週末だけいつもと違う土地で過ごす週末移住を憧れている人も多いのではないでしょうか。
週末移住は、非日常を味わえるなどのメリットがある反面、維持や管理が大変というデメリットもあるので気軽に決断できません。
ここでは週末移住のメリットやデメリットを把握し、どのような人が週末移住に向いているのかお話していきます。
またおすすめの移住先や、快適な週末移住にするためにポイントもおさえておくとより現実的に週末移住を検討できるでしょう。
1.週末移住ってどういうこと?
まずは週末移住の在り方について、どのような生活を送ることになるのかを知っていきましょう。
週末移住は、週末だけ違う場所で暮らすことを言います。
2つの拠点で生活することで新たな生きががうまれるという人もいます。
それでは、週末移住について詳しく紹介します。
週末だけ違う場所で暮らすこと
週末移住とは漢字の通り、週末だけ移住をするということです。
旅行と週末移住の大きな違いは、週末に過ごす場所として定住先を確保していることです。
つまり生活の拠点を残したまま、週末だけ違う場所で暮らします。
別荘を持ち、週末になるとそちらに移動し生活をする二拠点生活と考えるとイメージしやすいかもしれません。
デュアルライフ(二拠点生活)とも呼ばれている
週末移住はデュアルライフ(二拠点生活)とも呼ばれています。
ひと昔前は現役を引退した世代が楽しむ生き方の1つでしたが、現代では20~30代の若い世代や子供がいる家族もデュアルライフを楽しんでいます。
デュアルライフをする人が増えたのは、働き方改革でプライベートの時間が増えたことや、リモートワークの推進・フリーランスとして働く人が増えたからです。
2.週末移住って実際どう?2つの体験談をご紹介
ここでは、実際に週末移住をしている人の体験談を2つご紹介します。
夫婦2人暮らしのケースと子供がいる暮らしのケースから、ご自身に当てはめて読んでみてください。
体験談1.3年で断念
東京で働きながらも海の近くで住みたいというAさん。
東京で働いているので、平日の暮らしはとても便利ですが、海で過ごしたいというAさんの理想は叶いませんでした。
そこで、海辺への週末移住を決断。
セカンドハウスは、家賃5万円以内の1K、海岸から徒歩2分の場所です。
Aさんは約3年ほどで週末移住を辞めました。
最初のころは、とても楽しく充実した生活を送っていましたが、段々と非日常感がなくなり週末に行くことが面倒くさくなったようです。
体験談2.子育てのために移住
もともと神奈川県で暮らしていたBさんは、子どもの保育園探しをきっかけに山梨県に移住することを決断しました。
しかし、通勤に時間がかかりすぎることから平日は単身神奈川県のマンションで暮らし、週末には家族の住む山梨県の家で過ごしています。
プライベートでも仕事を持ち込んでしまうBさんでしたが、二拠点生活をすることで仕事のオン・オフの切り替えができるようになったそうです。
そのおかげで、家族と過ごす時間も増え夫婦仲も良くなったりと大満足の田舎暮らしを楽しんでいます。
週末移住は夫婦・家族の考え方が同じ方向を向いていないとなかなかスタートできません。
家族がいる場合は、メリット・デメリットを踏まえよく話し合いをするようにしましょう。
続いては、週末移住のメリットを紹介します。
3.週末移住の4つのメリット
週末移住のメリットは、主に4つあります。
- 非日常を味わえる
- 自然と触れ合える
- 人脈が広がる
- 生活基盤を変えなくて良い
週末移住の良さをご自身がしっかり理解しておけば、家族を説得するのに役立ちますよ。
メリット1.非日常を味わえる
まず、週末移住の最大のメリットとして非日常を味わえることが挙げられます。
都会の人混みの中で生活している人にとっては田舎が非日常になり、心も体も解放されることでしょう。
ほとんどの場合、都会と田舎という両極端な場所で週末移住を楽しむ人が多いです。
メリット2.自然と触れ合える
週末に田舎へ行き、畑で土をいじったり、家畜と触れ合ったりすることでリフレッシュできます。
さらに子どもがいる人なら、自然と触れ合う機会をたくさん作ってあげられるのもプラスになります。
都会に住んでいると公園に砂場が無かったり、あっても触らせたくないというお母さんも多いでしょう。
自然の中で思いっきり過ごせるのも魅力の一つです。
メリット3.人脈が広がる
また人脈が広がるのも週末移住のメリットです。
都会に暮らしていたら、出会えなかった人と知り合うことができます。
もしかしたらとても気の合う親友と呼べる人に出会えるかもしれません。
その土地によって考え方やニーズも様々ですから、あなたの考え方にも変化がありプラスになることでしょう。
メリット4.生活基盤を変えなくて良い
生活基盤を変えなくて良いのもメリットです。
特に現役でお仕事をしている人にとっては、完全に生活拠点を変えてしまうと転職や就活からやり直さなければならなくなります。
お子さんがいる家庭も転校で全く新しい環境にさせるのは負担も大きいことでしょう。
仕事がある日は通勤圏内で暮らし、週末だけ他の場所でのんびりと過ごすのは憧れです。
しかし、週末移住にはデメリットもあります。
ここからは、週末移住の知っておいてほしいデメリットを紹介します。
4.週末移住の4つのデメリット
週末移住の1番のデメリットは費用がかかることです。
それ以外にもデメリットがあることを頭に入れておきましょう。
