事故物件を賃貸する最大のメリットは格安家賃!デメリットや探し方もチェック

「事故物件」と聞くと、その部屋でどんなことがあったのか…と気味が悪い気がしますよね。

しかしその反面、事故物件は家賃が安かったり、入居者が少なかったりとメリットもあるのです。

ここでは、賃貸の事故物件でのメリットやデメリット、事故物件の探し方を紹介していきます。

事故物件を両面からみて、自分に向いているのか考えてみてください。

1.事故物件で家賃が安くなった2つの事例

まずは事故物件で家賃が安くなった2つの事例から見ていきましょう。

  1. 首吊りの物件
  2. 原因の分からない音が聞こえる物件

家賃が安くなる理由も物件によって様々です。

無理な人にとっては絶対無理!という声が聞こえてきそうですが、家賃が数万円引き、さらには半額以下になるとなれば惹かれる人もいるでしょう。

CASE1.首吊りの物件

大阪の3DKの部屋は、通常7万5千円の家賃に対し、3万円で借りることが出来ました。

理由は、3年前に初老の男性が首吊りをして自殺をしていたからです。

オーナーが入居者を募集したいところですが、事故物件として出してしまうと住人にも知られてしまい出ていかれてしまうかと不安になったそうです。

そこで相談された不動産屋が知り合いに紹介し、家賃3万円で住むことになりました。

CASE2.原因の分からない音が聞こえる物件

東京都豊島区のワンルームの部屋は、相場より2~3万円ほど安い4万円代の家賃でした。

夜中に不審な音がなり気になります。

天井から聞こえてくる音の出どころを知りたく、上の階の人にも聞いてみるが不在時にも音がなっていることがあるのです。

不動産屋に確認すると、以前に住んでいた人は4人連続で「ウツ」状態になり、短期間で退去したそうです。

きっと原因のわからない音に悩まされたのでしょう。

2.事故物件とは人が死亡した部屋

そもそも事故物件とはどんな物件のことを指すのでしょうか?

まずは事故物件の基本的なことから覚えていきましょう。

心理的瑕疵物件のこと

事故物件は、心理的瑕疵(かし)物件に含まれます。

心理的瑕疵物件とは物件そのものに欠陥があるわけではないものの、過去にその部屋で自殺をしたり殺人現場になったりと、人が凄惨な亡くなり方をした物件です。

また事故や事件で人が亡くなった場合も含まれます。

もしくは墓地や宗教団体の施設が隣接しているなど、借り手が「なんか嫌だな…」と思うような物件のことを心理的瑕疵物件といいます。

病死や老死は含まれない

部屋で人が亡くなったとしても病死や老死は事故物件には含まれません。

人はいずれ死んでしまうものですので、なにか事件性があったり凄惨な亡くなり方でなければ事故物件というくくりにははいらないのです。

ただし病死や老死でも例外はあり、死後数日~数週間発見されず腐敗していて臭いがついてしまった場合などは事故物件扱いになることがあります。

3.事故物件の家賃相場は2〜3割安い

では事故物件の家賃相場はどのくらいなのでしょうか。

漠然と安いという情報だけでは「借りてみようかな?」という気にはなりませんよね。

事故物件はどの程度安いのか、ずっとその金額で借りられるのかなど家賃相場について見ていきましょう。

2~3割程度下がることが多い

事故物件の家賃は、他の部屋と比べて2~3割程度下がることが多いです。

例えば通常10万円の部屋が事故物件となれば、7~8万円の家賃で暮らすことが出来ます。

年間にしてみると24万円以上も安くなるのは、大きいですよね。

浮いたお金で旅行に行ったり、家具家電新調出来ると思えば事故物件もアリと思う人がいてもおかしくありません。

1年限定で半額になることもある

中には「1年限定で家賃半額!」としている事故物件もあります。

平均で2~3割安いの事故物件ですから、半額は破格の家賃設定です。

「お金がないけど引っ越さなければならない」という人にとっては大変オイシイ物件でしょう。

ただし大家さんとしても1年で出ていかれてしまっては損になってしまうので「2年は住むこと」など縛りがあるかもしれません。

よく確認してから契約を進めてください。

更新時に値上げされることもある

賃貸物件の更新は2年に1回行われるのですが、更新時に値上げされることもあります。

入居時は2~3割安くなった家賃も通常の価格に戻るというわけです。

となれば更新を機に退去を考えるかもしれません。

しかし、大家さんも退去することは想定内です。

事故物件は2人目以降の入居者には告知しない場合も多いため、退去後次に入居する人には事故物件と伝えないという可能性もあります。

4.事故物件に住む5つのメリット

では事故物件に住むメリットを挙げていきましょう。

ここでは、事故物件に住むメリットを5つ紹介します。

  1. 家賃が安い
  2. 希望者が少なく入りやすい
  3. グレードの高い部屋に住める
  4. リフォームや清掃が行き届いている
  5. 話題性がアップする

