「マンションを売りたいけど、まず何をすれば良い?」
「マンションの売却について、知っとくべきことって何?」
などとマンション売却のことをお調べですね。
マンションの売却準備はたくさんありますが、まず知っておくべきことは次の3つです。
- ほとんどの人が売却損になる
- 欠陥を隠すと責任を追及される
- 根拠のない査定額を出す不動産会社がいる
この3つを知らないと、マンションを売却後に「失敗したなぁ」と感じるでしょう。
本記事では上記の3つのことに加えて、マンション売却に必要な情報を解説しています。
マンションを売りたい人は、本記事を役立ててくださいね。
1.マンションを売りたい人が知っておくべき3つのこと
「マンションを売りたいけど、何からすれば良い?」と悩んでいますね。
マンションを査定に出したり、相場を調べたりと、マンションを売るためにすることは多くあります。
しかし、まずはマンションの売却について、次の3つの事実を確認してください!
- ほとんどの人が売却損になる
- 欠陥を隠すと責任を追及される
- 根拠のない査定額を出す不動産会社がいる
3つの事実を知らずに売却に動き出すと、「マンション売却で損した!」と後悔してしまいます。
マンション売却を成功させるためにも、3つのことを詳しく見ていきましょう。
1.ほとんどの人が売却損になる
マンション売却をして利益を得たいと考える人も多いですが、売却益が出る人はほとんどいません。
国交省の平成30年度住宅市場動向調査によると、マンションを売却して住み替えた人は平均約863万円の損をしています。
住み替え先が新築であろうと、中古であろうと、損しているのです。
そのためマンションを売却して、売却益を出すことはかなり難しいと言えます。
ただし、都心のマンションの需要は高まっていて、立地が良ければ売却益を出せる可能性があるのです。
しかし、全国のほとんどのマンションは、売却しても利益を出せないと覚えておきましょう。
2.欠陥を隠すと責任を追及される
マンションを売るときに欠陥を告知せずに売却すると、法律違反となります。
なぜなら、売り手は契約内容と異なるものを売却すると、債務不履行の責任を負わなければならないからです。
この責任のことを、契約不適合責任と言います。
たとえば、雨漏りしていることを契約内容に入れ、買い手も了承していれば責任を負いません。
しかし、雨漏りを知っているにも関わらず、修復も契約内容にも入れずに売却すると、売買が不成立になります。
そのため売却前に分かっている欠陥は修復するか、修復できないなら買い手に告知し、売却価格を下げるといった対応をしましょう。
法改正で契約不適合責任に!
2020年4月から、瑕疵担保責任の規定が改正され、契約不適合責任となりました。
瑕疵担保責任では、見た目では分からない欠陥(瑕疵)について売り手の責任が追及されました。
しかし契約不適合責任では、契約内容に書かれていたかが問題となります。
つまり、売却前に分からなかった欠陥でも、契約内容に書かれていなければ売り手が責任を負わなければならなくなったのです。
不動産売却において売り手の責任が重くなったため、売り手はより注意して家や設備の状態をチェックしましょう。
3.根拠のない査定額を出す不動産会社がいる
マンションを売却する際に、不動産会社に査定を依頼することになります。
気を付けたいのは、根拠もなく高い査定額を出して、顧客を得ようとする不動産会社がいることです。
高い査定額だからと売却を依頼すると、買い手が付かず結局売却価格を下げて売ることになります。
しかも、売却期間中もマンションの価値はどんどん下がっていくため、売却依頼時だったら売れた価格より下回る価格で売却することになるのです。
このような悪徳業者を回避するには、マンションの相場を知り、相場より異様に高い査定額を出す不動産会社を選ばないようにしましょう。
2.手軽に探そう!信頼できる不動産会社の見つけ方
「悪徳な不動産会社を避けたいけど、信頼できる不動産会社ってどうやって探せば良いの?」と思う人もいるでしょう。
次の4つの条件に当てはまる不動産会社を選ぶと、悪徳な不動産会社を回避しやすいです。
- 査定額が相場に比べて高すぎず、根拠がある
- マンション販売の実績がある
- SUUMOなど不動産情報サイトに物件を掲載している
- 営業時間内に電話をすると、電話がつながる
このような条件に当てはまる不動産会社を見つけるには、一括査定サイトを活用することです。
一括査定サイトを利用すれば、不動産会社を一軒ずつ回らなくても、家に居ながら手軽に複数の不動産会社を見つけられます。
