大自然の恵みがあふれる美しい地、北海道。
憧れを抱いて移住する人も多くいます。
「北海道移住して失敗した!」といったリアルな失敗体験談を5つの側面から合計12項目集めました!
移住後に気づいて後悔するなんて絶対嫌ですよね。
後悔しない移住にするために、失敗談から学びましょう!
今回は、失敗体験談を通して、
・北海道移住の注意点
・移住を成功させるポイント
こんな点をご紹介します!
この記事を読んで、北海道の移住生活の前に心構えをして、後悔しない人生を送りましょう!
1.【実録】北海道移住で後悔…失敗体験談を紹介
ここでは環境面や子育て面などのジャンルに分けて移住失敗談を紹介します。
では、詳しく見ていきましょう!
1-1.北海道移住の失敗体験談【生活面】
まずは、北海道移住の生活面での失敗談です。
車がないと生活は不便
北海道では、車がないと生活が成り立たない面もあります。
20代・女性・在住歴18年
20代・女性・2010年移住
北海道への移住は、車が必須だということです。
何といっても、北海道の面積は日本一!
83,450 km²という広さは、日本の5分の1をしめており、道内での移動にも時間がかかります。
札幌などの大都市では、地下鉄やJRが発達していますが、郊外では車以外の交通手段がない地域も多くあります。
移住するなら、運転免許を取っておいた方がいいでしょう。
道外に出るのが大変
やはり北海道から、他の都府県に出るのは難しいようです。
20代・女性・在住歴10年以上
40代・女性・1977年移住
以前と比べれば、交通アクセスは改善されているようですが、やはり本州へのアクセスが悪いというのは北海道ならではのデメリットでしょう。
飛行機による東京までの所要時間は、最速で1時間35分。
毎回、飛行機で移動するのに、費用もかかりますし、慣れていなければ大変です。
筆者の友人は、年に数回帰省するだけで、1人分のマイルは余裕でたまると苦笑いしていました。
道外にでる用事が何度もあるという場合は、移住するメリットとデメリットをよく考えてください。
ネットショッピングの配送料が高い
また、「北海道ならでは」の問題点ですが、ネットショッピングの配送料は高くつきます。
北海道etc配送料1580円って…CDより5円高いじゃないですか…
— ki (@kiiti_n) August 19, 2009
北海道の送料高すぎない?東京590円で北海道1260円 フエギアサンプル買おうと思ったけど迷う
— kino (@k_g_g_n) June 2, 2020
北海道へ移住するまで、なかなか気づかない点がネットショッピングの配送料の違いです。
理由は、ほとんどの場合、本州からの荷物は北海道まで航空便で運ばれるのでコストがかかるということにあります。
場合によっては、商品本体よりも配送料の方が高いということも。
後述しますが、よくネットショッピングで買い物をされる方は、北海道へ移住したら、なるべく「送料無料」で買うようにしましょう。
1-2.北海道移住の失敗体験談【仕事面】
次に、北海道へ移住して分かった仕事面の失敗談を見ていきましょう!
都市部に比べて給料が低い
都市部に比べて給料が低いというのも、北海道移住のデメリットです。
そういや頑張って厩務員になって北海道で仕事何年もしてたけど、手取りが15万から上がらないし体はきついしで辞めたという話があったなあ。
— kazy (@gakeau) May 28, 2019
厚生労働省の調査によると、北海道の平均月収は、28.8万円。
47都道府県中33位です。
都市部から移住してきた場合、手取りの少なさにショックを受けるかもしれません。
仕事がなかなか見つからない
求人数が少ないことは、移住の壁になるかもしれません。
2020年度の主要労働統計指標によると、北海道県の有効求人倍率は1.17倍で、ワースト5位。
有効求人倍率の全国平均は1.45倍なので、北海道で移住者が仕事を見つけるのは難しいことです。
しかし、北海道でも、福祉の仕事や第一次産業は、働き手不足だと言われています。
そのような業種に興味がある方は、移住者向けの求人サイト【北海道で働こう】からぜひ調べてみましょう。
1-3.北海道移住の失敗体験談【環境面】
北海道への移住者が口を揃えて語るのが、環境面での失敗です。
風光明媚な土地のイメージがありますが、実態を見ていきましょう!
