せっかく山形県への移住を考えるなら、都会の雑踏を離れてのんびり暮らしたいですよね。
しかし、安易に田舎暮らしを決めてしまうほど怖いものはありません。
せっかくの移住を失敗に終わらせないように、山形県のさまざまなデータや実際に移住した方々の口コミを用いて山形移住を徹底解剖。
この記事を確認すれば、山形への移住が自分にあっているという確信をつかめるでしょう。
1.山形県は移住に向いてる?他県と比べた調査結果を徹底解説!
まずは、山形県の特徴を理解するために、人口や家賃相場などのさまざまなデータを紹介します。
▼山形県の基本情報
項目 | 数値 |
人口 | 1,090,000人 |
移住者数 |
転入者:2,750人 |
平均収入 | 277,100円 |
家賃相場 | 48,364円 |
コンビニの数 | 88,627店舗 |
▼他都道府県と比較した山形県の特徴
数値 | 項目 | 都道府県比較ランキング |
肥満率(BMI値) | 23.03 | 3位 |
住宅地の地価 | 19,600円/㎡ | 44位 |
森林率 | 72% | 14位 |
100㎢当たりの小学校数 | 8.74校 | 45位 |
山形県へ移住すると、3つの観点から「お金のかからないゆったりとした暮らし」ができるといえます。
観点1.ふくよかな人が多い?
1つ目は、肥満率(BMI値)が全国3位と高い点です。
一概には言えませんが、このデータからふくよかな方が多くゆったりとした暮らしを送っている情景がイメージできます。
観点2.住居にかかる費用が安い?
2つ目は、地価が低く、住居費を抑えることができる点です。
令和元年の地価は全国で44番目(4番目に安い)の、1㎡あたり19,600円です。
転入者数よりも転出者数のほうが圧倒的に多いため、今後住居費が急激に上がることは考えにくいです。
観点3.自然が多い?
3つ目は、森林率の高さです。
東京都の森林率が36%なのに対し、山形県の森林率は72%と高くなっています。
自然が身近にある生活を送れることがわかります。
▼子育てには不向き?
しかし一方で、子育ては少し不向きだと考えられます。
小学校の数が全国ワースト3位。
これから子育てを考えている方は、現実的に「子育てをできるか」というのが移住を判断するポイントになってきますね。
2.【リアルな現実】山形県に移住した人・住んでいる人の3つの体験談
ここからは、実際に山形での生活を体験した方々の口コミを紹介していきます。
これから移住する計画をすすめるという方は、他県との比較だけではわからないリアルな意見も確認しておきましょう。
山形移住の良い口コミ
まずは、山形県に移住した方々の良い口コミから見ていきましょう。
山形県に移住した方は、
- とにかく食べ物がおいしい
- 県内の仕事を紹介してもらえる
- 人の温かさを感じられる
という3つのポイントに満足しているようです。
とにかく食べ物がおいしい
30代・女性
山形県の生活に関する口コミには、「とにかく食べ物がおいしい」という意見がたくさん寄せられています。
田園風景が限りなく広がり、お米やさくらんぼ、ラフランスなどの特産品を楽しめます。
また、きれいな水を使用したそばやラーメンなども、山形県での消費量が日本一有名とされるほど有名な食べ物です。
水がきれいなため余計な味付けをする必要がないため、あっさりとしたシンプルな中華そばを楽しめます。
県内の仕事も多数紹介
男性
山形暮らしHPより抜粋:https://yamagata-iju.jp/voice/taikendan/okumura.html
山形県での仕事に関する良い口コミはありませんでしたが、県をあげた職場の紹介を積極的におこなっています。
広大な自然を利用した農家への就職や、山形にIターンやUターンしたい若者向けの職場などを紹介しています。
詳しく知りたい人は山形県の移住支援制度のHPをご覧ください。
人の温かさを感じられる
40代・男性
20代・女性
ゆっくりとした時間が楽しめる山形県ですが、「人の温かさを感じられる」という口コミもたくさん寄せられています。
同じ田舎でもエリアによってはなじむまでに時間がかかることありますが、山形県であれば移住後も人間関係に困ることはなさそうです。
山形移住の悪い口コミ
移住を決めるときにメリットだけを見て決めるのは危険です。
物事は表裏一体、しっかりとデメリットも把握しておきましょう。
