認定NPO法人であるふるさと回帰支援センターのアンケートによると、3年連続で人気ナンバーワンの移住地になっている長野県。
美しい自然と豊富な移住制度で、人気を集めています。
しかし、田舎への移住となると不安も大きいですよね。
今回は、こんな不安を解消するために、実際の移住経験者・在住者の体験談を集めました!
リアルな失敗体験談をもとに、長野移住の注意点・成功のポイントを解説します!
AI移住シミュレーションであなたに向いてる「移住先」を確認しよう!
AI移住シミュレーションとは?
AI診断を使って、全国1741個の地域から、自分自身に合った「移住地域」を教えてくれるサービス。
まずは、地方移住サービス「Konforta」のAI移住シミュレーションを使って、自分に合う移住地域を確認することがおすすめです。
これによって、「移住してみたけど、自分が思い描いていた場所じゃなかった…」という、失敗をなくすことができます。
使い方は、6つの画像から、気になる画像を2つ選ぶだけ!
また、会員登録をすることで詳しい地域の情報も見ることが可能です!
登録は3分ほどで完了しますので、ぜひ気軽に試してみてください。
\3分ほどで会員登録できます/
1.【実録】長野移住で後悔…失敗体験談を紹介
では、実際に長野移住で後悔した移住者の失敗体験談をご紹介します!
1-1.長野移住の失敗体験談【生活面】
まずは、生活全般における失敗談を見ていきましょう。
- 大きな病院が少ない
- 日常生活に必要なお店が少ない
- 電車やバスの本数が少ない
- 魚介類や牛肉が高い
こんな声があがりました!
長野県のデータと共に、詳しく解説していきます。
大きな病院が少ない
20代・女性
病院数に関する長野県のデータを見てみましょう。
一般診療所の施設数 | 10万人当たりの病院数 | 100㎢あたりの病院数 | |
長野県 | 1,333 | 63.51 | 3.9 |
岐阜県 | 1,336 | 65.75 | 4.7 |
奈良県 | 1,096 | 80.33 | 8.8 |
東京都 | 12,494 | 92.44 | 46.4 |
一般診療所の病院数は、他の内陸県と比較しても少なくはありません。
しかし、厚生労働省の「医療施設動向調査」によると、10万人あたりの病院数と100㎢あたりの病院数が、特に少ないので、要注意!
急病になっても近くに病院がなく、すぐには診てもらえないことも。
特に、高度な治療が必要になった場合は、移動の負担が大きくなるでしょう。
日常生活に必要なお店が少ない
20代・女性
20代・女性
観光地周辺へ移住すると、やはり観光客向けの店が多いので日常生活には不向きです。
さらに、物価も「観光地価格」で、気軽に買い物に行ったり、レストランで食事したりしにくいという声も。
結局は、東京まで出るようになるかもしれません。
電車やバスの本数が少ない
20代・女性
20代・女性
20代・女性
電車やバスの本数は少ないので、公共交通機関での移動は都会のようには行きません。
長野に移住するなら、バイクか車の移動手段は確保したほうがいいと言えます。
コンビニや全国チェーンの店も、多くはないため、都会暮らしに慣れていたら不便を感じるでしょう。
魚介類を食べられる機会が少ない
30代・男性
20代・女性
海なし県、長野。
輸送のコストが高くつくので、魚介類の値段は高く、また新鮮味がなく美味しくないという口コミもみられました。
それで、長野では昔から川魚が親しまれてきました。
例えば、佐久地方では、江戸時代から鯉を食べる文化があります。
この投稿をInstagramで見る
佐久地方では「鯉こく」という鯉の味噌煮込み料理が人気です。
移住してから、川魚を美味しく食べるレシピを調べておいたらいいかもしれません。
牛肉が手に入りにくい
20代・女性
長野県は1年間の牛肉の消費量がワースト3位で、他県から移住してきた人にとっては、手に入りにくいと感じるようです。
牛肉を食べない代わりに、馬肉の消費量が全国2位を誇ります。
このように、お酒のあてに馬肉を食べられるのが、長野県の醍醐味です。
この投稿をInstagramで見る
長野へ移住したら、馬肉にもぜひ挑戦してみてください!
1-2.長野移住の失敗体験談【仕事面】
つぎに、仕事面の失敗談を見ていきましょう。
- 簡単に転職できない
- 他県へのアクセスが悪い
こんな声があがりました!
