海あり山あり、自然豊かで素朴な街、岩手県。
でも、憧れだけで移住すると、遅かれ早かれ挫折してしまうかも…。
「いざ移住する前にはどんな準備をしたらいいの?」
「移住者ならではの失敗体験談が知りたい!」
今回は、そんな声にお答えして、岩手移住の失敗談から見えてくる注意点を解説します。
後悔しないように今、準備しておくべき移住成功へのポイントも紹介するので最後までご覧ください!
1.【実録】岩手移住で後悔…失敗体験談を紹介
では、岩手に移住して後悔したという失敗談を見ていきましょう!
1-1.岩手移住の失敗体験談【生活面】
生活に関しては、不便さを指摘する声が多くあがりました。
詳しく見ていきましょう!
公共交通機関が少ない
交通の利便性の低さに悩まされる移住者もいるようです。
30代・女性・移住歴18年
通学など電車を待つにしても、駅周辺に時間をつぶすスポットが少ない為その点は苦労しました。
岩手県内を移動する場合、公共交通機関が少ないという指摘です。
岩手の電車の路線に関して調査したところ、岩手には以下の14の鉄道がとおっています。
JR花輪線
JR釜石線
JR山田線
JR大船渡線
JR田沢湖線
JR東北新幹線
JR東北本線(黒磯-盛岡)
JR八戸線
JR北上線
三陸鉄道リアス線(盛-釜石)
三陸鉄道リアス線(宮古-久慈)
IGRいわて銀河鉄道線
JR大船渡線〔BRT:気仙沼-盛〕
三陸鉄道リアス線(釜石-宮古)
しかし、NAVITIMEで各駅の時刻表を見ると、2時間や3時間に1本しか電車がこないという駅も。
一本乗り遅れてしまったら、大変なことになってしまいますね。
現役世代であれば、県内の通勤、通学などの移動手段も考えて、移住地を選んだ方がよさそうです。
首都圏から遠い
次に、首都圏へのアクセスが悪いというマイナス面です。
30代・女性・移住歴20年
飛行機の便もよくありません。一応花巻空港がありますが、まず行きにくい所にある上に便もあまりありません。
移住者にとって、他県に出る機会は地元の人よりも多いかもしれません。
一例として、東京まで出るルートを考えてみましょう。
東京まで、東北新幹線で約2時間20分かかります。
そして、空港のある花巻市から東京までは、約3時間。
新幹線に乗るにしても、飛行機にしても、そもそも新幹線が止まる駅や空港まで行くのがまず大変な場所も多くあるようです。
ちなみに、自家用車で東北自動車道を通って東京に向かう場合は、約6時間30分以上です。
県外に出る機会が多いという方は、ぜひ注意してください。
買い物するのに車が必須
次に上がったのが、買い物をするのに車が必須だという点です。
20代・女性・移住歴28年間
20代・男性・移住歴19年
岩手は、買い物するのも便利な場所とは言えません。
商業動態統計調査 確報の「コンビニエンスストア販売 都道府県別販売額等及び前年比増減率 」によると岩手県のコンビニ店舗数は、全国ワースト2位になっています。
本州で一番広い面積を誇る岩手県にしてはなのに、少ないことが分かるのではないでしょうか。
日常的な買い物をするにも、公共交通機関より自家用車があったほうがいいといえるでしょう。
1-2.岩手移住の失敗体験談【仕事面】
岩手へ移住する人が気になるのが、やはり生計を立てる仕事面でしょう。
詳しく見ていきましょう!
求人数が少ない
仕事の口コミでは、求人数・給料ともに少ないことがあげられます。
30代・女性・移住歴20年
有効求人倍率(令和2年4月)都道府県ランキングによると、岩手県の有効求人倍率は1.12倍で、ワースト10位でした。
全国平均が1.32倍であることを鑑みると、やはり求人数は都会に比べて少ないといえるでしょう。
岩手へ移住して働く場合、仕事や給料の少なさを覚悟の上で、移住しましょう。
雪の日の通勤が大変
自家用車が主な通勤手段の岩手では、雪の日の通勤は倍以上の時間がかかるようです。
30代・男性・移住歴25年
政府が公開する統計データによると、岩手県移住者の平均通勤時間は15分から30分と答えた人が一番多かったようです。
しかし、雪の日となると、そうもいきません。
雪が多く降った日には、道路の除雪作業が必要になります。
岩手県のお知らせによると、早いときは午前2時頃から、バス路線、幹線道路、市街地、住宅街の順番で除雪をしているようですが、天候、交通の状況により除雪が間に合わない場合もあるとのことです。
除雪作業の遅れに加えて、雪の日は車の速度も落ちますから、公共交通機関の遅れや渋滞が発生することも多くなってしまいます。
雪の日の通勤には注意が必要です。
1-3.岩手移住の失敗体験談【環境面】
岩手の環境面での失敗談では、雪の多さや冬の寒さを上げる人が多かったです。
詳しく見ていきましょう!
