「3年前にマンションを買ったばかりだけど転勤が決まった。売却した方がいい?」
「転勤前にマンションを売る方法は?損をしないためにはどうすればいい?」
など、転勤に伴うマンション売却について、疑問や不安を抱いている方は多いでしょう。
急なことでもあるため、たくさんの疑問を持つことは当然です。
疑問や不安がある中、マンション売却を進めてもうまくいかないでしょう。
マンションの売却を急いで行うと、200万円以上損したり、売れ残る恐れがあります。
事前に疑問や不安を解消していれば、満足のいく売却が可能です。
そこで本記事では、以下3点について紹介します。
- 転勤前にマンションを売却するコツや流れ
- 損をしないための注意点
- 転勤に伴うマンション体験談
この記事を読むことで、満足のいくマンション売却ができるようになるでしょう。
転勤時のマンション売却は3ヶ月が勝負!
転勤時のマンション売却は最初の「3ヶ月」が勝負です。
この3ヶ月の間に、適切な資金計画や優良業者探し、内覧準備など必要なことができていれば、すぐに売却が決まります。
逆に、これらの準備ができていない場合は、1年以上売れ残る可能性があるでしょう。
売り出し当初は「新着」物件として上位表示され、不動産業者も積極的に勧めてくれますが、時間が経つと他の物件に埋もれてしまいます。
そうなると、買い手が見つかりづらい上に、過度な値下げを要求されるでしょう。
価格・売れやすさ・維持コスト、いずれも3ヶ月を過ぎると条件が悪くなるため、マンション売却は最初の3ヶ月が重要です。
【お手本】転勤時にマンションを売却する流れ
転勤前にマンションを売却する場合は、次の流れで進めていきます。
売却の流れがわかっていないと、業者選びや資金計画に失敗して、100万円以上損することになるでしょう。
事前に流れや大事なポイントを押さえておけば、スムーズに進めることができ、最大限高く売ることができます。
以下、売却の流れについて確認していきましょう。
- 住宅ローンの残りを確認する
- 不動産を一括査定する
- 不動産会社と「専任媒介契約」を結ぶ
- 売却交渉を行う
- マンションを売却する
流れ1.住宅ローンの残りを確認する
まずは、住宅ローンの残債を確認しましょう。
住宅ローン残債によって、資金計画や売却するかどうか変わってくるためです。
マンションを売却する際は、住宅ローンを一括返済しなくてはなりません。
ローンを借りる際に、金融機関が設定した抵当権を抹消するためです。
ローンの一括返済ができない場合は、マンションを売ることはできません。
そのため、住宅ローン残債を確認することは、とても重要です。
売却代金が住宅ローン残債を上回る場合は売ることができます。
しかし、売却代金が住宅ローン残債を下回る場合は、不足分を他の資産で補うことが必要です。
今後の進め方に大きく影響するため、住宅ローン残債を確認しましょう。
※抵当権とは…返済ができない場合に担保とする権利のこと。
流れ2.不動産を一括査定する
住宅ローン残債を確認したら、不動産の一括査定をしましょう。
一括査定をする理由は、次の3点です。
- どれくらいで売れるか知るため
- 査定金額が高い業者を知るため
- 多くの業者と会って良い業者を選ぶため
まず、どれくらいで売れるかわからないと、住宅ローン残債とのバランスを掴めません。
「住宅ローン残債」と「査定金額」がわかることで、今後の進め方が変わります。
次に、多くの業者で査定ができるため、査定金額が高い業者を知ることが可能です。
そして、複数の業者と話ができるので「ここなら信頼して任せられる」という業者を見つけることができます。
実績や担当者、査定金額や得意エリア等を複数業者で比較してください。
一括査定サイトは無料なので、積極的に活用しましょう。
2つとも、実績も豊富でたくさんの人が利用しています。
マンションを売却するのが初めての人でも利用している人がほとんどです。
流れ3.不動産会社と「専任媒介契約」を結ぶ
一括査定をして業者を比較したら、不動産会社を決めて媒介契約を結びましょう。
媒介契約には、以下3種類があります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
この中でおすすめなのが「専任媒介契約」です。
専任媒介契約であれば、買主が探した相手と直接取引ができ、業者の動きを把握しやすい上に、1社独占なので力を入れて売却活動をしてくれます。
以下は、各媒介契約の主な特徴です。
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
2社以上との契約 | できる | できない | できない |
売主が探した買主との直接取引 | できる | できる | できない |
業者の活動報告 | 任意 | 義務 2週間に1回以上 |
義務 1週間に1回以上 |
