「不動産投資は儲かるって聞くけど、実際どんなメリットがあるの」
と疑問に思っていますね?
不動産投資のメリットを一言でいうと、「気軽に始められて、安定的な収入をもたらしてくれる」こと。
しかし、ちょっとまってください。
不動産投資にはリスクもあり、実際に2,000万円のマンションを購入したけど、ずっと空室のままになっている人もいるんです。
不動産投資について興味をもっているなら、メリットだけではなくデメリットをしっかりと押さえて、確実に利益が出るように準備しましょう。
そこで今回は「不動産投資のメリット・デメリット」を丁寧に解説。
その上で「不動産投資の始め方」 「不動産投資の収益シミュレーション」までご紹介します。
ぜひ、不動産投資を始めるにあたっての参考にしてください。
1.知っておきたい!不動産投資の5つのメリット
不動産投資を始めるにあたって、メリットは大きく以下の5つがあります。
- 安定収入で老後対策になる
- 手元資金が少なくても高収益を狙える
- 購入後は基本的に管理は必要なし
- 相続税対策になる
- 生命保険の代わりになる
では、順番に見ていきましょう。
メリット1.安定収入で老後対策になる
不動産投資は、入居者されいれば毎月決まった家賃が入ってくるので、長期間・安定的に収益が受け取れます。
空室になったときのリスクはありますが、部屋数を多く持つことによって、全体的な収入は安定しやすくなります。
また、ローンを返済し終われば、売却して老後資金にすることも。
不動産投資の大きなメリットとして、安定収入の確保と老後対策になることは意識しておきましょう。
メリット2.手元資金が少なくても高収益を狙える
不動産投資は、住宅ローンを活用できるため、手持ち資金が少なくても大きな物件を購入でき、高収益を狙えます。
例えば、5,000万円の物件を購入する場合でも、全額ローンなどを活用すれば、数百万円で始めることも可能です。
株式投資やFXなどの金融投資の場合は、そもそも資金を借りることが難しいため、手元資金が用意できないと大きな投資はできません。
手元資金が少なくても高収益を狙うことができるのは、不動産投資の大きなメリットの1つです。
メリット3.購入後の管理コストが低い
不動産投資は、購入後の管理コストを抑えることができます。
不動産と言うと、清掃や補修・入居者の募集や家賃の集金などの管理コストはかかるイメージがあるかもしれません。
しかし、これらの面倒な仕事も一括して管理会社に依頼することも可能。
不動産投資は、「手離れよく投資したい」と望む人にも、ぴったりな投資です。
メリット4.相続税対策になる
不動産投資をすることは、実は相続税対策にも繋がります。
不動産という形で、資産を配偶者や子供などに相続することで、現金や株式などと比べて「相続税評価額」が大幅に下がります。
現金と比較すると、約40%ほど相続税評価額を軽減することができます。
そのため、不動産という形で相続させることで、税金にかかる金額を少なくなるので、不動産投資の大きなメリットとして相続税対策があります。
相続税評価額とは
相続税や贈与税を計算するときの基準となる課税価格のこと
メリット5.生命保険の代わりになる
不動産投資をすることで生命保険の代わりにもなります。
不動産の住宅ローンには保険がセットでついているため、万が一のことがあってもそれ以降のローンは免除されるようになっています。
例えば、不動産投資として5,000万円のマンションを住宅ローンで購入していたとします。
自分に万が一のことがあった場合でも、ローンの残りは免除されるため、自分の妻や子どもに安定した家賃収入を残せることになります。
そのため、遺族にはローンがないマンションが残り、安定した家賃収入を受け取ることもできます。
またマンションを売却して収益を受け取ることもできるので生命保険の代わりになります。
2.意外と知らない?不動産投資の4つのデメリット
不動産投資には、多くのメリットがある反面、デメリットもあります。
このデメリットも押さえておかなければ、不動産投資は危険です。
具体的なデメリットとしては、以下の4つがあります。
- 空室によるリスク
- 災害によるリスク
- すぐに現金化できないリスク
- 人に関するトラブルリスク
では、順番に見ていきましょう。
デメリット1.空室によるリスクがある
不動産投資において空室リスクは「最大のリスク」です。
不動産投資は、常に入居者が入っていることが前提。
しかし、実際には空室のままになるリスクもあります。
当たり前の話ですが、入居者が決まらず空室のままだと、家賃収入が入ってこず、その間のローンの返済や物件をを維持する管理費が重なり、苦しい状態になります。
最も重要なことは、空室リスクをどう避けるかどうかです。
以下の3点を押さえることで空室リスクを下げることができるので押さえておきましょう。
- 購入の段階で、入居希望者が集まりやすい物件を選ぶ
- しっかりと入居者を確保できる「賃貸管理会社」をみつける
- 所有する部屋数を増やして収入を安定させる
空室リスクについてはしっかりとした対策があるので、具体的に不動産投資を始めるときには上記の点を必ず意識するようにしましょう。
デメリット2.災害によるリスクがある
地震や火災などで物件に傷がつくと、物件の資産価値は下がります。
不動産は実物資産なので、地震などの自然災害のリスクはどうしてもあります。
災害リスクを回避することは難しいですが、以下の3点を押さえることで少しでも災害リスクを防ぐことができます。
- 耐震性の強度の基準が義務付けられた建築基準法(1981年6月1日)以降の物件を選ぶ
- 地震、火災保険などに加入する ⑶災害指定区域か確認する
物件を購入するときに、土地・建物・保険の3つを確認しておきましょう。
デメリット3.すぐに現金化できないリスクがある
