住宅ローンを払えないなら売却!売却以外の方法や滞納時の対処法など

「住宅ローンが払えないから、対処法を知りたい!」

「住宅ローンが払えなかったらどうなるの?」

など住宅ローンの返済についてお調べですね。

住宅ローンが払えない場合、売却やリスケジュールなど複数の対処法があります。

本記事では、住宅ローンが払えないときの対処法や滞納時の解決法を徹底的に解説!

住宅ローンを払えないからといって放置すると、家を失い破産することになりますよ。

住宅ローンが払えないときの対処法などを知って、住宅ローンの負担を軽減できるようになりましょう。

1.売却がオススメ!住宅ローンを払えないときの5つの対処法

住宅ローンを払えないなら、早めに対処をしなければなりません。

なぜなら、対処が遅れるとどんどん対処法の選択肢が少なくなるからです。

住宅ローンで苦しいなら、まとまった資金を得られる売却がオススメ!

売却がオススメですが、状況によっては他の選択肢もあります。

まずは、住宅ローンを払えないとき、どんな選択肢があるか確認しましょう。

住宅ローン支払いの対処法は、次の表の通りです。

対処法 内容 対処法を選ぶ
タイミング
売却 一般売却 主に個人に家を売却する方法。
「仲介」とも呼ばれ、不動産を売却する一般的な売り方。
滞納前
買取 不動産屋に家を売却する方法。
一般売却より安く売ることになるが、素早く売却できる。
滞納前
任意売却 住宅ローンを滞納したときに、利用できる売却方法。
買取より安く売ることになるが、競売より高く売ることができる。
滞納後
リスケジュール 住宅ローンを借りている金融機関に、返済期間の変更や返済額を一時的に減額してもらうこと。 滞納前
住宅ローンの借り換え 現在の住宅ローンから、別の金融機関の住宅ローンに借り換えること。
金利や毎月の返済額を安くできる可能性がある。
滞納前
個人再生 借金の返済額を大幅に減らす方法。
減額された借金を一定期間(3年程度)支払うことで、期間後に残った借金の支払い義務がなくなる。
家を所有し続けられる。
滞納後
自己破産 借金の支払いを全額免除してもらう方法。
家など財産を処分しなければならない。
滞納後

このように、住宅ローンが払えない場合の対処法はいくつかあります。

それぞれの対処法について、順番にメリットやデメリットを見ていきましょう。

対処法1.売却

住宅ローンを支払えないなら、家の売却をおすすめします。

なぜなら、家を売却するとまとまった資金を得られて、住み替え費用にできるからです。

売却のメリットとデメリットを確認しましょう。

メリット ・売却代金で住宅ローンを完済できれば、住宅ローンから解放される
・まとまった資金を得られる
デメリット 売れない可能性がある

家の売却で得た売却代金を住宅ローン返済に充てられます。

売却代金で住宅ローンを完済できない場合も、住宅ローン残高はかなり減るため返済が楽になるのです。

しかし、売却はタイミングによって行える売却方法が限られるのです。

売却方法には、次の3つの種類があります。

  1. 一般売却
  2. 買取
  3. 任意売却

各売却方法について、詳しく説明します。

住宅ローンが払えず売却したい人は、「住宅ローンを払えず売却したい人は必見!返済方法や滞納について解説」も参考にしてください。

売却1.一般売却

一般売却とは、主に個人に家を売る売却方法です。

不動産屋に仲介してもらって家を売るため、「仲介」とも言われます。

一般売却のメリットとデメリットは、次の通りです。

メリット ・相場に近い金額で売れる
・じっくり買い手を探せる
デメリット ・買い手を一から探すため、時間がかかる
・築古や立地によっては売れない可能性も高い
向いている人 ・住宅ローンをまだ払える人
・条件の良い家を売却したい人

