旅行などをきっかけに移住をする人が多いという岡山県。
しかし、実際に移住をするとなると
こんな心配や悩みがありますよね。
この記事では、実際に岡山へ移住して「後悔した」「失敗した」という体験から、岡山移住の注意点や、事前に準備しておいた方が良いことをまとめました。
岡山への移住が決まっている人も、移住を考えている人も、この記事を読んで後悔しない移住生活を送りましょう!
1.【実録】岡山移住で後悔…失敗体験談を紹介
岡山は、移住先として人気があります。
地域おこし協力隊の数も、日本で第4位で、今注目の田舎なんです。
でも、実際に、こんな失敗談も!
- 車が運転できないと、住みにくい…。
- ガス代が高すぎてびっくり!
- 地元の人間関係がつらかった…。
こんなトラブルに巻き込まれないように、移住する前に、注意点を知っておきましょう!
では、詳しく解説していきます。
1-1.岡山移住の失敗体験談【生活面】
まずは、生活全般における失敗談を見ていきましょう。
- 県内の公共交通機関が不便。
- 車社会なのに、マナーが悪い。
- ガス代が高い。
こんな声があがりました!
岡山県のデータと共に、詳しく解説していきます。
車が必須!公共交通機関は不便
岡山県で生活していくには、車がないと不便です。
30代・女性・2015年移住
20代・女性・在住歴15年以上
40代・女性・在住歴1年
大阪まで新幹線で1時間で行けるアクセスの良さが人気の岡山。
しかし、鉄道や路面電車を用いる県内の公共交通機関は、本数も少なく不便なのがネックです。
電車よりも自転車の方が早く着いた!などの口コミも。
そこで、岡山では車移動が必須になっています。
「自動車検査登録情報協会の調査」によると、岡山県の1世帯あたりの自家用車保有台数は、1.3台。
東京が0.4台、大阪が0.6台であることを考えると、岡山へ移住する際は、車が必要であることがわかります。
交通のマナーが悪い
岡山県で車の運転をする際は、交通マナーが悪いことがあるので注意が必要です。
20代・女性・在住歴15年以上
30代・男性・在住歴6年
「JAFの行ったアンケート調査」によると、「ウィンカーを出さずに車線変更や右左折する車が多い」という質問に、岡山県では91%の人が「とても思う」「やや思う」と回答し、全国で最も多い割合になりました。
実際に、口コミをみても「信号無視や割り込みが多い」「運転が荒い」と感じる移住者の方が多いようです。
岡山への移住には車が必須です。
事故を避けるためにも、岡山の運転に慣れるまでは交通量が少ない時間に移動するなどの工夫が必要になるでしょう。
ガス代が思ったよりずっと高い
移住の際に、岡山のガス代の高さは要チェックです。
生活で戸惑ったこととして挙げられたのが、「ガス代が高すぎる!」ということです。
これには、「都市ガス」と「プロパンガス」の違いが大きく関係してきます。
▼都市ガスとプロパンガスの違い
都市ガス | プロパンガス | |
ガスの原料 | 天然ガス | 液化石油ガス |
ガスの供給方法 | 気化したガスを導管ネットワークで供給 | 液体のガスをボンベで運び気化して供給 |
火力 | 弱い | 強い |
料金設定 | 市場の価格はある程度一定 | 各社が自由に料金設定できる |
岡山県のガス代の高さと関係があるのが、都市ガスとプロパンガスの料金設定です。
経済産業省の「ガス事業便覧」によると、岡山の都市ガスの普及率は18%なのに対し、プロパンガスの普及率はなんと80%以上です。
岡山で多く使われているプロパンガスは、火力が強く、料金設定が高いので、同じ量のガスを使っても光熱費があがってしまうのです。
都市ガスを使うためには、ガス管などのインフラ設備に高い費用がかかります。
そのため、郊外まで設備投資ができないことも多く、岡山県全体でも普及が進んでいないと考えられます。
今までは気にせずに使っていたガスも、計画的に使わなければなりません。
家でガスをよく使うという方は、家選びの基準に「都市ガス」を追加しましょう。
1-2.岡山移住の失敗体験談【仕事面】
つぎに、仕事面の失敗談を見ていきましょう。
- 気軽に飲みに行けない。
- 気軽に転職できない。
こんな声があがりました!
