベーション費用の内訳で代表的なものが、人件費です。
人件費とは、リノベーション工事を行う職人の工賃になります。
リノベーション工事には、多くの職人が携わるため、費用の多くを人件費が占めているのです。
依頼する業者によって、職人の工賃に差があるため、比較するようにしましょう。
ただし、人件費が安すぎる場合は、職人のモチベーションが保てず、品質の低下に繋がる可能性があるため注意してください。
費用内訳2.資材・設備費用
資材や設備費用も、リノベーション費用の内訳で代表的なものです。
- フローリング
- 畳
- 壁
- 天井
- 浴室
- キッチン
- トイレ
- 洗面所
など、リノベーション箇所が多く、こだわりが強くなるほど、資材や設備費用も高くなる傾向があります。
たとえば、キッチン一つとっても50万円〜200万円を超えるものまで、さまざまです。
資材や設備のグレードによって、資材・設備費用は大きく変わってきます。
費用内訳3.デザイン・設計費用
リノベーション費用の内訳で代表的なものに、デザイン・設計費用もあります。
デザイン・設計費用は業者やリノベーション内容によって異なりますが、決して安くはありません。
たとえば、設計事務所にリノベーションを依頼した場合、デザイン・設計費用は工事費用の10%〜20%が相場です。
仮に、工事費用が700万円であれば、デザイン・設計費用は70万円〜140万円にもなります。
リノベーションを専門とする業者でも、デザイン・設計費用の相場は5%〜15%です。
費用内訳4.その他費用・諸経費
リノベーション費用の内訳には、その他費用や諸経費もあります。
たとえば、造作家具のオプション工事費や解体費、配線工事費用などです。
また、書類作成や申請、現場管理費などの諸経費もかかります。
大きな金額になることもあるため、できるだけ早く確認をしましょう。
4.リノベーション費用に影響する要素4つ
リノベーション費用は、物件の面積や階数、設備などによって、大きく変わります。
どんな要素が費用に影響を与えるのか知っていないと、的外れな計画や高額なリノベーション費用になり、困ってしまうでしょう。
以下は、リノベーション費用に影響する要素4つです。
- 物件の面積
- 物件の階数
- 物件の地域
- 物件の間取り・設備
各要素について、確認していきましょう。
要素1.物件の面積
リノベーション費用に影響する要素の1つが、物件の面積です。
物件面積が広いほど、リノベーション費用は高くなる可能性があります。
物件面積が広いと、施工面積も広くなり、その分の資材や設備が必要になるためです。
作業量が増える分、工期が長くなり、人件費も高くなります。
基本的に、物件の面積が広くなるほど、リノベーション費用が高くなることを覚えておきましょう。
要素2.物件の階数
マンションをリノベーションする際は、物件の階数も費用に影響する要素です。
高層階の部屋だと、資材や設備の運搬が大変な分、費用が高くなります。
また、運搬に時間がかかるため、人件費も高くなるでしょう。
1階〜3階など低層階の場合は問題ありませんが、10階以上など高層階に住んでいる場合は注意が必要です。
物件の階数が上がるほど、リノベーション費用は高くなります。
要素3.物件の地域
物件の地域によっても、リノベーション費用は変わってきます。
地域ごとで、職人の工賃や材料費などが異なるためです。
一般職同様、都市部ほど職人の人件費は高く、地方になると安くなります。
同じリノベーション内容でも、地域によって費用が変わることを理解しておきましょう。
要素4.物件の間取り・設備
リノベーション費用に影響する要素が、物件の間取りや設備です。
間取り変更や設備のグレードで、リノベーション費用は大きく変わります。
たとえば、水まわりを移動させたり、キッチンや浴室の設備をグレードアップすれば、当然、リノベーション費用は高額です。
間取り変更や設備のグレードが上がるほど、費用は高くなっていきます。
5.リノベーション費用を抑える3つのコツ
リノベーション費用を少しでも抑えたい場合は、複数業者での比較や資材等の再利用が効果的です。
安く抑えるコツを知っているか知らないかで、リノベーション費用は数十万円〜100万円以上変わってくるでしょう。
以下は、リノベーション費用を抑える3つのコツです。