豪雪地帯ではないが、雪が多い
30代・女性・移住歴20年
30代・男性・移住歴25年
岩手では、11月中旬頃から雪が舞い始め、1月上旬から2月中旬位が積雪のピークのようです。
そうはいっても、東北地方の他の地域と比較すると、「豪雪地帯」ではないようです。
tenki.jpでは、「岩手県内では区界高原の41センチ(平年比105%)、二戸市の18センチ(平年比150%)など、平年を上回る深さの積雪を観測している地点が複数あります」というニュースがありました。
気象庁のデータによると、2005~2014年の10年間で雪が観測された日数は、1023日で、全国で3位です。
雪が降る日は多くても、そんなに深く積もるほど雪が降る日が少ないということがわかります。
しかし、深く積もらなかったとしても、冬の雪への対策は、岩手移住に必須といえるでしょう。
盛岡気象台のホームページでは、岩手県の降雪量を調べることができますので、参考にしてみてください。
寒さが厳しい
そして、凍てつくような寒さも岩手移住を語るうえでは外せません。
20代・女性・移住歴4年
盛岡市の一年の気温は以下の通りです。
(気温と雨量の統計より引用)
岩手の中でも、平地で、比較的暖かい盛岡市において、年平均気温は10℃と低くなっています。
気温が低いと、水道管の凍結や光熱費の増加の原因になってしまいます。
自分が住む予定の移住地の気温を事前に調べておきましょう。
海沿いに残る津波の不安
まだ、津波への不安を抱える人も少なくないようです。
20代・男性・移住歴19年
東日本大震災は、日本人の心に大きな傷を残しました。
それ以降、被害が大きかった岩手県沿岸へ住む人も減りましたが、復興と共に人が戻ってきた矢先のこと。
2020年4月の有識者会議では、北海道から東北北部の太平洋沖で過去最大級の地震が発生した場合、岩手県沿岸に30mもの津波が押し寄せるという調査結果が公表されました。
朝日新聞によると、一部の地域では、東日本大震災を超す津波高になるという報告もあり、岩手の住民に大きな衝撃を与えました。
岩手に移住したいと願う方は、ぜひ、常日頃から防災対策をし、有事の際に高台に避難できるような居住地を選びましょう。
1-4.岩手移住の失敗体験談【人間関係面】
移住を成功させるためにも、心配になるのが人間関係ですよね。
詳しく見ていきましょう!
噂が広がるスピードが早い
田舎あるあるですが、あっという間にうわさがひろがります。
20代・男性・移住歴19年
田舎の傾向ですが、ご近所はみんな顔見知りという地域もおおくあります。
それは、ご近所同士の助け合いといった点での安心感につながる一方で、情報ネットワークが網羅されているということでもあります。
特に、岩手に移住した人が感じるのが「話がおおきくなり」「ありとあらゆるうわさが」「すぐに」伝わるという点です。
すでに、地元でできあがっている人間関係や情報網の中に飛び込んでいくには、少し勇気が必要かもしれませんね。
本音をあまり話してくれない
それから、岩手の県民性についての言及も。
後述しますが、岩手の人の県民性として「内気」「非社交的」という点があげられます。
うわさや情報がすぐに飛び交うご近所でも、本音をあまり言ってくれないというのは、不安を覚えることでしょう。
親しくなるまでに、時間がかかるということも念頭に置いて、気張らずに、肩の力を抜いて地元の人と付き合うのが大切になります。
1-5.岩手移住の失敗体験談【子育て面】
最後に考えたいのが、岩手の子育てに関する情報です。
今まで明かされることが少なかった、岩手の子育て失敗談。
子育て世代の方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
広すぎて移動が大変!なかなか遊びに行けない
まずは、広すぎるがゆえの移動の大変さです。
30代・女性・1988年移住
20代・女性 ・移住歴4年
先ほども言及しましたが、岩手県は本州1の県土を誇ります。
それゆえ、観光スポットがあっても、気軽に遊びに行けないというのがデメリットです。
県外から遊びに来てくれた家族や友人と一緒に、どこかへいこう!といえないのが、ちょっと辛いかもしれません。
さらに、
総務省統計局「平成26年経済センサス‐基礎調査を基にしたデータ」によるとカラオケ店舗数は47軒で、全国第41位。
