「長期投資にメリットはあるの?本当に儲かるのか?」とお調べですね。
最近よく「長期投資で老後資金を確保すべき」という声を聞くかもしれませんが、本当はどれくらい儲かるのかもわからないですよね。
先に結論を言えば、長期投資でもやり方次第で大きな利益が得られます。
本記事では、長期投資のメリットとデメリットを投資初心者にもわかりやすく徹底解説。
忙しいサラリーマンでも損をしない、長期投資に相応しいおすすめの投資先を教えます。
サラリーマンにおすすめの長期投資とは?
長期投資とは、短期で売買せずに長期に渡ってお金を働かせる投資のことです。
株や不動産などの投資先へ、数年から10年以上という年月をわざわざかけて寝かせます。
長期的に投資したときに生み出される利益を得る、これが長期投資の狙いです。
投資において、投資期間が長期化するとリスクが拡大すると認識されていますが、収益を増やすことは決して不可能ではありません。
むしろ、長期投資をした方がメリットが生まれやすい投資もあります。
ここで勘違いしてはいけないのが、「長期投資の方が短期投資よりもリスクが少ない」という意味ではないということです。
(1)短期投資との違い
短期投資は、値上がりしたらすぐに売却をして利益を得る手法なので、デイトレードのようにその日のうちに売ることもあります。
長期投資の場合は売買を繰り返さずに、企業の成長をじっくり待つ所が短期投資と大きく違う点です。
同じ投資ですが、長期投資と短期投資はスピード感がまるで異なります。
(2)長期投資できる種類一覧
長期投資できる投資の種類をひと通り確認しておきましょう。
- 国内株式
- FX(外国為替証拠金取引)
- 国債
- 国内不動産
- 国内投資信託
- 年金商品
- 先物取引
- 銀行預金
- 金
- 外貨預金
- 外国株式
- 外国投資信託
- 海外不動産
- 仮想通貨
今のところ国内外を合わせた一般的な投資の方法は14種類あります。
どの投資においても少なからずリスクは存在し、変動が大きい種類ほど長期投資を行うのは高リスクに感じてしまうかもしれません。
しかし、長期投資向きの種類をしっかりと選ぶことで投資初心者でも失敗回避ができます。
つまり、「どの投資方法を選ぶか」が長期投資で成功させる大きなポイントです。
長期投資におすすめの種類はこの4つ
長期投資は、長期的な視点から選ぶことが最も重要です。
とは言っても、数ある中から失敗しないものを選ぶことは容易ではありません。
そこで、「ローリスク・ローリターンが狙える」「忙しいサラリーマンでも失敗しにくい」種類の長期投資を4つに絞って厳選しました。
- 投資信託
- 株式投資
- 個人向け国債
- つみたてNISA
それぞれ特色に大きな違いがあるので、自分に合うものから選んでみてください。
おすすめ1.投資信託
投資信託とは、投資のプロに資産運用を託す方法です。
具体的な内容は、投資したお金がひとつの大きな資金にまとめられ、投資の専門家が株式や債券などに投資をします。
そこで生み出た収益が投資家へリターンされる仕組みです。
「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
不利益が生じるリスクも含みますが、運用がうまくいけば投資額に応じた利益はすべて投資家へリターンされます。
損益を含めても、投資のプロに任せられる投資信託は大きな安心感が得られる投資です。
投資初心者の方、資産運用を希望する人はぜひ視野に入れてみてください。
おすすめ2.株式投資
自分で銘柄を選びたい方には、株式投資をおすすめします。
失敗しないための企業選びポイントは以下の2点です。
- 利益率が高い
- 成長し続けている
以上のポイントを押さえた企業の株式を選びましょう。
保有している間は「株主優待」が受けられるメリットも付いてきます。
保有し続けることは株式投資においては高リスクとも言われますが、それは投資先によって大きく変わると言えます。
大きな失敗を避けるためにも、少額で分散投資をするといいでしょう。
おすすめ3.個人向け国債
債券とは、国や企業などが資金調達のために発行する有価証券、つまり借用証書を指すものです。
債券(さいけん、英: Bond)とは、社会的に一定の信用力のある発行体が資金を調達する際に、金銭消費貸借契約類似の法律関係に基づく金銭債権の内容を券面上に実体化させて発行する有価証券のこと。
引用元:債券 – Wikipedia