大都市との比較をしながら、詳しく解説していきます。
気軽に同僚と呑みに行けない
仕事終わりにパーッといけない娯楽の少なさを移住の際は認識しておきましょう。
20代・男性・在住歴1年
岡山県 | 東京都 | 大阪府 | |
映画館数 | 7館 | 82館 | 33館 |
カラオケ店舗数 | 105軒 | 742軒 | 497軒 |
居酒屋店舗数 | 2,307軒 | 30,887軒 | 17,481軒 |
娯楽が少ない、というのは岡山の移住者から多く上がった声です。
特に、統計局の調査によると10万人当たりの居酒屋店舗数は、47都道府県中ワースト3位!
また、車社会なので、気軽に飲みに行けないというのは、サラリーマンにとってはネックになるでしょう。
気軽に転職できない
転職のしづらさは、田舎への移住の際は必ず付きまとう点です。
「田舎あるある」ですが、転職しにくいというのも、岡山の仕事選びのデメリットです。
大都市では今や当たり前になっている転職ですが、岡山では、悪い印象を抱く人も。
東京や神奈川の転職率は5.2%ですが、岡山は4.5%です。
移住先で待遇の悪い会社へ入ってしまっても、なかなかやめにくいというのは、大変かもしれません。
1-3.岡山移住の失敗体験談【環境面】
次は、岡山の環境面における失敗談をご紹介します!
岡山に「晴れの国」という呼び名がついているのを、ご存知でしょうか。
「晴れの国」と聞くと、お天気がいいことを想像しますが、実はそうでもないと感じる人も?
詳しく見ていきましょう!
意外と曇りの日も多い
「晴れの国」とは、「降水量1㎜以上の日数が日本で一番少ない」ことに由来しています。
つまり、雨が降らない日と言うのに、曇りの日も含まれるということです。
「晴れの国」でも、いつもお天気がいいというわけではないので、注意してください!
夏の日差しに油断大敵
晴れの日が多いのは良いことですが、女性にとっては美容の天敵となります。
40代・女性・在住歴1年
日差しが強く、一気にシミが増えてしまったとのこと。
実は、岡山県は、化粧品に使うお金の割合が高い都道府県です。
少し古いデータですが「2011年の総務省の家計調査」によると、年間の化粧品購入額は32,180円で16位と上位に位置しています。
「晴れの国」暮らしで紫外線が強いため、女性にとっては要注意ポイントです!
1-4.岡山移住の失敗体験談【人間関係面】
つぎは、気になる岡山移住の人間関係での失敗談です。
- 閉鎖的な人が多い。
- 移住者に対しては排他的。
- マイペースすぎる!
こんな声があがりました。
ストレスの少ない移住生活を送るためにも、ぜひチェックしておきましょう!
県外との接触が少ない田舎ならではの気質
地域のコミュニティは「閉鎖的」で「排他的」なところも見られるようです。
40代・女性・在住歴40年
30代・女性・在住歴13年
また、県外から来る人に関しては非常に排他的です。どこでもいえることかもしれませんが、何かしているとすぐ知り合いにあい、噂が広がります。岡山で生まれて一生岡山で暮らしていく人が多いため、そのルートを外れた人には厳しい目が向けられます。その点では生きづらい場所であったと思います。
仲間を見つけて広げていくことがスタートになる、そんなところです。
住みやすいからこそ、岡山県内で生活が完結できて、外へ出る必要がないんですね。
特に、田舎になればなるほど、人の出入りが少ないので、移住者の側も受け入れる地元の人も、お互いに慣れるまでに時間がかかります。
そういう背景を慮る根気と努力が必要だといえるでしょう。
マイペース過ぎる
50代・男性
穏やかな環境ゆえの、岡山の人のマイペースさを指摘している口コミです。
生き馬の目を抜くような都会の目まぐるしい暮らしとは180度違うので、県民性が異なるのも無理はありませんね。
ある程度のスピード感をもった生活がしたいという方には、岡山は向いていないかもしれません。
1-5.岡山移住の失敗体験談【子育て面】
最後に、岡山移住の子育て面の失敗体験談をご紹介!