身近な娯楽も少ないので、子どもが退屈してしまうことがあるでしょう。
都会で話題のお店が少ない
次に、おしゃれなお店があまりないという失敗談です。
20代・女性・移住歴28年
例えば、おしゃれな店「代表」ともいえるスターバックスは、岩手県内には8カ所しかありません。(
「スターバックスのホームページ」から検索)
また、総務省の喫茶店数調査によると、喫茶店数は375店舗で全国ワースト8位。
「インスタ映え」を狙えるようなおしゃれな店が少ないということも、思いに留めておきましょう。
教育に対する姿勢が「東北的」
中には、勉強よりも運動を重視する姿勢がみられるという人も。
文部科学省の学校基本調査によると、岩手県の高校卒業後の就職率は30.4%。
全国平均が18.6%であることを考えても、高校卒業後3分の1が就職するというのは、高い割合だとわかります。
しかし、「いわてで働こう推進協議会」の調べによると、高卒者の県内就職率は全国で第 37 位と低い状況であることも述べられていました。
このことから、岩手県では高校卒業後は、大学に行かずに県外へ出て就職する人の割合が高いことがわかります。
大学受験への意欲があまりない人が多い現状も、思いに留めておきましょう。
2.失敗から学ぶ!岩手移住の注意点
それでは、ここから岩手移住の注意点をご紹介します。
実際に住むとなると旅行では見えないようなデメリットとなる点を受け入れなければなりません。
移住前に把握し、移住後に後悔しないように準備を進めておきましょう。
注意点1.岩手県の冬の厳しさ
まず挙げられるのが、岩手県の冬の厳しさです。
雪道を運転する危険
車がなければ、県内を移動するのが大変な岩手県。
しかし、雪道では、事故の危険性が非常に高まります。
20代・女性・移住歴4年間
特に、雪があまり積もらず、気温がとても低いという気候的特徴をもつ岩手県では、「アイスバーン」が起こりやすくなっています。
アイスバーンとは、雪面が固く凍結してしまい、車がその上を走るとつるつる滑って制御不能になるという状態です。
アイスバーンは、スタッドレスタイヤを履いていても防げない場合があります。
岩手日報によると、県内を走る高速道路で、雪道が原因になったスリップ事故が一日で9件起きたという実例も。
「田舎の暮らし方」では、実際に事故を起こした生々しい体験談を読むこともできます。
ぜひ一度目を通してみてください。
岩手の寒さは本州一
先ほど考えたように、岩手では「凍てつくような寒さ」が特徴的です。
実は、岩手県には、「本州一寒い」場所があります。
それが、盛岡市街地からほど近い場所にある、「薮川」という観測地点です。
薮川が寒いのは、標高が680メートルと高く、それでいて盆地で山から吹く冷たい風がたまりやすいことが原因として言われています。
薮川では、厳冬の時には、なんとマイナス30度になることも。
それで、岩手の寒さに関して、昔から「一に薮川、二に田代(区界)、三四が無くて五に遠野」とも謳われてきたそうです。
ちなみに、寒さによって光熱費も全国平均より高くなっています。(家計調査調べ)
盛岡市 | 全国 | |
電気 | 14800円 | 12117円 |
ガス | 6604円 | 5947円 |
灯油 | 5948円 | 1301円 |
ガソリン | 4622円 | 3559円 |
特に、ストーブをたいたりするのに使う灯油代は、全国平均の4倍以上です。
岩手の寒さを、上手に乗り切る方法を事前に学んでおきたいですね。
注意点2.シニア世代の住みにくさ
文豪や芸術家を多数輩出したことで知られる岩手県は、シニア世代の移住地としても人気があります。
しかし、気を付けておきたい点もありますので、確認しておきましょう。
公共交通機関が不便で移動が大変
まずは、公共交通機関があまり発達していないという点です。
30代・女性・移住歴18年
30代・男性・移住歴25年
岩手への移住者が口をそろえて語るのが、岩手の公共交通機関のアクセスの悪さです。
岩手県は、著しく開発が遅れていた歴史があります。
その名残があり、鉄道などの公共交通機関があまり発達していません。
さらに国土交通省の道路統計年報によると、道路舗装率は63.04%全国最下位。