「でも、一括査定サイトってどこが良いの?」と思う人は、次の2つのサイトを利用しましょう。
- イエウール
- HOME4U
両方を利用して、より多くの不動産会社に査定依頼することで、マンション売却を成功させてくれる不動産会社に出会えますよ。
サイト1.イエウール
イエウールは、全国1,600社の不動産会社と提携している不動産一括査定サイトです。
大手から地域密着まで様々な不動産会社の中から、最大6社に査定依頼できます。
そのため地方のマンションでも、多くの不動産会社を見つけられるのです。
さらに、イエウールはクレームの多い不動産会社の提携を解除しているのです。
そのため、悪徳な不動産会社と出会いません。
安心して利用できるサイトのため、マンションを売りたいなら絶対に利用しましょう。
イエウールについてもっと知りたいなら、「イエウールが1,000万人に利用される3つの理由とは?査定前に知っておくべき全知識」を参考にしてください。
サイト2.HOME4U
HOME4Uは、全国1,500社の不動産会社と提携している不動産一括査定サイトです。
歴史のある一括査定サイトで、累計40万件以上の実績があります。
提携している不動産会社は、HOME4Uが厳選した優良企業のみです。
そのため都会でも地方でも、信頼できる不動産会社を見つけられます。
電話相談や入力代行といったサービスもあり、利用者のバックアップ体制も万全です。
マンション売却をするなら、イエウールとHOME4Uは必ず利用しましょう。
HOME4Uについて詳しく知りたいなら、「一括査定をするならhome4uがおすすめ!home4uの強みと利用前に知っておきたい注意点」でさらに詳しく確認できます。
他にも不動産一括査定サイトを知りたい人は、「【絶対に迷わない】本当におすすめの不動産一括査定サイトはコレだけ!」を参考にしてください。
【補足】不動産会社との契約について
不動産会社との契約は、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。
どの契約形態にすれば良いか迷う人もいるでしょう。
結論から言うと、複数の不動産会社に売却を依頼したい人は一般媒介契約。
1社の不動産会社に任せたい場合は、専任媒介契約か専属専任媒介契約がおすすめです。
次の表を参考に、それぞれの契約形態の内容を確認しましょう。
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
契約の有効期限 | 自由 | 最大3ヶ月 | 最大3ヶ月 |
自己発見取引 (買い手や売り手を自分で見つける取引) |
〇 | 〇 | × |
他社への依頼 | 〇 | × | × |
報告義務 | 任意 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
レインズ (国交省指定の不動産ネットワークシステム)登録義務 |
任意 | 契約から7日以内 | 契約から5日以内 |
メリット | 幅広く買い手を探してもらえる | ・他の不動産会社に顧客を取られないため、じっくり買い手を探してくれる ・定期的に報告義務があるため、連絡しやすい |
|
デメリット | ・成約を取りたいばかりに、適当な買い手を紹介される可能性がある ・複数社に依頼できるため、積極的に売却活動をしてくれない可能性がある |
・契約期間中は他の不動産会社に依頼できない ・担当者によっては、積極的に売却活動をしてもらえないまま時間が過ぎる |
このように契約形態によって、メリットもデメリットもあります。
自分の状況に合った契約形態で、不動産会社と契約しましょう。
3.マンション売却で主に必要な費用一覧
不動産会社の見つけ方について見てきましたが、売却費用が気になる人もいるでしょう。
売却費用は、売却価格の約5%が相場です。
たとえば、マンションを2,000万円で売るなら、2,000万円の5%である100万円ほどの費用がかかります。
具体的には、次のような費用が必要です。
費用 | 内容 | 目安 |
仲介手数料 | 不動産会社に支払う手数料 | 売却価格の約3.6% |
司法書士への報酬 | 登記など司法書士に依頼した場合に支払う報酬 | 1万円~5万円 |
繰上返済手数料 | 残りの住宅ローンを一括返済するための手数料 | 0円~3万円 |
引っ越し費用 | 住み替え先に引っ越すための費用 | 数万円~数十万円 |
その他の費用 | ハウスクリーニングといった物件をより売れやすくするために必要な費用 | 数万円~ |