大都市との比較をしながら、詳しく解説していきます。
簡単に転職できない
転職しにくいというのも、長野県の移住失敗談です。
噂がすぐに広まることや、転職に対して悪いイメージを持っている人が多いことなど、田舎ならではの仕事環境があるといえます。
また、仕事が決まっていないと、家も借りにくいことがあります。
できるだけ移住する前に働きやすい会社を見きわめて、仕事を決めておくようにしましょう。
他県へのアクセスが悪い
長野県から東京までは、新幹線で約1時間30分かかります。
長野への移住を考えている人の中には、東京へ通勤するベッドタウンとして候補地に挙げている人もいるのではないでしょうか?
しかし、長野県で新幹線が止まるのは、長野駅の他に、飯山、軽井沢 、佐久平、上田の5駅です。
そして、長野から東京まで1時間20分で行ける最速の新幹線「かがやき」は長野駅にしか止まりません。
先ほど考えたように、県内の公共交通機関はあまり発達していないので、実際には、東京まで片道2時間以上かかることがほとんど。
また、新幹線も金沢方面と東京方面にしかないので、他県へのアクセスは悪いといえます。
1-4.長野移住の失敗体験談【環境面】
長野は、雪が降るというイメージがきっとあると思います。
やはり環境面での失敗体験談は、雪の多さや寒暖差について言及したものが多くありました。
詳しく見ていきましょう!
雪の多さにびっくり!
移住する際に気を付けておきたいのが雪の多さです。
40代・男性
40代・女性
雪国だということはわかっていても、こんなに大変だとは!と感じた人も多いようです。
また、降雪量の多い地域では、雪かきに多くの時間を取られます。
朝起きたら、まず雪かき。
出勤しても、まず雪かき。
雪国の生活は、雪かきからスタートします。
例えば、長野県北部の野沢温泉で、2月の積雪深は、約2m。
スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが発達している地域は、かなり雪が多いと予想しましょう。
雪道の運転も、事故が多いので気をつけたいところですね。
冬は、車のタイヤをスタッドレスタイヤに変えたり、チェーンを履かせたりしなければなりません。
移住するなら、車にも雪道への対策をしておきましょう。
寒暖差が激しい
長野の冬は寒いというイメージが多いですが、実は、夏もかなり暑いんです。
20代・男性
30代・女性
東京からわずか200㌔しか離れていませんが、長野県は、地図上では冬の寒さが厳しい「寒冷地」に当たります。
つまり、冬の冷え込みがとても厳しいということです。
一方で、海に接していない内陸部はさらに標高が高いので、夏はかーっと暑くなります。
夏は湿気が少ないので不快感はありませんが、「こんなに暑いの!」と驚く方も多いです。
1-5.長野移住の失敗体験談【人間関係面】
つぎは、気になる長野移住の人間関係での失敗談です。
- 地域とのかかわりが密
- 噂が広がるのが早い
こんな声があがりました。
ストレスの少ない移住生活を送るためにも、ぜひチェックしておきましょう!
地域とのかかわりが密
長野県では、地域とのかかわりが密です。
「自治会」「町内会(区)」「隣組」「消防団」などの加入率が、都会は考えられないほど高いのです。
文部科学省の「社会生活基本調査」によると、公民館数は47都道府県中第1位で1,525軒。
第2位山梨県の513軒を大きく上回った結果になっており、地域でのつながりが強いことがわかります。
その理由には様々な要素があげられていますが、その一つとして行政が自治会への加入を勧めているという点があります。
長野県中部の塩尻市では、「塩尻市 みんなで支える自治会条例」という条例が定められ、地域づくりを推進しています。
その中では、「自ら居住する地域の自治会に加入するものとし、自治会が行う活動に参画するよう努める」という条文が市民の役割として定められているのです。
そして、「広報しおじり」によると、塩尻市全域では自治会への加入率が80%を超えています。
地区によっては90%を突破するところも。
このデータからも、いかに地域内での結束が、他の都道府県に比べて強いかがよく分かります。
噂が広がるのが早い
田舎あるあるですが、小さい街での噂はあっという間に広がってしまいます。
ご近所づきあいの井戸端会議でうっかり発してしまった一言が、次の日には村中の人が知っているなんてことも。
「壁に耳あり障子に目あり」の生活で、息苦しさを覚えることもあるかもしれませんね。
1-6.長野移住の失敗体験談【子育て面】
子育て世代にも人気の移住地、長野県。
子育て面の失敗談には、
- 待機児童数が多い
- 習い事の選択肢が少ない
という声があがりました。
詳しく見ていきましょう!