相場に近い値段で売却できることが、一般売却の最大のメリットです。

築浅で家の状態が良く、立地に恵まれているなら、一般売却を選択しましょう。

売却2.買取

買取とは、不動産屋に家を買い取ってもらう売却方法です。

買取には、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット ・買い手を探す必要がないため、素早く売却できる
・任意売却より高い値段で売れる
・仲介手数料がかからない
・一般売却で売れない家を売却できる
デメリット ・相場より安く売ることになる
・売却価格を設定できない
向いている人 ・住宅ローンの返済に余裕がない人
・売却を急いでいる人

買取は、買い手を探す必要がないため素早く売却できます。

ただし、買取の価格は相場の8割程度になるのです。

住宅ローンの支払いが生活に影響を与えているなら、すぐに売却できる買取を選びましょう。

売却3.任意売却

住宅ローンを滞納してしまうと、一般売却や買取は難しいです。

住宅ローンを滞納したなら、任意売却をしましょう。

任意売却とは、住宅ローンを滞納したときに行える売却方法です。

任意売却には、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット ・住宅ローンを滞納していても売却できる
・競売で落札されるよりも、高く売却できる可能性がある
デメリット ・買取よりも安く売ることになる
・住宅ローン滞納時にしか選択できない
・住宅ローンを滞納して、競売で落札されるまでの短い期間でしか行えない
向いている人 住宅ローンを滞納している人

任意売却は、相場の6割程度で売ることになります。

しかし任意売却をしなければ、競売にかけられてさらに安い値段で家を手離すことになるのです。

なるべく高い値段で家を売却するためにも、住宅ローンを滞納した場合は任意売却を行いましょう。

任意売却については、本記事の「5.住宅ローンを払えず滞納したときは任意売却しよう」でさらに詳しく説明します。

【補足】売却と抵当権について

家を売却しても住宅ローンが残る場合は、住宅ローンを組んだ金融機関の許可が下りず売却できません。

なぜ金融機関の許可が必要かと言うと、金融機関が抵当権を持っているからです。

抵当権とは、住宅ローンを組んだ金融機関(債権者)が債務者が購入した建物や土地を担保にする権利のことを言います。

抵当権を抹消するためには、住宅ローンを完済しなければならないのです。

住宅ローンが残ったとしても交渉次第で、家を売却することができます。

一般売却や買取の場合、家を売却して完済できない分は自己資金や別のローンを組んで完済することになります。

任意売却をする債務者には金銭的余裕がないことを考慮され、住宅ローン残債については分割で支払っていくことになるのです。

対処法2.リスケジュール

リスケジュール(リスケ)とは、住宅ローンの返済条件を変更することです。

住宅ローンを支払えない場合のリスケジュールでは、次の2つのことが行えます。

  • 返済期間を延長して、毎月の返済額を減らす
  • 金利だけを支払うなど、返済額を一時的に減らす

リスケジュールのメリットとデメリットも確認しましょう。

メリット 返済条件を変更して、返済の負担を軽減できる
デメリット 滞納をしていると、リスケジュールを認めてもらえない
向いている人 ・住宅ローンを滞納する前の人
・住宅ローンが生活を圧迫していない人

リスケジュールは、住宅ローンによる返済の負担を軽くできます。

しかし、住宅ローンを滞納すると金融機関にリスケジュールを認めてもらえません。

住宅ローンを払えないと思ったとき、すぐに金融機関にリスケジュールを相談しましょう。

対処法3.住宅ローンの借り換え

住宅ローンを滞納していないなら、住宅ローンの借り換えも検討しましょう。

住宅ローンの借り換えは、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット ・返済額を減らせる
・低い金利に変えられる
・固定信用生命保険の補償を充実させられる
デメリット ・審査に通らない可能性がある
・多額の費用がかかる
向いている人 ・住宅ローンを滞納する前の人
・住宅ローンが生活を圧迫していない人