事故物件だからこそ得られるものもあるので、メリットと捉えられるかはあなた次第でしょう。

メリット1.家賃が安い

事故物件の最大のメリットはやはり家賃が安いことです。

安く物件を借りたいからとわざわざ事故物件を探す人もいます。

相場から2~3万円も安いとなれば大きく違います。

浮いた分のお金を生活費に充てたり貯蓄に回したりと、正規の家賃で部屋を借りるよりも余裕が生まれるでしょう。

メリット2.希望者が少なく入りやすい

希望者が少なく入りやすいのもメリットと言えます。

事故物件に対する考え方は人それぞれです。

事故物件と聞いただけで即NG!の人もいれば、事故物件になった理由次第という人もいるでしょう。

ただし凄惨な亡くなり方をした事故物件は、どんなに立地や間取り・家賃が安くても希望者が少なく遠慮されがち。

好条件でも希望者が少なければ借りやすいです。

メリット3.グレードの高い部屋に住める

グレードの高い部屋に住めるのも事故物件ならではのメリットです。

通常の家賃だったら手が出ないような部屋でも、事故物件で家賃が下がっていれば素敵な部屋に住めるかもしれません。

セキュリティーがしっかりしていたり、1人暮らしでは広すぎるくらいの間取りなど、部屋のランクアップは間違いなしです。

メリット4.リフォームや清掃が行き届いている

事故物件の部屋は、必ずリフォームや清掃が入っています。

例えばお風呂場での自殺であれば、バスタブごと取り換えられています。

死後数日~数週間が経ち腐敗臭があれば、床や壁もリフォームされているでしょう。

内見に行った際「思ったよりキレイ!」と感じるかもしれません。

メリット5.話題性がアップする

また話題性のアップにもなります。

事故物件住みます芸人や事故物件アイドルがいるように、事故物件に住んでいるとなればあなたに興味を持つ人も増えるでしょう。

これを機にブログやアフィリエイトを始めてみたら、お小遣い稼ぎになるかもしれません。

5.事故物件に住むデメリット3選

様々なメリットの反面、もちろん事故物件に住むデメリットもあります。

ここでは、事故物件に住むデメリットを3つ紹介します。

  1. 心霊現象があるかもしれない
  2. 友人が遊びに来てくれない
  3. 不自然なリフォームがある

自分にとって耐えられるポイントなのか考えてみてください。

デメリット1.心霊現象があるかもしれない

事故物件のデメリットは、心霊現象があるかもしれないことです。

特に殺人や亡くなってしばらく発見されなかったなど、その場所に怨念が残ってしまった場合は呪縛霊になることがあります。

すすり泣く声やドンドンという物音、写真を撮ったらオーブが映り込むなど怖い体験をするかもしれません。

デメリット2.友人が遊びに来てくれない

また友人に事故物件だと知られると、気味悪がって遊びに来てくれないこともあります。

最初は面白半分で来客が増えるかもしれません。

しかし心霊現象が起こったり霊感が強く「あの部屋はまずい」という噂が流れれば、一気に遊びに来てくれる友人は減るでしょう。

デメリット3.不自然なリフォームがある

ちゃんとしている不動産屋なら、全体的にリフォームをしてくれます。

しかし中には畳を1畳だけ張り替えられていたり、一部だけ壁紙の柄が違う!なんて不自然なリフォームが施されている物件もあるのです。

嫌でもここで何かがあったなと想像してしまいます。

そしていわゆる「やっつけ」のリフォームをする不動産ですから、もし何かトラブルに巻き込まれても真摯に対応してくれない可能性もあります。

ですから不自然なリフォームの事故物件を借りるのはおすすめ出来ません。

6.【結論】事故物件はこんな人におすすめ!