レインズへの 登録義務 |
任意 | 義務 契約日から7日以内 |
義務 契約日から5日以内 |
契約期間 | 定めなし(行政指導では3ヶ月以内) | 3ヶ月以内 | 3ヶ月以内 |
流れ4.売却交渉を行う
検討者が見つかったら、内覧などを経て交渉へと移ります。
中古市場では必ず値切り交渉があるため、あらかじめ価格に値切り分を上乗せして売るようにしましょう。
そして、値下げの許容ラインを決めておき、許容範囲以上の値切りをしないことが大切です。
買主との交渉は、業者の担当者が行うため、事前に情報共有することが重要になります。
流れ5.マンションを売却する
条件の折り合いがついたら、売買契約を締結し、マンションを売却します。
買主への引き渡しが終われば、マンション売却は完了です。
売却代金が住宅ローン残債より多い場合は、手元にまとまったお金が残ります。
転勤前にマンションを売却する3つのコツ
ここで紹介する3つのコツを知っておけば、早く高くマンションを売ることができます。
転勤前に売却をしてスピーディーに現金化したい場合は、次の3つのコツについて確認していきましょう。
- 内覧会を積極的に行う
- 一括査定で相見積もりをとる
- 住宅ローンは清算しておく
コツ1.内覧会を積極的に行う
転勤前にマンションを売却したい場合は、内覧会を積極的に行うことが重要です。
中古マンションは、内覧で良い印象を与えないと売却が決まりません。
まずは、興味を持ってくれた方に、内覧で室内を見てもらうことが大切です。
しかし、検討者が内覧を希望する日に、予定が入っていて見せられないようでは、機会損失を起こしてしまいます。
そのため、平日昼間だけでなく、土日や夜間など、積極的に内覧会を行うことが大切です。
これにより、多くの方が内覧に参加できるため、買主が決まる可能性が高くなります。
コツ2.一括査定で相見積もりをとる
早く売りたいのであれば、一括査定で相見積もりをとりましょう。
複数業者で査定金額の比較ができるだけでなく、優秀な業者を見つけられるためです。
査定金額が高い優秀な業者に依頼をすれば、早く高く売ることができます。
一括査定サイトは無料で使えるため、使わない理由はありません。
コツ3.住宅ローンは清算しておく
転勤前にマンションを売却したいのであれば、住宅ローンは清算しておきましょう。
先に紹介したとおり、売却代金も含め清算できない場合は、売却が難しくなるためです。
住宅ローンを清算する方法には、主に次の3つの方法があります。
- 自己資金
- 自己資金と売却代金
- 住み替えローン
住宅ローンを一括返済できるだけの預貯金等がある場合は、自己資金で清算をしましょう。
しかし、自己資金で清算できるような家庭は限られます。
自己資金だけでは足りない場合は、売却代金を充当して清算することも可能です。
ローン残債が少ない場合や高く売れた時は、売却代金だけで清算もできます。
自己資金や売却代金で清算が難しい場合は、住み替えローンを検討するのも1つです。
住み替えローンであれば、現在の住宅ローンと新しい家のローンをまとめて借りることができます。
このような方法を用い、住宅ローンを清算しましょう。
転勤でマンションを売却するとき損をしないための3つの注意点
ここでは、マンション売却で損をしないための3つの注意点を紹介します。
これらの注意点を知らずに進めると、200万円以上損することもあるので気をつけてください。
以下は、必ず知っておきたい3つの注意点です。
- 焦って低い価格を提示しない
- 査定時は「手残り金額」を聞く
- 物件がある地元の不動産屋に頼む
1つずつ、見ていきましょう。
注意点1.焦って低い価格を提示しない
「早く売りたい!」と焦って低い価格を提示しないようにしましょう。
確かに、安い方が早く売れる可能性はあります。
しかし、相場より極端に高くなければ、優秀な業者選びと内覧に力を入れることで、早期売却は可能です。
焦って低い価格にすると、その分手取り額が減ってしまいます。
また、中古市場は値切り交渉があるため、設定した金額より、さらに低い価格で売ることになるでしょう。
焦っても良いことはありませんので、冷静に対応してください。
なかには、転勤前の事情を知って、値下げを要求してくる業者があるため注意しましょう。
注意点2.査定時は「手残り金額」を聞く
査定をする際は、売却価格だけでなく、手取り額を聞くようにしましょう。
売却価格がそのまま手元に入ってくるわけではありません。
売却価格から、仲介手数料などのコストを除いた金額が手取り額になります。
業者によってコストが異なるため、手取り額を確認することが大事です。
「査定金額が高い=手取り額が高い」ではないため、注意してください。
注意点3.物件がある地元の不動産屋に頼む
売却する際は、マンションがある地域の不動産業者に依頼をしましょう。