夏は30℃を超える暑さ
冬は寒いというイメージの北海道ですが、実は最近、夏もとっても暑いんです。
どうりで今日暑いと思ったw
なんで北海道が沖縄より暑いんだよ pic.twitter.com/sCZDpYhDEy— Mio (@mio_gc8) May 4, 2017
避暑に来たら思ったより暑いのが北海道、油断して長袖を持ってこなかったら夜は思ったより寒いのが北海道
— いとけー (@itoke5) May 9, 2018
避暑地として移住する人も多い北海道ですが、思ったより暑いという意見が多く上がりました。
気象庁の調べによると、各地点における5月の歴代最高気温は第1位から第19位までを北海道が占めており、2019年にいずれも37℃から39℃を記録しています。
近年の異常気象のせいとはいえ、北海道が今までのように涼しく過ごせるという土地では、もうなくなっているのかもしれません。
冬は冷え込みが厳しい
そしてやはり、冬の冷え込みには注意が必要です。
20代・女性・1994年移住
20代・女性・在住歴5年
北海道の冬は、雪だけではなく、冷え込みも厳しくなっています。
観測史上、日本で一番寒かった日は、北海道の上川観測所で観測された-41℃。
これは、100年以上前の記録ですが、今も北海道が寒いことに変わりはないといえます。
存分の寒さ対策をして、北海道移住を成功させましょう。
動物にも要注意
ニュースになってないけど、余市で山菜採りしてた人が熊に食べられたらしい
— Kazumi@北海道移住女子 (@hi5_hokkaido2) June 7, 2020
東京は平和だなと思う北海道民。
毎日鹿を見たら急ブレーキをかけ、ひどいと列車や車に衝突して凹むどころか廃車になることもある事も珍しくない北海道の田舎なら、こうはいかない。— yossi-travel-love (@yossi_travel) June 7, 2020
北海道では、熊や鹿などの動物が、出没するのが日常的になっています。
そして、事故に巻き込まれたり襲われたりして、悲しいことに犠牲者が毎年出ることも事実です。
国土交通省の北海道開発局では、エゾ鹿衝突事故マップを作成し、鹿との衝突事故が多い区間や、事故を避けるための注意を喚起しています。
移住者の中には、物珍しいがゆえに、わざわざ近づいて写真などを撮ってしまう人もいます。
しかし、野生動物は大きな危険を秘めていて、近づくと命を落とすことさえあるということを念頭に置いておきましょう。
1-4.北海道移住の失敗体験談【人間関係面】
次に、北海道移住の人間関係面での失敗談をご紹介!
道民のおおらかさゆえに、移住者がおどろくこともあるようです。
では、詳しく見ていきましょう!
お節介な人が多く気疲れ…
気遣われ過ぎるがゆえに、「お節介」に感じてしまうということがあげられます。
もちろん全部の人がとは言いませんが、北海道は日本の中でも完全に孤立された離島であることからか、「よそ者は受け付けない!」といった考え方の人がいるのも確かです。
北海道の田舎になればなるほど、お節介な人が多いという意見です。
これは、北海道に限らないことですが、移住者に対しては「受け付けない」と思う保守的な人もやはり地域には一定数存在しているということを念頭におきましょう。
そして、自分が負担に感じない程度のご近所づきあいの仕方を模索していきましょう。
おおらかすぎる面も
また、人にも自分にもおおらかで戸惑うこともあるようです。
30代・女性・在住歴28年
@maruyu_memo 耳に痛いお言葉です。お節介が過ぎる、遠慮がなさ過ぎる、その割りに情が薄いという言葉は耳にしていましたが。「自分にも大らか」は、自分に甘い、という事になるのかな。確かに. RT 北海道(と言うより札幌?)の人は大らかで優しいなーと思います。他人にも自分にも
— Alice Craft (@AliceCraft) June 22, 2010
他人にもおおらかな人が多い北海道ですが、自分に対してもおおらかで「自分に甘い」傾向があるという意見です。
遠慮のなさや、マナーが、今まで住んでいたところとは違い、驚くこともあるかもしれません。
そんな部分も含めて、北海道の人と上手に付き合えたらいいですね。
1-5.北海道移住の失敗体験談【子育て面】
北海道移住の子育て面での失敗体験談を見ていきましょう!