事故物件は、メリットもデメリットもあり正直迷ってしまいます。

以下のような人であれば、賃貸の事故物件に住んでもいいかもしれません。

  1. 霊感がなく気にならない人
  2. とにかく家賃を安く済ませたい人
  3. 家にいる時間が短い人

このような人は、問題なく事故物件に暮らせる可能性があります。

おすすめ1.霊感がなく気にならない人

まずは霊感がなく事故物件でも気にならない人です。

霊感がある人や小さなことを気にしてしまう人は事故物件に向いていません。

ただし過去に全く心霊体験をしたことが無い人でも、物件によっては何か体験してしまうかもしれません。

おすすめ2.とにかく家賃を安く済ませたい人

とにかく家賃を安く済ませたいという人も事故物件がおすすめです。

お金に余裕がないけれど、引っ越しを余儀なくされている場合背に腹は代えられません。

数年は事故物件で貯蓄をして、他の物件に引っ越すというのも1つの手です。

おすすめ3.家にいる時間が短い人

家にいる時間が短い人も事故物件に向いています。

仕事が忙しく寝るだけに帰っている人などは、通常の家賃を払うのがもったいないと感じることもあるでしょう。

くたくたに疲れて爆睡できるのであれば、心霊現象が起こっても気付かないかもしれません。

7.賃貸の事故物件の探し方

「とにかく安い家賃で部屋を借りたい」「事故物件に興味がある」と自ら事故物件を探す人がいるのも事実です。

ここでは、賃貸の事故物件の探し方を3つ紹介します。

  1. 不動産屋に問い合わせてみる
  2. 事故物件サイトをチェックする
  3. 賃貸リクエストサイトに登録する

事故物件に住んでみたいという人は、一度探してみてください。

探し方1.不動産屋に問い合わせてみる

一番手っ取り早い方法は、不動産屋に問い合わせてみることです。

不動産屋としても敬遠されがちな事故物件を望んで入居したい人がいればありがたいでしょう。

喜んで紹介してくれるはずです。

1つの不動産屋で巡り合えなかったとしても、諦めず他の不動産屋を尋ねてみてください。

探し方2.事故物件サイトをチェックする

自力で探すには事故物件サイトをチェックするのがおすすめ。

有名なのは大島てるというサイトです。

こちらのサイトで驚きなのは日本全国の事故物件はもちろん、世界の事故物件までまとめているところです。

このように事故物件を炎のマークで知らせてくれます。

事故物件でどのようなことが起きたのかまで知ることができるので、効率良く物件探しが進められるでしょう。

探し方3.賃貸リクエストサイトに登録する

また、賃貸リクエストサイトに登録するのもありです。

賃貸リクエストサイトとは、不動産屋が運営するもので、例えばアパマンショップが挙げられます。

部屋を借りるにあたり、自分が外せない条件にチェックを入れて、合う物件が出てきたら連絡がもらえる仕組みです。

しかし、「事故物件」というチェック項目はありません。

最後にコメント欄や自由記述の欄があるので、そちらに事故物件を探してる旨を記載しておきしょう。

8.賃貸の事故物件を避ける方法

反対に事故物件にはどうしても住みたくない!という方もいますよね。

賃貸の事故物件を避ける方法は、以下の3つです。

  1. 家賃が安すぎる物件は避ける
  2. 事故物件サイトで確認する
  3. 不動産屋に確認する

事故物件を避ける方法も併せて覚えておきましょう。

1.家賃が安すぎる物件は避ける

まず家賃が安すぎる物件は避けるべきです。

事前に同じエリア・同じ条件の相場を把握しておけば「安すぎる!」ということに気付けるでしょう。

ただし事故物件でなくても家賃が安くなっている物件もあります。

例えば取り壊し予定があり期間限定でしか住めない場合や、日当たりが悪い低層階の部屋だからなどです。

一概には家賃が安い=事故物件ではないということを覚えておきましょう。

2.事故物件サイトで確認する

事故物件の告知義務は曖昧で、賃貸の場合告知してもらえないこともあります。

気に入った物件が見つかったら、念のため事故物件サイトで確認した方が良いでしょう。

3.不動産屋に確認する

事故物件サイトに載っていなかったとしても、不動産屋に聞いてみるのが確実です。

事故物件じゃないと嘘をつかれたらどうしよう?と不安に思うかもしれませんが、聞かれたことに対し嘘をつくことは虚偽の申告になります。

後から発覚した場合に契約を無効にできるので、「一応聞いておく」ことは賢明でしょう。

事故物件は格安がとにかく売り!気にしない人にとっては優良物件

ここまで事故物件について様々な角度からお話してきました。

ポイントは以下の3つです。

・賃貸の事故物件は相場の2~3割安くなっていることが多く、中には半額の物件もある
・賃貸の事故物件のメリット・デメリットは色々あるが、とにかく安く住みたい人には最適!
・事故物件を探すためには不動産屋に聞くのが一番手っ取り早く確実な方法である

事故物件は家賃以外のメリットやデメリットについては人それぞれ価値観が違うので、気にしない人にとっては優良物件とも言えます。

自己責任が発生するお部屋選びですが、家賃の安さに飛びつかず、事故の内容等しっかりリサーチしてから契約すると良いでしょう。