ここでは、4つのデメリットを紹介します。
- 費用の負担が増える
- 移動や時間に労力がかかる
- 管理も2倍になる
- よそ者感が拭えない
それでは、順に見ていきましょう。
デメリット1.費用の負担が増える
週末移住の大きなデメリットは費用の負担が増えることです。
二拠点になるということは家をもう1軒買う、もしくは賃貸で毎月の家賃支払いが発生します。
また毎週末をそちらで過ごすわけですから、電気・水道・ガスも通しっぱなしにしなければいけません。
使った分+基本料金が発生しますので費用の負担は覚悟しておきましょう。
デメリット2.移動や時間に労力がかかる
移動や時間に労力がかかるのもデメリットです。
週末移住のメリットでもある非日常を味わうためには、ある程度都会から離れ田舎に家を構えることになります。
あまりに距離が離れすぎていると、移動するだけで疲れてしまい「今週は行かないでおこうか…」となってしまうこともあります。
デメリット3.管理も2倍になる
家が2つになるので、管理も2倍になり負担が増えます。
平日に人が住んでいなくても汚れは溜まるため掃除もしなければいけませんし、庭の手入れも必要です。
1泊だけホテルに泊まるのとはワケが違います。
所有物として価値がある反面、管理も自らしないといけないので大変です。
デメリット4.よそ者感が拭えない
週末移住で選ぶ土地によっては、いつまでもよそ者感が拭えないこともあります。
週末のみの暮らしになる土地にも、普段から暮らしている人がいるわけで、自治会の集まりや草刈り・側溝掃除など地域ぐるみで活動することもあるでしょう。
「〇〇さんは週末しか来ないからね」とよそ者扱いをされることがあるかもしれないと覚えておくと良いです。
5.【結論】週末移住に向いている人とは?
メリット・デメリットを踏まえ、週末移住に向いている人はどのような人でしょうか。
下記の3つに当てはまる人は週末移住に向いていると言えます。
- 経済的に余裕がある
- 現役で働いていて完全移住ができない
- いずれは田舎で暮らしたい
どのような人が週末移住に向いているのか見ていきましょう。
1.経済的に余裕がある
デメリットを見ても分かるように、とにかく週末移住には費用がかかります。
分割で家を購入するにしても毎月の支払いは待ってくれませんし、ガス・電気・水道などの維持費もかかります。
つまり経済的に余裕がある人でなければ難しく、逆にいうと余裕のない人は週末移住をしたくても難しいのが現実です。
2.現役で働いていて完全移住ができない
経済的に余裕があることを前提とし、現役で働いていて完全移住ができない人も週末移住に向いていると言えます。
生活の中心はどうしても仕事をすることですから、仕事がある日は現状維持が妥当です。
週末だけ移住をしてリフレッシュ出来るのであれば、活力が沸きより一層仕事にも力が入るのではないでしょうか。
3.いずれは田舎で暮らしたい
また、いずれは田舎で暮らしたいと考えている人にとっても週末移住はおすすめです。
田舎に対して「自然豊かでのんびりと過ごせそう」とイメージを抱く人は多いでしょう。
もちろん自然と触れ合って生きることで学べることもたくさんありますし、都会のように大勢の人が行き交う暮らしとは違います。
ただイメージしているものが本当にそうなのか、週末移住でお試しすることで、将来の住居地を見出すきっかけになります。
6.【関東編】週末移住におすすめの地域はどこ?
次に、週末移住におすすめの地域をご紹介していきます。
関東周辺でおすすめの地域を5ヶ所ピックアップしてみました。
- 神奈川県三浦半島
- 千葉県館山
- 長野県
- 千葉県房総
- 東京都八王子
それぞれの良い面をお話していきますね。
関東1.神奈川県三浦半島
まずおすすめしたいのは、神奈川県の三浦半島です。
神奈川県は県をあげて移住を推進しており、お試し移住という選択もできます。
首都圏のベッドタウンとしても人気であることから、都心からも電車で1〜2時間ほどしかかかりません。
また海で囲まれているので、海辺で暮らしたいという人におすすめです。
関東2.千葉県館山
千葉の南房総に位置する館山エリアも週末移住として範囲内と言えます。
都内から120kmの場所に位置し、アクアラインを通れば1時間半もかからず着くことが可能です。
自然豊かで季節を感じられますし、少し走れば海鮮が美味しく釣りも楽しめます。
関東3.長野県
長野県も密かなおすすめスポット。
都内から車で3時間、特急電車で2時間15分とやや距離はありますが、夏は涼しく乾燥していて過ごしやすい場所です。
八ヶ岳という大きな山もあり、壮大な自然に囲まれています。
空気が美味しく、産直の野菜も安く手に入るそうです。
関東4.千葉県房総
次におすすめしたいのは千葉県の房総エリアです。
こちらは別荘地としても有名で、空き家も多く、お試し週末移住するのに適した地域になります。
千葉県は広大な土地で自然も多く、房総エリアから少し車で走れば季節の花や動物と触れ合うことも出来ます。
きれいな海を眺めれば、日々の疲れを癒せるでしょう。
関東5.東京都八王子
続いて東京都の八王子エリアもおすすめ出来る場所です。
都内に住んでいる人からすると、千葉県の房総エリアはやや遠く感じてしまうかもしれません。
同じ都内でありながら、八王子エリアは自然も多くほどよく田舎が残っているので、非日常感を味わえます。
7.【関西編】週末移住におすすめの地域はどこ?