- 複数業者で査定比較する
- 既製品を上手く活用する
- 今ある物を利用する
1つずつ、見ていきましょう。
コツ1.複数業者で査定比較する
リノベーション費用を安く抑えるためにも、複数業者で査定し、比較をしましょう。
同じリノベーション内容でも、業者によって費用は異なります。
材料費や人件費、設計料や諸経費などに差があるためです。
複数業者で査定をして比較をすれば、リノベーション費用が安い業者を見つけることができます。
査定をする際は、一括査定サイトを活用すれば、簡単に複数業者へ査定を出すことが可能です。
少しでもリノベーション費用を抑えたい場合は、複数業者で査定比較をしましょう。
コツ2.既製品を上手く活用する
既製品を上手く活用することも、リノベーション費用を安く抑えるコツです。
希望のサイズ・デザインの家具を造作すると、どうしても費用は高くなります。
既製品でもデザイン性が高い物は多く、探せば希望の製品が見つかるものです。
価格が手頃な製品もたくさんあるため、既製品を上手く活用すれば、リノベーション費用を安く抑えることができます。
コツ3.今ある物を利用する
リノベーション費用を安く抑えたいのであれば、今ある物を利用しましょう。
資材や設備など、使える物を再利用するだけで、費用を抑えることができます。
使えるのに、取り壊してしまうのはもったいありません。
今ある物を極力利用する方向で、業者と打ち合わせをしましょう。
5.リノベーションの費用捻出に困った時はリフォームローンを使おう!
リノベーション費用は高額になることが多いため、早めに資金の目処をつけておくことが大切です。
現金で用意できるのであればいいですが、難しい場合はリフォームローンを検討しましょう。
リフォームローンを利用すれば、現金を手出ししなくても工事ができ、規模が大きいリノベーションも実施できます。
ここでは、リフォームローンの特徴や種類について、見ていきましょう。
1.リフォームローンとは
リフォームローンとは、住まいをリフォームやリノベーションする際に利用できるローンのことです。
数十万円〜1,000万円以上の借り入れも可能で、多くの金融機関で取り扱われています。
リノベーション費用を現金で用意できない場合でも、リフォームローンがあるため安心です。
リフォームローンは、有担保型と無担保型があり、それぞれで特徴が異なります。
ローンの利用を検討している方は、早めに金融機関に相談をしておきましょう。
2.有担保型リフォームローン
有担保型リフォームローンは、リノベーションをする物件を担保にして、融資を受けるローンのことです。
高額で長期間、低金利で借り入れできる点がメリットですが、審査は厳しくなります。
金融機関によっては、1,000万円以上の借り入れも可能です。
主な特徴
- 高額借り入れが可
- 最長35年間返済
- 金利は1%〜2%前後
- 審査は厳しく、物件が担保
3.無担保型リフォームローン
無担保型リフォームローンは、物件を担保に入れることなく、融資を受けるローンです。
審査が通りやすくなる分、借入金額は少なく、返済期間は短くなります。
また、金利水準は有担保型よりも高めです。
主な特徴
- 借入金額は数十万円〜500万円前後
- 返済期間は最長15年程度
- 金利は3%〜5%前後
- 担保は不要
4.おまとめ住宅ローンもある
住んでいる家ではなく、新しく購入する家をリノベーションする場合は、おまとめ住宅ローンを利用する方法もあります。
おまとめ住宅ローンとは、物件費用とリノベーション費用を、合わせて借り入れをするローンのことです。
まとめて借りるため、返済もしやすく、手続きも簡素化できます。
金融機関によっては、取り扱っていない場合もあるため、早めに確認をしておきましょう。
まとめ
今回は、リノベーション費用の相場や内訳、安く抑えるコツなどについて、紹介しました。
最後にもう1度、ここで紹介した大切なポイントをまとめると、次の4点が挙げられます。
- リノベーション費用の相場は1㎡あたり10万円〜15万円
- 物件の面積や階数、地域や設備、リノベーション内容により費用は大きく変わる
- 安く抑えるためにも複数業者での査定や材料の有効活用をする
- 現金がなくてもリフォームローンがあるので安心
リノベーションを検討している方は、早速、業者への査定依頼を行いましょう。