国が発行するものは「国債」、銀行などの金融機関が発行するものは「金融債」と呼ばれ、発行元によって変わります。
ここでおすすめするのが「個人向け国債」です。
1万円から始められる、0.05%の最低金利を国が保証しているといったメリットがあります。
株式のように配当はありませんが、株式投資のような大きな変動が少ないため、ローリスクを狙う長期投資に最適です。
ただし株式投資のようなハイリターンは狙いにくいため、株式投資のサブ投資先として債券を保有しておくことが望ましいと言えるでしょう。
おすすめ4.つみたてNISA
NISA(少額投資非課税制度)とは、2014年から国がはじめた投資制度です。
20歳以上(国内に住む)なら誰でも利用でき、とくに「つみたてNISA」は少額から投資しやすい商品として若者でも利用しやすくなっています。
つみたてNISAでは「長期・積立・分散」を掲げており、目先の変動に惑わされない長期投資を勧めています。
メリットは、以下の2点です。
- 最長20年間の所得税が非課税になる
- 投資総額最大800万円まで保有可能
株を売却したときに課税される20%を支払わなくて済むのは大きなメリットと言えます。
ここで知っておきたい、つみたてNISAのデメリットもまとめました。
- 年間40万円までしか投資できない
- 開設できるのは1人1口座まで
- 開設する金融機関によって積立金額が変わる
一般の「NISA」は年間120万円まで投資できますが、つみたてNISAは1人1口座年間40万円が上限です。
また、金融機関によって取扱商品数や最低積立金額が100~1,000円と幅があります。
ポイント還元などのサービス面を比較しながら、自分にとってメリットがある金融機関を選びましょう。
長期投資の5つのメリット
株価が値上がりをしても保有し続ける方法は本当に有効なのでしょうか?
「すぐに売却した方が儲かるのでは?」と感じてしまうものですが、あえて長期投資を図ったときのメリットは意外と大きいです。
とくに毎日忙しいサラリーマンにとって長期投資が最適な理由があります。
ここでは、長期投資で得られる5つのメリットについて詳しくまとめました。
- 収益と精神が安定する
- 手数料や税金コストを下げられる
- 老後資金の確保につながる
- 複利効果が受けられる
- 税の優遇が受けられる
メリット1.収益と精神が安定する
株価は日々変動しますが、長い目で見ていけば企業の成長に合わせて収益は安定します。
デイトレードのように株価の動きに左右されないため、精神的安定の効果も感じるでしょう。
忙しいサラリーマンでも株価の変動に気を取られることなく、目の前の仕事に集中できます。
短期で大きなリターンを狙うことで大きな失敗をするよりも、長期に渡りローリスク・ローリターンを狙うことで収益を安定させやすいです。
メリット2.手数料や税金コストを下げられる
長期投資を選ぶことで売買する回数が減ります。
売買を繰り返す度に発生する「購入手数料」「売買手数料」もありません。
また、利益が出たときに課せられる「譲渡所得」「配当所得」の削減効果にもつながります。
短期投資は早く利益を得ることができますが、長期投資はコストに追われることもなくなります。
メリット3.老後資金の確保につながる
長期投資によって、年金では足りない老後資金を補うことができます。
老後に不安を抱えたままリタイアに向かうよりも、安心できる資産づくりをしたいものですよね。
ただ100万円を持ち続けるより、少しでも資産を増やせる方法を選びましょう。
サラリーマンの収入の範囲で無理なく投資をしていくことで、しっかりと老後資金の確保につながります。
メリット4.複利効果が受けられる
長期投資をすることで、利益が利益を生む「複利効果」が得られます。
複利とは、一定期ごとに利子が蓄積していくことを指し、膨らんでいく元本へのリターンが長期になるほど増額することです。
複利とは利息の計算方法のひとつで、一定期間ごとに利息を元本に組み入れ、その元本に対して利息が計算される方法です。利息の再投資のリターンを考慮に入れた方法で、元本に利息が加えられる期間によって、1カ月複利、半年複利、1年複利などがあります。
わかりやすく言えば、定期預金の利子と同じシステムです。
10万円の元金に年利5%がついた時は10万5千円となり、その1年後には10万5,250円、2年後は10万5,512円と雪だるま式に増えていくことが分かります。
この複利こそ、長期投資を選ぶ最大のメリットだと言えるでしょう。