待機児童数が多い
意外と待機児童が多いというのが切実な悩みのようです。
この点については、行政も対策を進めています。
それで、厚生労働省の「保育所等関連状況まとめ」によると、現在長野県の待機児童率は0.1%にまで下がりました。
しかし、人気移住地へは、子育て世代の移住も増えています。
今までずっと、待機児童者数が0人だった長野市では、昨年初めて待機児童が確認されました。
日本経済新聞によると、特に1歳から2歳の子どもを預けられない家庭が多かったようです。
移住者が多い地域では、これから待機児童が増える可能性が高いので、要注意です。
習い事の選択肢が少ない
これは、盲点ですが、必ず思いに留めていただきたい点です。
筆者の友人の体験談ですが、長野の田舎に住んでいた友人は、大学受験の時、近くに予備校や塾がなく、自宅や学校でしか勉強できずに留年しました。
結局、単身で上京して予備校に通いましたが、大都市にいれば払わずにすんだ費用と時間が余分にかかってしまいました。
塾に通っていたり、家庭教師をつけていても、そもそも先生のレベルが、大都市には勝てないと聞いたことがあります。
高い水準での教育を子どもに受けさせるなら、バラエティーに富んだ選択肢から選べるという点では、大都市での子育てのほうがいいでしょう。
2.失敗から学ぶ!長野移住の注意点
それでは、ここから、長野移住の注意点を見ていきましょう!
注意しなければならないことは、3つあります。
- 長野で持ち家を維持するのは大変
- 東京へ通勤するならNGな地域
- 地元の人との関わり方を考える
失敗から学び、移住を成功させましょう。
注意点1.長野で持ち家を維持するのは大変
田舎への移住を夢見る理由の一つは、マイホームを持つことではないでしょうか。
しかし、長野で、マイホームを購入したはいいものの、その後の維持管理が大変だということは、あまり知られていません。
この点は、長野の気候と大きな関係があります。
家は「寒冷地仕様」
長野県は寒さの厳しい「寒冷地」です。
それで、長野の家には寒冷地仕様の設備が必要になってきます。
例えば、水道が凍らないように、不凍水栓を用いたり、霜取り運転対策がついているエアコンを取り付けたり、寒さ対策が家にも必要なのです。
デザイン性や値段だけ見て家具や家電を選んでしまうと、後々大変な思いをします。
地元の工務店とよく相談して家を建てるようにしましょう。
庭の植物の手入れや虫の駆除が大変
一方で、長野は夏もしっかり暑いので庭つきの家はお手入れが大変です。
放っておくと、伸び放題になる草木と格闘しなければならないし、都会では見たこともないような虫もたくさんわきます。
そのような作業を楽しんで行えるなら、きっと長野への移住も後悔しないでしょう。
注意点2.東京へ通勤するならこの地域はNG
長野県は、全部で77市町村あり、全国で二番目に市町村数が多い都道府県です。
移住する方の中には「東京から近い」という理由で、長野県を選ぶ方も多いです。
しかし、よく言われるように「新幹線で1時間半」では、なかなか通勤できないんです。
そこで、今回は、東京へ通勤する場合に移住をおすすめしない地域をご紹介!