山形県へ移住した方々の悪い口コミを紹介します。
- 四季の寒暖差が大きい
- 思うように買い物ができない
- 人付き合いが面倒
といったネガティブな口コミが見られました。
実際の口コミとともに見ていきましょう。
四季の寒暖差が大きい
20代・女性
山形県では「四季の寒暖差が大きい」という生活面の悪い口コミが多く見られます。
雪が多いというイメージの通り、人間の身長ほどの高さまでゆきが降り積もるエリアもあります。
また、自家用車での生活が基本であるため、除雪をしてから仕事に向かうという生活が山形のスタンダードと言えそうです。
通勤に公共交通機関は使えない
20代・男性
「通勤に公共交通機関は使えない」という口コミです。
20代・女性
こちらの口コミにあるように、電車やバスは1時間に1本程度と極めて少ないです。
車がないと通勤できないことも感がられるので、移住前に車の確保は必要条件でしょう。
その他の口コミを記載
20代・女性
「人付き合いの面倒さ」も山形県での生活に多く見られる、悪い口コミの1つです。
大変なときに支え合うような人間関係がある山形ですが、悪い噂が広まりやすいというデメリットもあります。
近所付き合いがある場合には、常に周りの目を意識したほうが無難ですね。
3.山形県に移住する3つの魅力!自然と共にゆとりある生活ができる
ここからは、山形県に移住する3つの魅力を紹介していきます。
山形県の魅力は、
- 映画のロケ地に使われるほど自然が豊か
- 物価・家賃が安い
- 温泉がたくさんある
の3つです。
自然との共存が優先されているため、山形県ならではの郷土料理や観光スポットも楽しめます。
魅力1.映画のロケ地で使われるほど自然が豊か
山形県の1つめの魅力が、「映画のロケ地に使われるほど自然が豊か」であることです。
山形県が盆地であるため、広大な山々と田園風景を楽しめます。
また、南北に流れる北上川もスケールが大きく、山形の四季にあわせて、さまざまな表情を見せてくれます。
魅力2.物価・家賃が安い
物価と家賃の安さが山形県の2つめの魅力です。
人口の多い都心部で生活するよりも、生活費を抑えられることが山形に移住する大きなメリットです。
山形県の家賃相場は48,364円であり、同じ間取りを借りたとしても東京の70%ほどの価格で生活できます。
魅力3.温泉がたくさんある
山形は全国有数の温泉地であり、「どの市町村にも1つは温泉がある」ほどです。
尾花沢市の銀山温泉、山形市の蔵王温泉、上山市の上山温泉は全国でよく知られている有名スポットです。
冬の寒さが厳しい山形県ですが、温泉に入りながら降り積もるゆきを眺められる地域はそう多くありません。
4.山形移住を決める前に知っておくべき全注意点
ここからは、山形県への移住を決める前に知っておきたい全ての注意点を解説していきます。
とにかく自然が多い山形県では、生活に必要なアイテムを事前に備えておくことが重要です。
移住を決める前に、どのような備えが必要かをしっかりと確認しておきましょう。
注意点1.車がないと不便
山形県の悪い口コミのなかには、「とにかく交通の便が悪い」というものも少なくありません。
もちろんJRやバスを利用することも可能ですが、場所によっては1時間に1本ほどの間隔でしか利用できないこともあります。
そのため、車は1台は必須です。
車をお持ちでない方は、移住のための資金に加え、車を購入することを視野に入れて計画を立てるようにしましょう。
注意点2.デパートやショッピングモールがない
デパートやショッピングモールが近くにないことも、山形への移住を決める前に知っておきたい注意点の1つです。
山形県では大きめのショッピングモールが、山形市に集約されています。
トレンドのファッションアイテムなどを入手するためには、30分〜1時間ほど移動しなければなりません。
アマゾンなどのネットショッピングをうまく利用することで対応しましょう。
注意点3.冬の雪は地域によってはすさまじい所も
山形県のなかでも降雪量に違いがありますが、最上地域や置賜地域、庄内地域の山麓部は全国有数の豪雪地帯です。
最大積雪量が1メートルを超えることもあり、自由に外出できなくなる可能性も少なくありません。
雪の少ないエリアがいい場合、比較的降雪量の少ない庄内地域の平野部がおすすめです。
数日間の食料や水を準備するといった対策も忘れないようにしましょう。
5.【結論】山形移住に向いている人はこんな人!