将来的に、北海道で子育てをしたいと思っている方、必見です。
子どもの友だちが少ない
田舎ゆえに、全校児童数が少なく、同年代のつながりができにくいという口コミです。
北海道教育委員会の統計調査「令和元年度(2019年度)北海道学校一覧」によると、札幌周辺の小学校は全校児童700人を超えるところも多いです。
しかし、僻地になると、全校児童数が1桁代というケースも珍しくなく、中には2人という小学校も。
生徒数が少ないことは、子ども同士の交流の機会が減ることや、いじめなどが起こったら逃げ場がないというデメリットにもつながります。
移住先の学校の実態を、移住前に掴んでおいた方がいいでしょう。
相談できる人が少ない
そして、子育て世代の親が悩むのが、相談できる人の少なさです。
結婚当初は、子どもが生まれたら2〜3才頃までに北海道移住って言ってたけど。旦那サマは出世してしまってこの先10年は今の職場にいなきゃやいけなくなったし、私は子育ての大変さにビビり、更にコミュ障だし知人が誰も居ない地での生活が泣けるほど辛くて一刻も早く帰りたいしで、予定は変更…と。
— ヒカリ (@NikoPun10) September 1, 2018
子育ては、一人でできるものではありません。
特に、はじめての子育てでは、分からないことも多いことでしょう。
一軒一軒の家の距離が遠く、身近な場所で悩みを共有したり相談できる相手がいない…。
そんな移住者の悩みの多い北海道では、「どさんこ子育て特典制度」を創設しました。
「どさんこ・子育て特典制度は、妊娠中の方もしくは小学6年生までの子どもがいる世帯に特典カードを配付し、子どもと同伴で買い物 や施設などを利用する際に、特典カードを提示することで、協賛店舗から様々なサービスを受けられる取組です。」
また、子育て世代を支援する「せわずき・せわやき隊」が結成され、ボランティアで読み聞かせやコミュニティの場を設ける活動が各地に存在しています。
北海道では、横のつながりを作るべく、地域の商店や、企業・施設の人と共に、社会全体で子育て家庭を応援する環境整備が、着実に進んでいるといえるでしょう。
北海道へ移住したら、このような制度を上手に活用しながら、知り合いや友人をいかに作れるかが子育てのカギになるかもしれません。
2.失敗から学ぶ!北海道移住の注意点
では、ここから、失敗から学べる北海道移住の注意点を見ていきましょう!
注意点1.北海道の雪をなめてはいけない
北海道は雪が降るというのは皆さんご存じだと思います。
しかし、雪に対処するのは命がけなんです。
雪かきは重労働
雪かき(雪よけ)は、思っているより重労働です。
一軒家を持つと、家の前の除雪はとても大変です。
庭もガレージも、屋根も除雪しなければならず、体力や時間を使います。
北海道ねっとによると、車の雪下ろしに20分、駐車場出入口の雪かきに30分と車周辺の雪かきだけで1時間弱かかるということです。
いつもより1時間早く起きて除雪作業をする必要がありますね。
公共の道路は自治体が除雪してくれるということで、少し安心できますが、慣れるまでは移住者にとってちょっと辛い部分かもしれません。
また、毎年、雪かき中の転落事故も起きています。
安全帯をつけるなどの対策をとり、くれぐれも注意してください。
雪道の運転は危険がいっぱい
筆者の友人は、ボランティア活動をするため、北海道東部に移住しました。
地域の人のお手伝いをしに家々をめぐる日には、多くて1日200㎞走ることもあったそうです。
数年住んで、雪道の運転にもようやく慣れたと思ったある日、いつものように運転していると、あれ!と違和感を覚えました。
次の瞬間、ブレーキもアクセルもハンドルもきかず、車が制御不能になり、なんと縦に一回転したそうです。
その間、「ここで死ぬんだ」と思いながら、ハンドルをただ握りしめることしかできず…。
幸い、雪かきしたばかりの柔らかい雪が積もった部分に車が突っ込んだので、奇跡的に命は助かりましたが、生まれて初めて走馬灯が駆け巡ったと言っていました。
北海道の田舎では、いつでも車での移動が必須です。
時には、吹雪や悪天候の中で、運転しなければならない日もあるでしょう。
レンタカー会社のウェブサイトでも、移住者向けに北海道の雪道を運転する時のポイントと対策を見ることができますから、移住する前には目を通しておきましょう。
どんなに移住生活が長くなっても、雪道の運転には注意してください。
注意点2.予想外の出費がかかる
北海道では、都市部ではかからない出費がかかります。
特に、光熱費・配送料です。
光熱費
特に寒さに慣れていない移住者にとっては、光熱費はばかになりません。
ガス会社の調べによると、2020年1月の光熱費はこのようになりました。
電気 | ガス | 灯油 | 水道 | ガソリン | |
全国 | 12,232円 | 5,850円 | 2,455円 | 5,112円 | 4,981円 |
札幌市 | 14,922円 | 5,383円 | 11,837円 | 3,526円 | 5,043円 |
北海道の中ではあまり寒さが厳しくないと言われている札幌でさえ、灯油代が全国平均の5倍です。
冬の光熱費のために、お金を取り分けておくのも、北海道移住の生活の知恵になるでしょう。
配送料
配送料が上がるという点も、盲点でした。
クロネコヤマトの宅急便では、関東から60サイズを発送した場合、南東北~関西までは930円ですが、北海道は1380円と、約450円高くなります。
ネットショッピングを利用する際には、十分注意してください。
送料が高い品物は、「全国一律送料」や「送料無料」を、購入の基準にしましょう。
注意点3.交通インフラ整備は十分ではない
北海道は、車での移動が基本です。
国土交通省の都道府県別・燃料別自動車燃料消費量及び走行キロによると、ガソリン、軽油、LPGの燃料消費量も走行キロも、いずれもベスト10入りしています。
それで、都市部以外への移住を検討しているなら、車の運転に慣れておきましょう。
ペーパードライバーや、運転に慣れていない人は苦労することでしょう。
近くのコンビニやスーパーまで行くのも、車を1時間以上走らせる地域もあります。
移住前には、少し不便に感じても、自分が耐えられるという程度の場所を選びましょう。
3.北海道移住を成功へ導くポイントとは?