自身の経済状況が悪化しても、不動産という資産はすぐには現金化できないリスクがあります。
不動産は売却しようと思っても、通常は2~3ヶ月はかかります。
例えば、自分が病気になってお金が必要になっても、すぐに物件を売ってお金にすることはできません。
かといって、お金を借りようと思っても、物件購入で借入枠を利用しているため、必要な金額を借入できない可能性もあります。
こういった状況を避けるためにも、以下の3つのポイントに気をつけて、物件購入を考えましょう。
- 無理なローンを組まない
- 頭金を多めに入れて、月々の収支を増やす
- 家賃収入だけでなく売却も考えた物件を選ぶ
万が一のことが起こっても対応できるような不動産投資を心がけましょう。
デメリット4.人に関するトラブルリスクがある
不動産投資には騒音やゴミの問題、ペットに関する問題など人が引き起こすトラブルのリスクがあります。
トラブルによっては、入居者が見つからなくなったり、今の入居者が退去してしまうことも。
以下の3点を押さえて慎重に対策をしましょう。
- 入居者の審査を厳しくする(誰でも入居できないようにする)
- 不動産会社に入居者の面接を依頼する
- 防犯カメラを設置してトラブル防止をはかる
人的トラブルが発生すると物件の価値が下がる事態にもなるので注意が必要です。
3.初心者でもできる!基本的な不動産投資の始め方
次は、初心者でもできる不動産投資の始め方をご紹介します。
不動産投資を始めるにあたって、基本的には以下の流れで進んでいきます。
- 土地や物件を調べて、購入物件を決める
- 買い付け申し込み書の提出
- 融資の審査を受ける
- 売買契約を結び、物件の引き渡しを行う
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
ステップ1.土地や物件を調べて購入物件を決める
まずは、土地、物件情報を調べます。
最初は下記の4つのポイントを重視して見ていきましょう。
- 家賃はいくらぐらい取れそうか
- 空室率はどのくらい見込まれるか
- 運営費や修繕費などはどのくらいかかるか
- 融資条件に見合っているかどうか
家賃や、空室率は近隣の賃貸住宅の需要と供給のバランスから判断します。
その中で気になる物件があれば、不動産会社に資料請求をします。
そして、最後は、現地で土地と物件の確認を行なった上で購入物件を決めましょう。
ステップ2.買付申込書の提出
購入する物件が決まったら、物件を買う意思を伝えるために買付申込書を提出します。
買付申込書は、契約や交渉の順番待ちを決める役割もあるので、人気が高い物件はできるだけ早く出しましょう。
買い付け申込書は、法的な拘束力がないため、契約を結ぶ前であれば、途中で買うことを取り消すことができます。
慎重になりすぎることなく、買付申込書を提出しましょう。
ステップ3.融資の審査を受ける
次に、銀行で融資の審査を受けます。
銀行の融資を初めて受ける人は、自分で探すのは難しいと思うので以下がおすすめです。
- 不動産の仲介会社に紹介してもらう
- すでに不動産投資を始めている方から紹介してもらう
銀行によって融資の判断基準が異なるため、断られても複数の銀行に打診することが重要です。
ステップ4.売買契約を結び物件の引き渡しを行う
売主と買主が実際に顔を合わせて売買契約を結びます。
売主と買主の合意ができたら、一般的には、下記の流れで進みます。
- 宅地建物取引士から重要事項説明を受ける
- 関連書類を受け取る
- 契約書の確認を行う
- 手付金の受け渡しをする
そして、物件の売買契約が完了した後、物件の引き渡しを行います。
引き渡しが終わると、不動産投資のスタートです。
4.実際にある物件でシミュレーション!不動産投資の収益モデル例
実際に、不動産投資をした場合、不動産所得はどうなるのでしょうか?
ここでは、不動産投資の収益モデルを用いて、家賃収入や具体的にかかる費用、そして最終的な収益を見ていきましょう。
▼モデルケース(実際にある物件を参考にしています)
- RC造4階建(総戸数:10戸)
- ローン借入額:8000万円(金利3%/借入期間30年 ※元利均等方式として計算)
- 家賃収入見込:各戸6万円
- 想定空室率:10%
- 諸経費率(固定資産税、管理費など):15%
1.不動産投資の収益シミュレーションイメージ
収益モデルを用いた、シミュレーションはこのようになります。
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
2.不動産投資の収入
不動産投資の主な収益源は家賃収入です。
先ほど挙げた例で考えてみると、家賃収入は満室時で6万円×10室で60万円/月です。
しかし、想定空室率が10%なので60万円×0.9%で54万円/月となります。
家賃収入を考える際は、必ず空室率も考慮した上で、計算しましょう。
3.不動産投資の費用
不動産投資の費用としては、主に以下の3つがあります。
- 毎月のローン返済額
- 諸経費(固定資産税、管理費、修繕費用)
- 1年間の利益に対する税金
例として挙げた内容であれば、 金利3%、借入期間30年のローンで8000万円借りると毎月の返済額は34万円。
諸経費は、家賃収入の10~20%が目安になります。
今回、税金は、月間収支でシミュレーションをしたので、入ってはいません。
しかし、本来は、プラスで1年間の利益に対する税金がかかってくるので注意しましょう。
まとめ
不動産投資は、気軽に始められて、安定的な収入を得ることができます。
また、そのほかのメリットも豊富です。
その一方で、大きな資金がかかる上に、デメリットもあります。
「思い通りにいかず、借金を背負うことになった」
「想定外の事態で対応がわからない」
こういった言葉を聞くこともある不動産投資では、リスクの発生を踏まえた上で、資金計画を入念に検討しましょう。