これらの売却費用に加えて、次のような税金がかかります。
税金 | 内容 | 目安 |
印紙税 | 行政の手続きにかかる税金 | 1,000円~6万円 |
登録免許税 | 登記手続き時に納付する税金 | 評価額の2% |
所得税・住民税 (譲渡所得税) |
売却益が出た場合に所得税と住民税を納付する | 売却益の 約20%~40% |
このような費用と税金は、売却代金で支払えるものがほとんどです。
しかし、引っ越し費用は売却を完了する前に必要となる可能性があります。
そのため、マンションを売りたいなら、引っ越し費用は準備しておきましょう。
マンションの売却費用については、「不動産売却にかかる費用と税金を世界一分かりやすく解説」でさらに詳しく解説しています。
4.マンション売却の主な流れ
マンションの売却について、不動産会社の見つけ方や費用を理解したところで、売却の流れについても確認しましょう。
マンションの売却は、次の6ステップで完了します。
- マンションの査定を依頼する
- 不動産会社と契約する
- 買い手を探す
- 買い手と売買契約を結ぶ
- マンションを引き渡す
- 確定申告をする
各ステップを順に見ていきましょう。
STEP1.マンションの査定を依頼する
まずは、マンションの査定を依頼します。
査定は、一括査定サイトを利用して複数の不動産会社に依頼しましょう。
査定結果を見比べ、信頼できる不動産会社を選びます。
信頼できる不動産会社の基準は先述しましたが、さらに詳しく説明すると次のような基準を参考に選んでください。
- 査定額に根拠を丁寧に説明してくれる
- 査定額が相場とかけ離れていない
- マンション販売の実績がある
- SUUMOなど不動産情報サイトに物件を掲載している
- 営業時間内に電話をすると、電話がつながる
- 強引・しつこい営業をしない
信頼できる不動産会社を見つけたら、不動産会社と契約をします。
STEP2.不動産会社と契約する
査定に納得がいけば、不動産会社と契約しましょう。
先述したように、契約形態は次の3つがあります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
複数社に売却を依頼したい場合は、一般媒介契約を選びましょう。
不動産会社が競ってくれるため、高く売れる可能性が高まります。
1社の不動産会社に任せたい場合は、専任媒介契約か専属専任媒介契約です。
専任のため、積極的に売却活動を行ってくれ、より良い買い手を見つけてくれます。
自分の状況やニーズに合った形態で契約しましょう。
STEP3.買い手を探す
不動産会社と契約したら、売却活動が始まります。
買い手が見つかりやすいように、部屋を片付けたり、掃除したりしましょう。
なぜなら、物件広告のために撮影する写真は、きれいな室内の方が買い手の目に留まりやすいからです。
また、内覧希望者が来たときのためにも、部屋はきれいにしておきましょう。
そうして買い手が見つかれば、買い手と売買契約を結びます。
STEP4.買い手と売買契約を結ぶ
売却条件に売り手と買い手が納得したら、売買契約を結びます。
契約書の内容に目を通し、分からない部分は不動産会社の担当者に説明してもらいましょう。
売り手は登記済証や固定資産税納付書など、書類を用意しなければなりません。
準備する書類は、事前に不動産会社に確認しておきましょう。
マンションの売却に関する書類は、「【要確認!】不動産売買の必要書類を売買の流れに沿って解説」を参考にしてください。
STEP5.マンションを引き渡す
売買契約後、マンションの引き渡しを行いましょう。
引き渡しには、マンションの鍵やマンション関連の書類などを買い手に渡します。
マンション関連の書類とは、マンションの管理規約や付帯設備の保証書などです。
マンションの引き渡しが完了すれば、売却は完了となります。
仲介手数料など諸費用の支払いを行いましょう。
STEP6.確定申告をする
マンションを売却した翌年、必ず確定申告をしましょう。
売却益が出たら、3,000万円の特別控除などを利用します。
売却損なら、繰越控除を活用すれば、納付を延期することが可能です。
確定申告を行わないと、余分な税金を支払わなければならない可能性があります。
控除などをしっかり確認して、確定申告しましょう。
不動産売却の控除については、「不動産売却にかかる費用と税金を世界一分かりやすく解説」を参考にしてください。
5.マンションを売りたい人のQ&A
最後に、マンションの売却に関して、気になる4つの疑問を解決しましょう。
- ローンが残っていても売却できる?