なぜなら、地域の特性を掴んでいて、効果的なプロモーションができるためです。
また、物件がある地域の顧客を多数抱えているため、最も購入可能性が高い顧客へ的確にアプローチができます。
その結果、早く高く売却することが可能です。
マンション売却で損をしないためにも、物件がある地域の不動産業者を選びましょう。
転勤に伴うマンション体験談3つ
ここでは、実際に転勤が理由でマンション売却をした人のよくある体験談を紹介します。
体験談やその原因を知れば、マンション売買の実態を理解することが可能です。
売却の大変さもわかり、リスクを考慮した計画や行動ができるようになるでしょう。
体験談1.「良い業者に担当してもらい満足のいく売却になった」
良い業者を見つけたおかげで、早期・高値での売却に成功したという体験談は少なくありません。
マンション売却は依頼する業者によって、結果が大きく変わります。
良い業者であれば、査定額が高く実績豊富で顧客数も多いため、効果的なプロモーションが可能です。
その結果、他の業者よりも満足度の高い売却になります。
多くの不動産業者の中から良い業者を見つけることは簡単です。
一括査定サイトを活用して、複数業者で比較をすれば良い業者と出会えます。
体験談2.「築浅だったのでまとまったお金が入ってきた」
マンションを購入して間もないタイミングで、転勤になることもあります。
しかし、築浅物件であれば、高く売却できるチャンスです。
中古市場では、築浅など好条件の物件が出ると、比較的早く売れます。
新築のように価格が高くなく、相場に近い金額で購入できるためです。
築5年以内などであれば、すぐに買い手が見つかる可能性があります。
早く高く売れるため、まとまったお金を手にすることが可能です。
体験談3.「売れるまでに時間がかかり維持費の支払いがきつかった」
転勤でマンションを売却するとしても、すぐに売れるとは限りません。
売りに出しても、半年〜1年以上買い手が見つからないことも多いです。
買い手が見つかるまでの間は、ローン返済はもちろん、管理費や修繕積立金、固定資産税、水道光熱費などの維持費の支払いは続きます。
転勤先の住居費用に加えて維持費がかかるため、かなりしんどい期間になるでしょう。
マンションは数千万円の買い物であり、日々新たな中古物件が出るため、そう簡単には売れないものです。
転勤時のマンション売却は難しい!一度専門家に相談してみよう
転勤時のマンション売却は簡単なものではありません。
売却に時間がかかると、2つの住まいの維持費を支払い続けることになり、家計が圧迫されるでしょう。
時間やお金に余裕があればいいですが、そういった家庭は稀です。
転勤時のマンション売却は難しいため、まずは専門家に相談をしましょう。
ノウハウを持っている専門家から、最良の進め方をアドバイスしてもらえるためです。
マンション売却の成功確率を高めることにもつながりますので、まずは相談することをおすすめします。
とにかく早くマンションを売るなら「買取」
早くマンションを売却して現金化したい場合は、買取も検討しましょう。
買取であれば、3日以内で売却まで完了することができ、余計な維持費を削減できます。
スピードを重視したい場合に、買取は仲介よりも魅力的な方法です。
ここでは、マンション買取のメリット・デメリットを確認していきましょう。
買取なら買い手を探す手間がかからないから早い!
買取のメリットは、買い手を探す手間がかからないことです。
買取金額に合意をすれば、すぐに業者が買い取ってくれます。
仲介の場合、売却までに3ヶ月〜6ヶ月はかかるのが一般的です。
状況によっては、1年以上買い手が見つからないこともあります。
買取の場合は、仲介のように内覧の実施はなく、ハウスクリーニングや修繕、モデルルーム化の必要もありません。
そのため、数日〜数週間で売却〜代金受取まで完了させることが可能です。
買取を使うデメリットは「安く買われること」
買取はスピーディーに売却ができますが、安く買われることがデメリットです。
業者にもよりますが、一般的に相場より2割〜3割安い金額での買取となります。
そのため、仲介だと3,000万円で売却できるマンションも、買取金額は2,100万円〜2,400万円程度です。
場合によっては、5割程度安くなることもあります。
維持費やハウスクリーニング費用を節約できますが、手取り額が少なくなるのがデメリットです。
まとめ
ここでは、転勤前にマンション売却するコツや流れ、注意点や体験談について紹介しました。
最後にもう1度、ここで紹介した重要ポイントをまとめると、次の3点になります。
- 値切りや維持費、需要を考えると最初の3ヶ月が勝負
- 満足のいくマンション売却は業者選びと事前準備が大事
- スピードを重視する場合は「買取」がおすすめ
転勤に伴いマンション売却を考えている方は、ここで紹介した内容を参考にしてください。