住宅ローンを借り換えると、総返済額を減らせます。

しかし、住宅ローンの借り換えはローン保証料などで30万円以上の費用がかかるのです。

諸費用は返済額に上乗せして払うこともできるものの、すでに住宅ローンで生活が苦しい人は住宅ローン借り換えに向いていません。

切迫した状況でないなら、住宅ローン借り換えを検討してみても良いでしょう。

対処法4.個人再生

個人再生とは、裁判所に再生計画を認可してもらって、借金を大幅に減らす方法です。

3年から5年で減額された借金を分割で支払い、それでも残った借金は免除してもらえます。

個人再生のメリットとデメリットは、次の通りです。

メリット ・借金を減らせる
・条件を満たせば、家や車など財産を保持できる
デメリット ・新しい借入ができなくなる
・収入がないと認められない
向いている人 収入はあるが、住宅ローンを滞納してしまった人

個人再生は自己破産と異なり、条件を満たせば家などの財産を持ち続けられます。

ただし、個人再生後に借金を返済していくことが前提なので、収入がないと認可してもらえないのです。

そのためサラリーマンなど安定収入がある方が、個人再生を認めてもらいやすくなります。

収入はあるものの住宅ローンの返済を滞納した人は、個人再生を考えてみましょう。

対処法5.自己破産

自己破産とは、裁判所の認可をもらって、借金を免責してもらう方法です。

自己破産には、次のメリットとデメリットがあります。

メリット 借金の返済が免除される
デメリット ・新しい借入ができなくなる
・警備員などの職業に就けない
・財産を処分される
・多額の費用がかかる
向いている人 住宅ローンを滞納した人