山形県への移住に向いている人は、「自然を楽しむ余裕のある人」です。
これまで解説してきたように、山形県での生活には雪への対策が必須です。
多いときには1メートル以上の積雪になることあり、思うように移動できないこともあります。
ただし時間的、経済的な余裕があり、自然を楽しめれば山形での生活が充実したものになります。
すでにリモートワークやフレックスタイム制などで時間的にゆとりのある働き方をしている方にはぴったりです。
さまざまなレジャースポットや温泉など、ほかの地域では味わえないような経験をしつつ仕事をする生活ができるでしょう。
6.山形県へ移住するならココ!おすすめ地域ベスト3
では山形県に移住するのであれば、どこのエリアがおすすめなのでしょうか?
ここからはおすすめの地域ベスト3として、「山形市」「酒田市」「天童市」の3つの都市を紹介していきます。
1位.山形市
山形県への移住でもっともおすすめできる都市が「山形市」です。山形市は人口約25万人の都市で、もっとも多くの人々が生活する場所です。
若者も多く生活しているため、商業施設も充実しており、自然を楽しみながら便利な生活を送れます。
2位.酒田市
山形県のなかで2番目におすすめなのが「酒田市」です。
酒田市は山形新幹線の終点である新庄駅の少し北に位置する都市であり、飛行機を使った東京へのアクセスに優れているエリアです。
地的に新幹線を使いづらいエリアであることは事実ですが、飛行機が使えるだけで時間を大幅に短縮できます。
3位.天童市
将棋の街として親しまれている「天童市」が山形県への移住で3番目におすすめできる都市です。
天童市は多くの地域が人口を減らしている山形県のなかで、人口を維持している数少ないエリアです。
山形市にほど近く、家賃相場が東京より2万円ほど安い51,000円と家賃相場が安く、ベッドタウンとして機能しているため長い期間を落ち着いて過ごしたいという方には特におすすめです。
7.気になる山形県の移住支援制度は?
実際に山形県への移住を決意した方は、県が用意している支援制度についてもしっかりと確認しておきましょう。
移住支援や起業支援など、山形県はさまざまな人が暮らしやすくなる取り組みを用意しています。
移住支援制度
山形県が用意している、1つめの支援制度が移住支援制度です。
山形県では東京への人口集中に対応し、山形県での労働力を確保するために「東京23区内からの移住者に対して最大100万円」の支援制度を設けています。
山形のスローライフに憧れているものの費用面で負担が気になるという方は、移住支援制度の概要をしっかりと確認しておきましょう。
東京23区外からの移住に関する情報はありませんでした。
起業支援制度
起業支援も山形県が力を入れて取り組んでいる制度の1つです。
山形県が用意している起業支援制度は創業プラン選定や融資相談、セミナー開催、助成金サポートなどの内容が盛り込まれています。
一から事業を起こしたい方に学ぶ場を設け、優れたプランには50万円〜200万円の助成金をサポートしています。
子育て支援制度
山形県では18歳未満の子どもをもつ世帯に、子育てパスポートの発行をおこなっています。
子育てパスポートをもっていれば、事業に協賛していただいている企業や店舗が独自に用意しているお得なサービスを受けられます。
3,000以上の店舗が加盟しているため、山形での生活には必須のアイテムと言えそうです。
詳しく知りたい人は山形県の移住支援制度のHPをご覧ください。
まとめ
山形県の最大の魅力は、盆地を囲む広大な山々と田園風景です。
山形県にはとにかく緑が多く、おいしい空気や水、特産品などを目一杯楽しめます。
ただし、自然と共存するためにはそれなりの備えが必要です。
自然が多い分、都心部よりも商業施設の数やアクセスが見劣りし、積雪によって思い通りに生活できないことも考えられます。
これから山形県への移住をとうする方は、車をはじめとした生活に必要なアイテムを事前にピックアップしておくことをおすすめします。
移住希望者