メリット5.税の優遇が受けられる
国が推奨する制度で長期投資を利用した場合、利益を受け取る際に税の優遇が受けられます。
投資では利益の20%が税金として徴収されてしまいますが、税金が優遇されたり非課税になるメリットは大変大きいでしょう。
もしNISAで投資した場合は差し引かれる税金がゼロになり、譲渡金や配当金がそのまま残ります。
利益を生んだあともいかにお得に受け取るかをよく比較すべきですね。
失敗したくないなら知っておくべき長期投資の3つのデメリット
「長期投資は必ず儲かる」とは言えません。
長期間投資をするからこそ発生する問題は存在します。
忙しいサラリーマンや初心者でも運用しやすいとは言え、少なからずデメリットがあることを把握しておきましょう。
- 利益をすぐに得られない
- 予測が難しい
- 失敗を避けにくい
デメリット1.利益をすぐに得られない
長期投資は数年以上寝かせて利益を得ることが狙いです。
短期投資のようにスピーディーに利益を得ることができません。
株であれば値上がりする度に「売却したい」という迷いが生じてしまうこともよくあります。
収入が不安定な人ほど長期的に見守ることが難しくなるでしょう。
デメリット2.予測が難しい
企業の成長を数十年先まで見越すという先見の明がなければ、長期投資は厳しくなります。
いくら業界事情に詳しくても、10年先の企業がどうなっているのかなど予測はできないので「絶対に倒産しない」とは言い切れません。
投資期間が長期になるほどリスクは高まることを理解した上で、どこに投資すべきなのかを見極めることが重要です。
デメリット3.失敗を避けにくい
長期投資は結果をすぐに知ることができません。
長きに渡って投資したのに「失敗だった」とマイナスに終わる可能性も大いに考えられます。
マイナスのまま「まだ上がるかもしれない」と保有し続けてしまい、損を抱え続けてしまういわゆる「塩漬け株」を作ってしまうかもしれません。
銘柄選びを誤ってしまうと大変な時間ロスになるので、失敗を避けるためにもじっくり選定を行う必要があります。
長期投資で失敗しない4つの方法
メリットとデメリットを知った上で、実際に長期投資ですべき行動や考え方について押さえておきましょう。
失敗しない方法を知っておくことで、老後資金もしっかり確保することができます。
長期投資で失敗しない方法を4つを詳しく解説していきます。
- 理解できる企業に投資する
- 資産変動の確認は年に1度
- 上限を決めておく
- 損切り基準を決めておく
方法1.理解できる企業に投資する
投資先は自分が理解できる企業を選びましょう。
また、率直に「投資したい企業」であるかも重要です。
どのような経営者で、将来性が見込めるのか自分なりに判断をし、応援したいと感じる企業でなければ割安でも購入は避けるべきでしょう。
方法2.資産変動の確認は年に1度
資産の変動を確認するのは年に1度程度にしておきましょう。
なぜなら、日々の細かい変動に一喜一憂していると長期的な判断に悪影響だからです。
数年後に少額でもプラスになっていればその長期投資は成功です。
多少のリスクと上手く付き合えず、一時的な変動ばかりに気を取られていれば失敗に終わるでしょう。
方法3.上限を決めておく
長期投資を行う際には、投資する金額に上限をつけておきましょう。
あくまでも無理のない金額を投資することで、リスクヘッジになります。
月5,000円~10,000円程度の積立金だと大きな失敗は防げます。
また、投資を行う期間も「何歳まで」「10年まで」と決めておきましょう。
老後の生活に活用するなら、定年退職をする時期に合わせて売却をすると忘れないのでおすすめです。
あくまでも無理のない金額で行うことが、投資において重要です。
長期投資をするなら、必ず「金額」と「期間」に制限をつけておきましょう。
方法4.損切り基準を決めておく
失敗しないために「損切り基準」を決めておくことはとても大切です。
自分なりの損切り基準を決めておかないと、「また回復するはず」と当てのない予測で含み損を抱えてしまいます。
大きな損失を避けるために、「損失が1万円に到達したらやめる」など、具体的な数字をあらかじめ決めておきましょう。
まとめ
長期投資は「果報は寝て待て」の考え方で長期的に投資する方法です。
忙しいサラリーマンでも始めやすく、リスクも比較的低いことが特徴です。
また、企業の成長を見守る楽しさもあります。
老後の資金確保のためにも、無理のない範囲内で長期投資を始めてみましょう。