自己破産は、借金の返済を免除される代わりに、財産を持てないなど多くのデメリットがあります。

また、自己破産は弁護士や予納金などで最低40万円程度の費用を必要とするのです。

デメリットが大きい手段のため、一番最後の手段として自己破産を検討しましょう。

2.住宅ローンを払えなくなる主な4つの理由

住宅ローンを返済するための対処法を確認しましたが、住宅ローンを払えなくなる理由が気になる人もいるはずです。

住宅ローンを払えなくなる理由は人によって異なります。

主に次の4つが、住宅ローンを払えなくなる理由です。

  1. 無理な返済計画を立てている
  2. 世帯年収で住宅ローンを組んでいる
  3. 保険に入っていない
  4. 将来に対する見通しが甘い

もし、住宅ローンを組む前なら、払えなくなる理由を知ってベストな形で返済計画を立てましょう。

理由1.無理な返済計画を立てている

無理な返済計画を立てていると、住宅ローンを払えなくなる可能性が高いです。

たとえば、返済額が大きかったり、返済期間が長すぎたりすると後に住宅ローンで困ることになります。

住宅販売の営業に勧められるがまま住宅ローンを組むと、返済計画に無理が出ることが多いです。

住宅ローンを組む場合は、しっかり基本的なことを勉強してから計画を立てましょう。

理由2.世帯年収で住宅ローンを組んでいる

世帯年収で住宅ローンを組むと、次のようなことをきっかけに返済できなくなる人が多くいます。

  • 離婚
  • 出産
  • 育児
  • 介護
  • 怪我・病気

共働き世帯も増えて、世帯年収で家を購入する人も増えています。

しかし世帯年収で住宅ローンを組んだ場合、パートナーが倒れると途端に住宅ローンを払えなくなるのです。

特に、離婚を機に住宅ローン問題を抱える人が増加しています。

住宅ローンで借りる金額は、パートナーが働けなくなっても払えるくらいの金額に抑えましょう。

理由3.保険に入っていない

怪我や病気で住宅ローンを払えなくなる人もいるのです。

住宅ローンを組む際に、団体信用生命保険への加入が義務付けられています。

しかし、団体信用生命保険は重度な障害を負ったときしか保険金が支払われません。

住宅ローンを組む際に、団体信用生命保険適用外のガンなどの疾病で倒れたときに住宅ローンをカバーしてくれる保険に入りましょう。

理由4.将来に対する見通しが甘い

将来に対する見通しが甘いと、住宅ローンの支払いに困ることになります。

たとえば、結婚したときに家を購入し住宅ローンを組んだ場合、将来の子どもや親の介護を考えず返済計画を立ててしまうと後々返済に困るのです。

特に、教育費が家計に占める割合が年々大きくなっています。

将来のことを予想することは難しいですが、住宅ローンの返済で苦しまないためにも、はじめにしっかり家族のことを考えましょう。

3.住宅ローンを払えない場合に負うリスク

見てきたように住宅ローンを払えなくなる根本的な理由は、住宅ローンを組む際に将来の可能性をしっかり考えていないことが原因です。

「では、住宅ローンを払えないとどうなるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。

住宅ローンを払えないと、次の4つのリスクを全て負う可能性があります。

  1. ブラックリストに登録される
  2. 住宅ローンを一括で返済しなければならない
  3. 家を失う
  4. 住宅ローン残債の返済が続く

住宅ローンを払えないと、どのようなリスクを負うか一つずつ確認しましょう。

住宅ローン滞納のリスクについては、「住宅ローン滞納で破産も!滞納後の流れや解決方法を徹底解説」でより詳しく説明しています。

リスク1.ブラックリストに登録される

住宅ローンを払えず滞納すると、1ヶ月程度でブラックリストに登録されます。

ブラックリストに登録される」とは、個人信用情報機関が管理する個人情報に、滞納した情報を登録されることです。

ブラックリストに登録されると、新規の借入ができなくなります。

つまり、新しいクレジットカードを作成できなかったり、ローンを組めなくなったりするのです。

ブラックリストに登録されると、5年程度経たないと削除されません。

自分で削除できないため、ブラックリストに登録されたくなければ住宅ローンを滞納しないことです。

リスク2.住宅ローンを一括で返済しなければならない

住宅ローンを滞納してしばらくすると、住宅ローン残債の一括返済を請求されます。

一括返済できなければ、家は競売にかけられるのです。

ただし、一括返済を突然請求されることはありません。

それまでに支払いの督促状などが届きます。

住宅ローンが払えないなら、一括返済を請求される前に金融機関などへ返済の相談をしましょう。

リスク3.家を失う

住宅ローンを払えずにいると、家が競売にかけられて家を失います。

競売にかけられると、かなり安い値段で家を手離すことになるのです。

競売の相場は、一般売却の相場の5割程度になります。

また、競売後に住み続けていると不退去罪で逮捕される可能性があるのです。