関東に続いて関西のおすすめ地域を紹介します。
今回紹介するのは、以下の3つです。
- 兵庫県淡路島
- 兵庫県有馬
- 和歌山県印南
それぞれのおすすめポイントを比較してみてください。
関西1.兵庫県淡路島
大阪から明石海峡大橋を渡り、1時間半ほどで到着する兵庫県の淡路島。
農業も盛んなため、ゆくゆくは田舎で農業を始めたいと思っている人にとっては理想的な週末移住先です。
島といってもスーパーやホームセンターはいたるところにあり、生活もしやすいのが淡路島のメリットと言えます。
関西2.兵庫県有馬
次におすすめしたいのは兵庫県の有馬エリアです。
閑静な保養地であり、有馬温泉や六甲山があるのも魅力的です。
大阪からも高速に乗れば40分ほどで着けるのでアクセスも良好。
手軽に温泉に入れる環境にセカンドハウスを持てば、友人を招くもの楽しみの1つになります。
関西3.和歌山印南エリア
続いておすすめするのは、和歌山県の印南エリアです。
太平洋に面した高台に印南シーサイドタウンという分譲地が開拓されています。
和歌山のきれいな海を一望できるのはとても贅沢で、有意義な時間を過ごせそうです。
田舎すぎると不便そうだと考える人は、ある程度栄えている場所にセカンドハウスを設けると良いでしょう。
8.快適な週末移住にするポイント
最後に快適な週末移住にするためにはどんなポイントを押さえておけば良いのかお話していきます。
ここでは週末移住の4つのポイントを紹介します。
- まずは賃貸でお試し体験をしてみる
- 通える場所でセカンドハウスを探す
- 地域の人と仲良くなっておく
- 手入れしきれない部分はお金で解決もあり
いざ週末移住を始めてから「思っていたのと違った…」と後悔しないように、しっかりと準備をして臨みましょう。
ポイント1.まずは賃貸でお試し体験をしてみる
週末移住で重要なのは、最初から家を買わないことです。
もちろん安い買い物ではないので、しっかり下調べをするかと思うのですが、住んでみなければ分からないこともたくさんあります。
近所に意地悪な人がいたとか、下水の臭いが気になったなどということもあり得ます。
最初から購入するのではなく、数ヶ月は賃貸でお試し体験をすると良いでしょう。
ポイント2.通える場所でセカンドハウスを探す
家から通える場所でセカンドハウスを探すのも大切です。
どの辺りにセカンドハウスを持つかによって、週末移住が継続できるか大きく左右されます。
土曜日に行って一泊し日曜日には帰るとなると、片道2時間以上の場所は辛くなります。
週末移住初心者の方は、1時間ほどで着く場所を探しましょう。
ポイント3.地域の人と仲良くなっておく
地域の人と仲良くなっておくのも忘れてはいけません。
地域の活動に参加できないことも多いことから、他のところでカバーが必要になります。
週末に訪れた際に手土産を持って挨拶に行ったり、地域に馴染もうと積極的に質問をしたりするなど努力をすれば、地域の人も次第に心を開いてくれるでしょう。
ポイント4.手入れしきれない部分はお金で解決もあり
また全ての手入れを自力でやろうとすると、辛くなってくることもあります。
週末の限られた時間、のんびりしたくて移動したのに掃除や手入れで終わってしまっては本末転倒。
庭の手入れやハウスクリーニングのサービスを利用してお金で解決をするのもありです。
週末移住のカギは経済的余裕!管理出来ればメリットは大きい
週末移住のメリット・デメリットや快適に過ごすポイント、おすすめ地域までお話をしてきました。
ポイントをおさえることで、無理なく素敵な週末を過ごせるでしょう。
週末移住をまとめると…
- 週末移住は経済的余裕があれば問題なくこなせる
- 立地がとても重要で、通いきれる範囲でセカンドハウスを探すべき
- まずは購入するのではなく、賃貸物件を探してお試し体験をする
この3点をクリアし、有意義な週末移住を始めてみてはいかがでしょう。