それゆえ、県内では車移動が基本ですが、高齢になってくると、免許を返納したり車の維持が大変になったりして、車を運転しない方も多いのではないでしょうか。
そうすると、買い物や病院通いなど、周囲のサポートが必要になってきます。
もし、移住前に何か心配な点があったら、岩手県高齢者総合支援センターに連絡して、相談してみましょう。
また、比較的、公共交通機関が充実している場所へ移住するのも選択肢の一つです。
盛岡市では、盛岡都心循環バス「でんでんむし」が、9時から17時まで15分間隔で運行しています。
また運賃はどこから乗っても1乗車100円ということで、お財布にも優しく移動できるのがうれしいですね。
シニア世代で移住する方は、移住後のサポートや、交通手段の確保を、移住地選びの条件に加えたほうがいいでしょう。
雪かきは事故も多く大変
そして、雪かきが必要な岩手県では高齢化率が高く、雪かきの担い手も減っています。
30代・男性・移住歴25年
「内閣府の発表している高齢化に関するデータ」によると岩手県の高齢化率が、平成30年は32.5%と全国で見ても10番目に大きいです。
そして、令和27年には、高齢化率が43.2%になるという予想値も出ています。
雪かきは、時間も体力も使う大作業です。
高齢になればなるほど、自分の力で雪かきをするのは難しくなるといえるでしょう。
たとえば、5年ほど前、奥州市では、一人暮らしの高齢者の方が、大雪のために自宅が埋まってしまい、半月間外出できないという実例もあったそうです。
そして、悲しいことに雪かき中の高齢者の死亡事故も報告されています。
それで、移住の前には、自分が雪かきができなくなった場合のことも考えておきましょう。
一例として、「スノーバスターズ」活動というボランティア団体があります。
スノーバスターズは、岩手県内各地で活動しており、地域の人や中高生を中心に、一人暮らしの高齢者世帯の雪かきを手伝ってくれるということです。
他にも、市職員による除雪作業や、「雪かき代行」などもありますので、移住後は無理をせずに周囲の助けを借りながら、岩手の冬を乗り切りましょう。
注意点3.岩手県の県民性
最後に、岩手県の県民性に注目したいと思います。
非社交的で内気な人が多い
岩手県の県民性として「おしょす」な人が多いと言われています。
これは、東北の方言で、「恥ずかしい」という意味があり、主に岩手では「恥ずかしがり」という意味で使われている言葉です。
実際、岩手大学の学生を対象にした調査では他県と比べた岩手の県民性について、こんな点が挙げられていました。
岩手県人は敏感でやや情緒不安。
ストレスがあると、不安を持ちやすい。
優柔不断で気が小さく、びくびくしがち。
非社交的である。
それゆえ、移住したばかりの人にとっては、岩手の地元の人に「歓迎されていない?」と感じることもあるようです。
しかし、「非社交的」で「不安をもちやすい」という岩手県の県民性も大きく関係していることを思いに留めておきましょう。
仲良くなるまでに時間がかかっても、親しくなるうちに、きっと深い付き合いができるようになるでしょう。
あまり教育熱心ではない
子育て世代にとっては、教育の面でも不安があると思います。
例えば、岩手県のセンター試験の平均点は47都道府県中最低点です。
これは、先ほど述べた高校卒業後の就職率の高さも関係していますが、岩手の県民性も知っておきたい点です。
岩手の県民性として、豪雪や津波などの気候の厳しさを乗り越えてきたため、忍耐強くも「食べ物に困らなければよし」という消極性を持っていることが挙げられます。
それで、競争心をもって育つ子どもが少ないのです。
また、高校入試の倍率も、東京都では最も人気のある高校が10.60倍であるのに対し、岩手県では3倍、それも4人が定員のところに12名応募した盛岡工業の土木科でした。
いわゆる「受験戦争」を経験せずに育った子どもたちは、勉強よりもどうしても部活や運動を優先させがちになります。
そして、その風潮が脈々と受け継がれていることが、岩手県の教育レベルを都市部に比べて落としている一因と言えます。
ですが、岩手は、広い風土でのびのびと子どもを育てるにはうってつけの場所です。
家族みんなでどんな場所で子育てしたいのか、よく考えてから移住を決めましょう。
3.岩手移住を成功へ導くポイントとは?