家族で移住する前には、必ず考えておきたいことです。
治安が悪い地域がある
30代・男性・在住歴6年
20代・女性・在住歴21年
「ヤンキーが多い!」という声が多く上がりました。
ちょっと意外に思いませんか?
都道府県別国高校偏差値一覧によると高校の偏差値が全国ワースト4位の岡山県。
勉強についていけずに、ぐれてしまう子もいるようです。
ややぐれてしまうような子が周りにいると、影響を受けやすいので、安心できる環境で素直に育ってほしいと願うなら、岡山の中でも住む場所を選んだ方がよいでしょう。
用水路の事故が多い
ゾッとする話
岡山には用水路が柵もないまま沢山ある。
知り合いが
「朝早くに軽四が用水路に落ちたんよ。丁度ピッタリハマったらしくドアが開かなくて。ほら今田んぼに水張る時期だから水位が高くて、中の人溺れたみたい」岡山は危険がいっぱい。
— リキタツコ (@rikitauko) January 16, 2020
Twitterより
自転車のハンドル操作を誤って用水路に転落か 高齢の男性が死亡 岡山市https://t.co/t65Ru0yahY
岡山は本当にフタのない用水路だらけで驚いた。夜中に走るのは無理…
— ばる (@barubaru24) January 21, 2020
「人食い用水路」という言葉が、一時期ニュースで話題になりました。
女性が車ごと用水路に転落してしまい亡くなった事故が報道され、世間の注目を集めたことがきっかけで、岡山県の転落防止柵がない用水路を指して生まれた言葉です。
実は、岡山県における用水路や側溝への転落死亡事故は、岡山県の調査によると全国ワースト1位。
そして、その多くが特に岡山市や倉敷市で発生しています。
この事態を重く受け止めた行政は、事故を減らすガイドラインを作成したり、注意喚起をしたりして、対策に取り組んでいます。
しかし、コストの面から見ても、転落防止柵を全ての用水路に設置するのは困難です。
これらの理由から、子どもを安心して外で遊ばせられない場所があるのも、岡山のデメリットといえます。
2.失敗から学ぶ!岡山移住の注意点
それでは、ここから、岡山移住の注意点を見ていきましょう!
注意しなければならないことは、主に3つあります。
- 岡山の「県民性」の悪い点
- 岡山の娯楽は都市部よりも少ない
- 岡山の交通事情はまだ十分に発達していない
失敗から学び、移住を成功させましょう!
注意点1.岡山の「県民性」の悪い点
まず、移住者から、多くの「失敗」として挙がったのが、岡山の県民性です。
岡山県民の悪いところについて、一般的にこんなことが言われています。
- 頭脳明晰で冷徹
- 計算高くしたたかで世渡り上手
- お金をあまり出したがらない
- 世間体を気にする
- 他の人の内面を評価したがる
岡山は、昔から大阪を相手取った商人の街として栄え、豪商も多くいました。
そして、台風などの災害に襲われることが少なく、「助け合い」の精神が育まれにくかったと言われています。
そんな岡山の時代背景や地域性から、このような県民性が形成されたと考えられます。
どこの県にも、悪いところはありますが、覚悟を決めて移住した人にとって、暮らしにくいと感じる要素が多いようです。
しかし、あくまでこれは「県民性」であり、すべての人に当てはまるわけではないことも、覚えておいてください。
最初から偏見を持って接すると、相手にもそれが伝わってしまいます。
移住する場所によっても、その土地の雰囲気というのは大きく異なるものですから、もしできるなら、事前に移住地を下見してみるのが良いでしょう。
注意点2.娯楽の少なさ
先ほど考えたように、岡山県の娯楽施設は、都会に比べて少ないです。
これにも、財布のひもが固い岡山の県民性が関係していると言われています。
パチンコ屋や居酒屋が少ないことをストレスに感じる移住者も、中にはいるようです。
大阪まで出るにも、新幹線で1時間かかりますから、気軽に行ける距離ではありません。
岡山を移住先に決めたなら、今までとは違うライフスタイルにかえる覚悟が必要です。
注意点3.交通が十分に発達していない
そして、岡山県の交通事情も、注意すべきポイントです。
県内の公共交通機関が発達していないので、移住する際は車の運転になれておくことが必要です。
岡山の交通マナーは悪い傾向にあるので、怖い思いをすることも覚悟しておかなければなりません。
そして、用水路の転落予防柵がない道を夜に通る際には要注意です。
特に、子どもを育てている方は心配がつきないです。
岡山の交通事情は、今のところいいとは言えませんが、行政も改善する取り組みを始めています。
岡山県の対策が、今後効果を出すことに期待しましょう!