- ローンを滞納したらどうなる?
- 離婚でマンションを売却したいけど名義はどうすればいい?
- マンションが売れないときはどうすればいい?
4つの疑問をそれぞれ回答します。
Q1.ローンが残っていても売却できる?
A.住宅ローンが残っていても、マンションの売却を行えます。
ただし、住宅ローンの完済が条件です。
完済ができない場合は、ローンの借り換えといった対応をしなければなりません。
住宅ローンが残っている場合は、まず住宅ローンを借りた金融機関に相談しましょう。
住宅ローンが残っている場合の売却については、「住宅ローンの残債があっても売却可能!売却の税金や滞納の解決策まで」で詳しく説明しています。
Q2.ローンを滞納したらどうなる?
A.住宅ローンを滞納すると、最終的に自己破産することになります。
自己破産まで行かなくても、マンションを競売にかけられて家を失うのです。
また、住宅ローンを滞納すると売却することも難しくなります。
マンションを売却したいなら、住宅ローンを滞納する前に売りましょう。
住宅ローンの滞納については、「住宅ローン滞納で破産も!滞納後の流れや解決方法を徹底解説」で詳しく説明しています。
Q3.離婚でマンションを売却したいけど名義はどうすればいい?
A.名義変更してから売るか、離婚前に売却しましょう。
マンションが共有名義の場合、離婚後に売却しようとすると、名義変更の手続きなどで元配偶者と会わなければなりません。
なぜなら、離婚しても不動産の名義は勝手に変更されないからです。
また、住宅ローンも共有名義にしていると、名義変更は難しく売却もできないことがあります。
そのため、スムーズにマンションを売却したいなら離婚前に行いましょう。
離婚時の名義については、「離婚するなら共有名義の家は売ろう!名義変更やローンについても解説」で詳しく説明しています。
Q4.マンションが売れないときはどうすればいい?
A.売却できるための対策を行い、それでも売れないなら買取がおすすめです。
買取とは、不動産会社に直接マンションを売却すること。
売却価格は下がるものの、どのような条件の物件でもスピーディーに売却できる。
マンションが売れない場合、部屋の状態を見直しましょう。
設備の交換やハウスクリーニングを利用して、部屋の価値を上げるのです。
それでも、タイミングによって売れない可能性はあります。
早くマンションを手放したいなら、買取を依頼しましょう。
マンションを売るための対策については、「売れない家はない!家を絶対に売るための方法を徹底解説」で詳しく説明しています。
まとめ
マンションを売りたいなら、信頼できる不動産会社を選び、二人三脚で売却成功を目指すことです。
信頼できる不動産会社さえ見つかれば、不動産会社が全力で売却をサポートしてくれるでしょう。
不動産会社は、イエウールやHOME4Uといった一括査定サイトを活用すると、手軽に見つけられます。
複数社に査定を依頼し、一番対応の良い不動産会社に売却を依頼することです。
複数の一括査定サイトを利用し、多くの不動産会社に査定依頼すれば、売却依頼したいと思える不動産会社と出会える可能性も高まります。
一括査定サイトであなたにぴったりの不動産会社を見つけて、マンション売却を成功させましょう。