つぎに、北海道移住を成功へ導くポイントをご紹介します!
ポイント1.体験移住を利用する
憧れだけで移住してしまう人も少なくない、北海道。
でも、北海道移住を後悔したくないですよね。
それなら、まずは移住を「お試し」してみましょう。
北海道は日本で最大の面積を誇る土地です。
地域によって雪の量も、気温も、全く異なってきます。
そして、人によっても「耐えられる寒さ」は違うはずです。
先輩移住者の意見を鵜呑みにせず、体験移住などの支援制度を上手に活用しながら、快適に暮らせるかどうか自分で判断しましょう。
ポイント2.事前に移住する地域の雰囲気を知る
北海道の移住を成功させるためには、自分が心地よく過ごせる雰囲気の地域を選ぶことも大切です。
北海道は、もともと移民で形成された地域です。
ですから、移住者に対しても親切でおおらかな人が多いと言われています。
しかし、慣れないご近所づきあいで、移住者の側は疲れてしまうかもしれません。
これから移住する地域の雰囲気を知りたいなら、「ワーホリ北海道」という制度に参加してみてはいかがでしょうか。
これは、道内である一定期間、地方に住んで働くことで、地域のイベントへ参加したり地元の方々との交流などを行う機会を持つという取り組みです。
そこで、移住者に対する地域の人の接し方や、ご近所の雰囲気を知ることができ、移住後の生活を思い描きやすくなるでしょう。
ポイント3.行政の支援をフル活用する
北海道の広々とした大地で、子どもには伸び伸びと育ってほしいですね。
でも、慣れない土地での子育ては、親にとっては心配がつきませんよね。
北海道の子育て支援ポータルサイト「HAGUKUMU」では、子育てに関するサポート施設や、ひとり親に対する支援を掲載しています。
また、子どもが病気になったとき、北海道医療機能情報システムや、北海道救急医療・広域災害情報システムを用いて、最寄りの病院や薬局を調べることができます。
まだ具体的に、どこに移住したらいいのかわからないという方は、ぜひ、詳細な条件を設定しておすすめの市町村が探せる「北海道で暮らそう」で探してみましょう。
そして、家族みんなが、北海道へ移住してよかった!といえるような暮らしができたら最高ですね。
4.北海道移住するならココ!おすすめの地域
では、今まで考えた点を踏まえて、北海道移住におすすめの地域をご紹介します!
はじめて移住するならやっぱり「札幌」
はじめて北海道に移住するなら、札幌がおすすめです。
地下鉄やJRが通っているので利便性が高く、北海道での運転に不安があっても大丈夫です。
また、観光客が多く訪れることから、乗馬や郷土料理などの「北海道らしい」アクティビティを市内で楽しむこともできます。
いきなり北海道の田舎暮らしはハードルが高いという方は、札幌からはじめてみてはいかがでしょうか。
札幌市のホームページは「さっぽろ暮らしのススメ」をご覧ください
札幌への移住者が抱きがちな不安に答えたQ&Aも要チェックです!
札幌以外の移住地を選ぶポイント
札幌では物足りない!という方も、きっといらっしゃると思います。
では、札幌以外の移住地を選ぶために参考になる客観的なデータをご紹介します。
例えば、本土から移住する場合、本州へ行く機会も少なくないでしょう。
それなら、空港の近くに住むのがおすすめです。
国土交通省によると、北海道には14の飛行場があるようです。
その地図や発着本数、アクセスを見て、自分の移住地を決めてもよいでしょう。
また、気候については、気象庁のホームページでは、現在の北海道の降雪量を多い順に調べることができます。
長い目で見て、北海道の冬に自分がどれほどまで耐えられるかを考えましょう。
地元の人との距離感を考えるうえで、北海道各地域の人口密度も考えたい点です。
上記の客観的な数値と合わせて、移住の先輩に話を聞いたり、実際に現地へ足を運んだり、具体的なアクションを起こしてみましょう。
そして、自分にぴったりの移住地を見つけてくださいね。
4.まとめ
北海道は、移住者の憧れの地です。
でも、ただあこがれだけでは失敗することもあると学べました。
これから移住する方は、ぜひこの記事の情報を生かして、後悔しない北海道移住をしてくださいね!
20代・女性・1994年移住