家を失う前に、任意売却などを弁護士や専門業者に相談しましょう。

リスク4.住宅ローン残債の返済が続く

競売で家を失っても住宅ローンに残債がある場合、残債を返済しなければなりません。

競売後の住宅ローン返済は、分割で支払っていくことになります。

もし分割でも支払うことが難しいなら、個人再生や自己破産をしなければなりません。

個人再生や自己破産は、最長10年ブラックリストに登録されます。

自己破産などの手段を取らざるを得ない状況になる前に、きちんと対処すべきです。

続いて、住宅ローンを払えない場合、どのような対処をまず行えば良いかを確認しましょう。

4.住宅ローンを払えないときにすべき3つの行動

ここまで、住宅ローンが払えない場合の対処法やリスクを確認してきました。

住宅ローンが払えないと、最悪家を失って自己破産することになります。

最悪の事態を回避するためには、「住宅ローンが払えない」と思ったときの行動が重要です。

住宅ローンを払えないなら、まず次の3つのことをしましょう。

  1. 支出を見直す
  2. 金融機関に相談する
  3. 不動産屋に相談する

どのようなことをすればいいか、順番に見ていきましょう。

行動1.支出を見直す

まずは、支出を見直しましょう。

住宅ローンの返済が苦しい原因は、別の支出が大きいからかもしれません。

ファイナンシャルプランナーに相談すると、家計に対して住宅ローンや保険、教育費など、どこを減らせるかアドバイスしてくれます。

家計簿をつけていないなら、1ヶ月~3ヶ月しっかりつけて、支出を確認してください。

なぜなら、ファイナンシャルプランナーに相談するときも、家計簿をつけていると具体的なアドバイスを得られるからです。

家の売却やリスケジュールなどを考える前に、まずはしっかり家計を見直しましょう。

行動2.金融機関に相談する

家計を見直しても住宅ローンの返済が苦しい場合は、まず住宅ローンを組んだ金融機関に相談しましょう。

金融機関に相談すると、リスケジュールや家の売却を提案してくれます。

金融機関への相談は、なるべく早く行ってください。

なぜなら、住宅ローンを滞納してしまうと、金融機関の対応が冷たくなるからです。

「来月の住宅ローン返済がやばいな」と感じたら、滞納する前に金融機関に相談しましょう。

行動3.不動産屋に相談する

金融機関へ相談して、家の売却を検討したいなら不動産屋に相談しましょう。

不動産売却に強い不動産屋を選んで、売却の仲介を依頼します。

次のような条件に当てはまる不動産屋を選ぶべきです。

  • 売却する家のある地域をカバーしている
  • 高値で売却してくれる
  • 担当者が丁寧に対応してくれる

HOME4UHOME’Sなどネットの一括査定をすると、複数の不動産屋を比較できます。

いくつかの不動産屋に相談し、一番対応が良かった不動産屋に売却を依頼しましょう。

相談先に関しては、本記事に最終章「6.住宅ローンを払えないときの3つの相談先」でさらに詳しく説明します。

5.住宅ローンを払えず滞納したときは任意売却しよう

住宅ローンが払えない場合、滞納前ならリスケジュールや住宅ローンの借り換えをすると、返済が楽になります。

しかし住宅ローンを滞納した場合は、リスケジュールなどができない可能性が高いです。

そのため住宅ローンを滞納したら、任意売却をおすすめします。

なぜなら、任意売却なら住宅ローンを滞納していても家を売却でき、住宅ローン残債を減らせるからです。

「でも、結局残った住宅ローンを返さなければならないなら、競売をして自己破産してしまう方が楽なのでは?」と考える人もいるでしょう。

住宅ローン滞納時に任意売却を選ぶべき理由については、次のことを順番に確認して理解しましょう。

  1. 任意売却をするお得な3つのポイント
  2. リースバックで家に住み続けられる
  3. 自己破産よりメリットが大きい

任意売却を詳しく知って、住宅ローンを滞納しても対処できるようになりましょう。

5-1.任意売却をするお得な3つのポイント

任意売却は、住宅ローン滞納時に利用できる売り手に有利な売却方法です。

売り手に有利なポイントは、3つあります。

  1. 競売より高く売却できる
  2. 瑕疵担保責任は免責される
  3. 白紙解約条項が付いている

それぞれのポイントを詳しく確認しましょう。

ポイント1.競売より高く売却できる

任意売却は一般売却より安くなりますが、競売に比べて高く売却できます。

競売より高く売却できるということは、住宅ローン残債を減らせるということです。

もし任意売却の売却代金で住宅ローンを完済できれば、以後の返済はありません。

任意売却は、住宅ローン滞納後から競売で落札されるまで限定で借金を減らせるチャンスなのです。

ポイント2.瑕疵担保責任は免責される

任意売却なら、瑕疵担保責任が免責されます。

瑕疵担保責任とは、売却後に見つかった欠陥(瑕疵)の責任を売り手が一定期間負うことです。

瑕疵が見つかった場合、売り手は修繕費用の支払うことで責任を負います。