3.岡山移住を成功へ導く3つのポイントとは?
最後に、岡山移住を成功へ導くポイントをご紹介します。
- 移住仲間のコミュニティに参加する
- 移住前の家選びは慎重に行う
- 場所を選ばない趣味を持っておく
この3つを抑えて、岡山への移住を成功させましょう!
ポイント1.移住仲間のコミュニティに参加する
引用:おいでんせえ岡山
はじめのうち、岡山県の地元の人からは受け入れられないということも多々あります。
きっと、それは排除しようという動機ではなく、慣れるまでの「様子見」期間なのだと思います。
でも、たとえそうであったとしても、心が折れてしまいますよね。
そんな時は、岡山県に移住した人のコミュニティに参加してみましょう。
岡山市のウェブサイトからは、岡山への移住者をサポートする団体を調べることができます。
自分に合った移住者コミュニティを探して、岡山県で上手に暮らしていくヒントをもらいましょう。
ポイント2.移住前の家選びは慎重に
そして、移住前の家選びも、岡山での移住生活を左右する大きな要素です。
もし可能なら、移住前にはまず、現地に足を運んでみましょう。
どの地域に住むのが自分に合っているのか。都市部か郊外か。
県外へのアクセスはどうか。不便さを感じるか。
地元の雰囲気はどうか。近所の人はどんな様子だったか。
このあたりが家選びの際のチェックポイントになるでしょう。
子育てをしている方なら、周囲の学校に通う生徒の雰囲気を見ておくことも大切です。
移住を支援する制度として、以下のようなものがあります。
制度を上手に活用しながら、家選びを慎重に行いましょう。
ポイント3.場所を選ばない趣味を持っておく
岡山は、都市部に比べて娯楽が少ない地域です。
そのため、場所を選ばない趣味を持っておくことも大切です。
楽器や裁縫、園芸や読書など、家でできるインドアの趣味や、ランニングや登山、釣りなどのアウトドアもいいでしょう。
特に、子育て世代の方は、今までのように子どもを遊びに連れていくというのが難しく感じるかももしれません。
しかし、岡山には観光できる素敵なスポットもたくさんあります。
例えば、瀬戸内海の美しい島々が見渡せる王子が岳。
この投稿をInstagramで見る
雄大な自然を堪能できる蒜山(ひるぜん)高原。
この投稿をInstagramで見る
フォトジェニックで、時が止まったような景観が広がる倉敷美観地区。
この投稿をInstagramで見る
家族で「お気に入り」の場所を見つけるために、散策するのも楽しいかもしれませんね!
岡山観光ウェブも参考にしてみてください!
まとめ
岡山に移住した人の失敗談から多くを学ぶことができたのではないでしょうか。
心に留めておきたい注意点や、移住前に抑えておきたいポイントも、ぜひ参考にしてください。
そして、岡山へ移住してよかった!といえるような、生活を送ってくださいね!