移住を決める際の判断基準にしてください
雪が多い地域
東京へ通勤する場合におすすめしないのは、雪が多い地域です。
雪が多いと、家から出るにも、車を出すにも、雪かきをしなければなりません。
雪の量にもよりますが、雪かき作業に慣れないうちは、一人で行うと優に1時間はかかります。
朝起きてから家を出るまでの出勤の支度をする時間に、雪かきの時間を加味しなければならないので、通勤時間を負担に感じるでしょう。
公共交通機関が少ない地域
さらに、長野県の調査によると、長野県内の公共交通の利用者数は減少を続けています。
公共交通から自家用車への利用転換に加え、高校生以下の若者の減少や運転免許を持っている高齢者の増加が原因になっているようです。
このままでは、採算が取れなくなり、バスや電車などの公共交通機関が減っていくことも予想されます。
ただでさえ、少ない本数で運航している公共交通機関ですが、この先どんどん減っていくなら、より不便になるでしょう。
もし、駅から離れた場所への移住を考えているなら、現時点で、ある程度公共交通機関が充実している場所を選びましょう。
注意点3.地元の人との関わり方を考える
先ほど考えたように、長野県の地区ごとの結束はとても固いです。
それで、地元の人とどれほど濃密に関わるかを事前に考えておく必要があります。
例えば、自治会や町内会への加入は強制ではありません。
しかし、入らなければ、地域の情報が得られなかったり、ゴミが出せなかったり、近所の人から白い目で見られたりする地域があります。
地域の人と交流できるのはメリットですが、祭りやどぶさらい、草むしりなど、とにかく活動頻度が高く、何かとお金がかかります。
過疎地域では、3軒で回覧板を回しており、3年に1回組長が回ってくることもあります。
移住先でどのように地元の人と関係を築いていくかは、移住生活の成功を大きく左右するでしょう。
3.長野移住を成功へ導くポイントとは?
では、長野移住を成功させるポイントは何でしょうか。
1. 移住先の地域の慣習を調べておく
2. 移住先の気候の特徴を知っておく
3. 移住先の仕事は事前に決めておく
この3つを抑えれば、後悔しない移住生活が送れます!
では、詳しく見ていきましょう!
ポイント1.移住先の地域の慣習を調べておく
長野県では、地元の人と否が応でも、関わることが必要になります。
こんな思いをしたくないですよね。
それで、移住先の地域の伝統や地元の取り組みなどの慣習を事前に調べておくことが大切です。
こればかりは、本やインターネットで調べるよりも、実際に自分の足で現地へ出向いて、現地の状況をよく知っている人に尋ねるのが一番良いでしょう。
また、移住者を呼び込む政策として、「移住お試し住宅」という制度を活用している自治体もあります。
1日の短期から2か月の長期にわたって、無料または格安で宿泊でき、その地域をよく知ってもらおうという取り組みです。
自治体によっては、ペット可の住宅も提供されているので、家族全員での移住体験ができます。
移住お試し住宅に短期間でも滞在すれば、地域の雰囲気が分かってくるでしょう。
こんな制度も、移住前にはぜひご利用ください。
なお、長野県の「移住お試し住宅」は、本気で移住を考えている人しか申し込めませんので、ご注意ください。
ポイント2.移住先の気候の特徴を知っておく
そして、移住先の気候の特徴を知っておくことも大切です。
長野県の北部と、中部と、南部と、東部では、気候が全然違います。
自分が住みたい自治体は、どのくらい雪が積もるのか、夏の暑さはどのくらいか。
安心して快適に過ごすためにも、移住先がどんな気候なのかを調べておきましょう。
例えば、気象庁のウェブサイトでは、最新の気象データをいつでも見ることができます。
また、県や市町村が開催する移住セミナーに参加して、直接現地の移住者に尋ねてみてもいいですね。
ポイント3.移住先の仕事は事前に決めておく
そして、大切なのが、移住先の仕事を事前に決めておくことです。
長野では、定職についていないと家が借りられないというケースもあるようです。
県内へ転職するのか、今の仕事を続けるか。県内なら、どんな仕事に就くのか。
こういった点を事前に決めて、生活基盤を確立してから移住しましょう。
長野県の移住支援金対象の求人情報や県公式ホームページ 「楽園信州」を活用してみてください。
4.長野移住するならココ!おすすめの地域
では、これらの失敗談や注意点を踏まえて、移住者が暮らしやすい地域はどこなのでしょうか。
おすすめの地域は上田市周辺!
はじめての長野移住におすすめなのが、上田市周辺の長野県東信地域です。
上田市は、長野県の中でも「降雪量が少ない」地域として有名です。
それに、上田駅には新幹線も止まり、東京まで最短で1時間26分という早さで行くことができます。
子育てや就職などの移住制度も充実している上田市。
長野県の移住に興味があるという方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
5.まとめ
長野県は、移住者にとっては憧れの土地です。
美しい自然が溢れる土地で、温かい地元の人と、穏やかに暮らしたいという願いをかなえてくれます。
失敗談から学んで、長野県で後悔しない移住生活を送りましょう!