ここからは岩手移住を成功へ導くポイントをご紹介します。
ポイント1.住む場所をよく考えて決める
住む場所をよく考えて決めることも、移住成功の秘訣です。
移住の先輩からは、こんな意見が出ました。
20代・女性・移住歴28年間
岩手県の公式ホームページでは、個性豊かな岩手の33市町村を簡単に紹介しています。
このホームページでは、特徴やPRポイントだけでなく、仕事・子育て支援・医療など、移住者がほしいと思う情報がつまっています。
まずは、岩手県内でどの地域のどの市町村に住みたいのか、よく考えてみましょう。
ポイント2.慎ましく生活する知恵を身に着ける
そして、つつましく生活する知恵を身に着けることも必要です。
厚生労働省の調査によると、岩手県の最低賃金は790円でワースト1位になっています。
一方で、全国物価地域差指数によると、食料品や諸雑費の物価は47都道府県で、一番安いという統計もあります。
物価は安いとはいえ、決して給料は高くはありません。
冬の光熱費も、都市部に比べて高く感じることでしょう。
それで、岩手県へ移住した後は、今までとは違う金銭感覚を身に着けることが大切になってきます。
どんな仕事を選ぶのかも、この点では重要だといえるでしょう。
「シゴトバ クラシバ いわて」のホームページからは、条件にマッチする仕事を探すことができます。
岩手移住を後悔しないためにも、移住支援制度を上手に活用しましょう。
ポイント3.移住の「先輩」に相談してみる
最後に、移住の「先輩」に聞いてみるのも大切です。
岩手には、「移住コーディネーター」がいます。
岩手県へ実際に移住した人や住んでいる人に、気になる地域の暮らしや移住支援制度など、無料で直接相談することができます。
ぜひ、移住の前に少しでも不安があるなら、直接連絡を取ってみてはいかがでしょうか。
移住後には、「いわて全国県人会47」に参加してみてもいいかもしれません。
この会は、岩手県在住で県外出身者の交流を深める目的で発足し、現在は28都府県の出身者110人がいるようです。
こうして、移住後に「横のつながり」を持つことも、移住成功の秘訣になりそうです。
4.岩手移住するならココ!おすすめの地域
では、これまでの点を踏まえて、岩手移住におすすめの地域をご紹介します!
おすすめの地域は北上市
岩手県へ移住するなら、おすすめは北上市です。
理由としてまず挙げられるのが、高い利便性です。
北上市は、岩手県と秋田県にまたがる流通の重要拠点として、交通整備が進んでいます。
花巻市まで国道で30分、盛岡市へも高速道路で30分と主要都市に近いのもメリット。
さらに、東北新幹線や東北自動車道も通っているので、県外へのアクセスも比較的容易です。
それゆえ、県内でも企業の誘致に成功しており、移住者が増えている場所です。
ハローワーク北上によると、有効求人倍率も岩手の他の市町村に比べて高くなっています。
そして、岩手県の中でも内陸にあり、津波の心配がありません。
8月の第1金曜日からの3日間は、「東北六大祭り」の一つである北上・みちのく芸能まつりが実施され、「東北らしさ」を存分に感じられることでしょう。
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ただ、奥羽山系と北上山系に挟まれているため、降雪量は他の地域に比べるとやや多くなっています。
さらに、盆地であるがゆえに寒さだけではなく、夏の暑さも予想以上です。
気候の変動が大きいことは、デメリットとしてあげられるでしょう。
利用したい移住支援制度
そんな北上市への移住で、ぜひ利用したい移住支援制度をご紹介します。
北上市移住支援金
この「北上市移住支援金」は、東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県) から移住して、就職または起業する人に、移住の支えになる支援金を給付する制度です。
一人の世帯では60万円、二人以上の世帯では100万円を受け取ることができます。
ただし、受け取るためには条件もあるので、詳しくは北上市のホームページをご覧ください。
空き家バンク
北上市では「空き家バンク」の制度も充実しています。
ホームページからは、「まちなかエリア」「近郊エリア」「郊外エリア」「里山・農村エリア」の4つの条件から、自分が住みたい家を格安で購入することができます。
空き家バンクのホームページでは、移住の相談会の開催情報なども随時更新されていますので、ぜひ一度目を通してみてください。
グリーンツーリズム
最後にご紹介するのが、「グリーンツーリズム」です。
グリーンツーリズムは、稲作や畑作業、林業などの作業を体験しながら、地元の人の家に泊まり、交流を深められるというイベントです。
北上市では、米やりんごをはじめとした様々な農産物の作業が春から秋にかけて体験できます。
実際に現地に足を運んでみるならば、地域の雰囲気も分かりますし、地元の人の生の声を聴くことができますから、移住を決めるうえでの大きなヒントが得られることでしょう。
5.まとめ
岩手は、季節ごとに移り変わる豊かな自然や、受け継がれてきた伝統が今も守られる「理想郷」です。
そんな岩手県の移住の注意点を、失敗談や実際のデータからたくさん学ぶことができました。
この記事で読んだ点を活かして、ぜひ後悔しない移住生活を送ってくださいね。
40代・女性・移住歴約15年
バスや電車は一応ありますが、本数が少なく、乗り遅れるとたいへんなことになります。
特に冬場は道路が凍ってしまうので、車の運転もスリップが怖くて不便です。