では、なぜ任意売却だと瑕疵担保責任が免責されるかと言うと、任意売却する人は経済的に困窮しているため責任を負えないと判断されるからです。

つまり、任意売却は売り手に経済的負担を負わせない売却方法なのです。

ポイント3.白紙解約条項が付いている

任意売却の契約には、白紙解約条項を付けることが多いです。

白紙解約条項とは、買い手が決まって売買契約をした後に債権者の反対などで契約が破棄したとき、売り手に債務不履行の責任を負わせないという条項を言います。

一般的に、売買契約後一方的に契約を白紙に戻すと、白紙に戻した側が債務不履行で違約金を支払わなければなりません。

しかし任意売却の場合、売り手に金銭的余裕がないため、違約金を支払えない可能性が高いです。

そのため、任意売却では売り手に有利な白紙解約条項が契約に盛り込まれます。

5-2.リースバックで家に住み続けられる

任意売却なら、交渉次第でリースバックを利用できます。

リースバックとは、家を売却した後にオーナー(買い手)に家賃を払うことで、売却した家に住み続けられる方法です。

家賃が相場より高いといったデメリットもありますが、引っ越さなくて良いメリットがあります。

家に住み続けたい人は、ぜひリースバックを利用しましょう。

5-3.自己破産よりメリットが大きい

自己破産に比べて、費用面で任意売却はメリットが大きいです。

自己破産には、弁護士費用など数十万円の費用がかかります。

しかし、任意売却なら売却代金から業者への報酬を支払えるので、実質無料で売却できるのです。

どうしても住宅ローン残債の返済ができない場合は、任意売却をしてから自己破産しましょう。

なぜなら、任意売却で家を処分すると、自己破産の手続きが弁護士に依頼しなくても自分でできるくらい簡単になるからです。

すると、手続きにかかる費用も数万円で済みます。

そのため自己破産するなら、任意売却後に行う方がお得です。

6.住宅ローンを払えないときの3つの相談先

ここまで住宅ローンを払えないときの対処法を見てきて、どのようなことをすれば良いか分かったはずです。

最後に、住宅ローンを払えないときの相談先を紹介します。

  1. 金融機関
  2. 弁護士などの専門家
  3. 任意売却専門業者などの不動産売買の専門業者

それぞれの相談先にどのようなことを相談すれば良いか、確認しましょう。

相談先1.金融機関

住宅ローンが払えないなら、まっさきに住宅ローンを組んだ金融機関に相談しましょう。

リスケジュールや家の売却など、どの対処法がオススメか示してくれます。

金融機関も貸したお金を回収したいので、高圧的に取り立ててくることはありません。

なるべく早く相談することで、親身に相談にのってくれます。

相談先2.弁護士などの専門家

個人再生や自己破産をするなら、弁護士や司法書士に相談しましょう。

次のような弁護士事務所などは、無料で相談にのってくれます。

事務所・サイト 特徴
ベリーベスト法律事務所 全国に事務所のある大手法律事務所です。
220名以上の弁護士が在籍していて、個人再生も自己破産の実績も豊富。
費用も明瞭で、24時間電話とメールで無料相談を受け付けています。
ネクスパート法律事務所 東京を中心に千葉県や兵庫県などに事務所のある法律事務所です。
電話やメールで、何度でも無料で相談にのってくれます。
自己破産相談サポート エリアやサービス内容から、弁護士などを検索できるサイトです。
電話やメールで、弁護士や司法書士を無料で案内してくれます。

住宅ローンで困ったら、相談を無料で受け付けている専門家に気軽に相談してみましょう。

相談先3.任意売却専門業者などの不動産売買の専門業者

家を売却するなら、売却に強い不動産屋に相談しましょう。

HOME4UHOME’Sなどネットの一括査定を利用し、複数の不動産屋を比較してから選んでください。

また、任意売却や買取は一般売却より専門的な売却方法のため、専門で行っている会社があるのです。

次のような専門業者に依頼すると、スムーズに対応してくれます。

会社・サイト 特徴
全国住宅ローン救済・任意売却支援協会 弁護士など多くの専門家が在籍している任意売却専門業者です。
リースバックも行ってくれます。
任意売却119番 任意売却支援機構が運営している任意売却専門の相談窓口です。
全国の厳選された会社や専門家を紹介してくれます。
不動産買取ナビ 全国900社の買取専門業者が一括で査定してくれるサイトです。
複数の会社の査定結果を聞いてから、契約できます。

このようにネットで検索すると、他にもたくさんの業者を検索できます。

ネットを上手に使って、家を高値で売却しましょう。

まとめ

住宅ローンが払えない場合、次の5つの対処法があります。

  1. 売却
  2. リスケジュール
  3. 住宅ローンの借り換え
  4. 個人再生
  5. 自己破産

住宅ローンが払えないからと、滞納し続けると家が競売にかけられ住む場所を失います。

選べる対処法が多いうちに、状況に合わせて自分に合った対処法を検討すべきです。

そして、どの対処法を選ぶにしろ、まずは金融機関へ相談しましょう。