「築50年マンションを早く売るにはどうすればいい?」
「売却する際にはどんな注意点がある?」
など、築50年マンションの売り方について気になっていますね。
築50年マンションは、売り方に気をつけないと、いつまでも買主が見つからず維持費を支払い続けることになります。
ですが、結論から言えば築50年マンションでもすぐに売却することは可能です。
しかし、適切な売り方や注意点を知らないと、100万円以上損することになります。
そこで本記事では、次の3点について詳しく解説しています。
- 築50年マンションをとにかく早く売る方法
- 売却時の注意点や売りやすくするポイント
- 早く手放した方が良い理由
この記事を読めば、売却に困っている築50年マンションを早く高く手放すことができます。
ぜひ参考にしてくださいね。
築50年マンションをとにかく早く確実に売りたい場合におすすめの方法
まず紹介するのは、「とにかく早く確実に築50年マンションを売りたい人」向けの内容です。
今から紹介する2つの方法を実践すれば、築50年マンションを早く確実に売却できます。
できるだけ早くまとまったお金が必要な方は、次の2つの方法のどちらかを実践してください。
- 相場よりも安く売る
- 買取に出す
それぞれの方法について、詳しく紹介していきます。
方法1.相場よりも安く売る
相場よりも安く売れば、早く手放すことができます。
築古マンションは価格重視の人が選ぶことが多いため、相場より1割〜2割安くすれば、すぐに買い手が見つかるはずです。
売却による儲けは少なくなりますが、長期化に伴う維持費を削減することができます。
早く売りたいのであれば、周辺相場をチェックし、相場よりも安い価格で売却しましょう。
方法2.買取に出す
築50年マンションを早く確実に売りたいのであれば、買取がおすすめです。
金額に合意さえすれば、買取業者にすぐ買い取ってもらうことができます。
買取金額は相場より2割〜3割安くはなりますが、早ければ3日以内で現金化が可能です。
できるだけ早く手放したい場合に最も適した方法と言えます。
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築50年マンションをすぐに手放した方が良い理由
築50年のマンションを今すぐにでも手放した方が良い理由を3つご紹介します。
ここで紹介する理由は、どれも初心者の方が見逃しがちなものばかりです。
せっかく持っているマンションを、想像より安い値段で買い叩かれないように押さえて欲しいポイントをいえらぼ編集部が厳選しました。
今所有しているマンションを高値で、一刻も早く売るためには必ず押さえておいてくださいね。
以下は、築50年マンションをすぐに手放した方が良い3つの理由です。
- 今後さらに価値が下がるから
- ますます買い手が見つかりづらくなるから
- 今は売りやすい市場になりつつあるから
1つずつ、内容を確認していきましょう。
理由1.今後さらに価値が下がるから
築50年のマンションをすぐに手放した方がいい理由その1は「今後さらに価値が下がるから」です。
基本的に、マンションは築年数が古くなるにつれ、資産価値が下落します。
マンションの資産価値は、築20年〜30年以降をすぎると下落スピードが落ちて横ばい状態が続く傾向にあります。
横ばいと言えども価値が上向くことはほとんどなく、徐々に下がっていきます。
売却するタイミングが遅れるほど価値が下がっていくため、できるだけ早く手放すのがおすすめです。
理由2.ますます買い手が見つかりづらくなるから
築50年などの築古マンションは、早く手放さないとますます買い手が見つかりづらくなります。
売却タイミングが遅くなるほど築年数が古くなり、さらに経年劣化が進むためです。
その間に故障や不具合が見つかれば、余計に売れなくなるでしょう。
基本的に、築年数が古くなるほど、買い手は見つかりづらくなります。
買い手が少なくなれば、必要以上の値下げを余儀なくされるなど悪いことしかありません。
ますます買い手が見つかりづらくなるため、できるだけ早いタイミングで売却することをおすすめします。
理由3.今は売りやすい市場になりつつあるから
今は売りやすい市場になりつつあるため、築50年マンションでも早く売れやすい傾向にあります。
東日本不動産流通機構「季報Market Watch 2019年10~12月期」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_201910-12.pdf)によると、ここ数年、中古マンションの価格相場は上昇傾向です。
中古マンションの㎡単価は、2015年には70万円に届いていませんでしたが、2019年4Qには80.89万円まで上昇しています。
中古マンション相場の価格上昇の背景にあるのは、金融政策や東京オリンピック開催等によって、新築マンション相場が上昇したことです。
新築相場上昇により手を出せなくなった人たちが、中古市場に流れたことで、中古マンション相場も上昇しています。
しかし、今後は東京オリンピック閉幕、高齢化によって不動産市場の不況が予想されます。
不況になれば、相場価格が下落し、今よりも安い価格でないと売却できません。
今は相場が高く売りやすい市場であると言えるため、早めに決断をした方が良いでしょう。
【要注意】築50年マンションを売却する時の5つの注意点
ここからは、築50年のマンションを売却するときに必ず気をつけて欲しい5つの注意点を解説していきます。
ここで紹介する注意点は、知らないだけでマンションが売れ残ってしまう可能性がグッと高まります。
築50年のマンションを早く、高く売りたい方は必ず押さえておきましょう。
以下の5つが必ず気をつけて欲しい注意点です。
- ハウスクリーニングでキレイにする
- ホームインスペクションを行う
- リフォーム・リノベーションはしない
- 建て替えの有無を確認する
- ローンが利用できる金額に設定する
注意点1.ハウスクリーニングでキレイにする
築50年マンションを売る時は、ハウスクリーニングでキレイにするようにしてください。
室内がキレイでないと、買い手が見つかりづらくなり、売却価格が下がるためです。
また、売却までの期間が長くなれば、管理費や修繕積立金などの維持コスト負担が大きくなります。
特に、キッチンや浴室などの水回りが汚い場合は、内覧で良い印象を与えることができません。
築50年マンションに限った話ではありませんが、マンションを売る場合はハウスクリーニングで隅々までキレイにすることが大切です。
注意点2.ホームインスペクションを行う
築50年マンションを売る場合は、ホームインスペクションを行いましょう。
ホームインスペクションとは、第三者の専門機関による建物検査・診断になります。
インスペクションでチェックされる主な項目は次のとおりです。
- 床の傾きやきしみ
- 建具の開閉
- 雨漏り
- 排水管の詰まり
- 床、天井のひび割れやカビ
- 防音性
- 断熱性
- 防犯性 など
ホームインスペクションをすることで客観的な物件の性能や状態がわかり、買主に安心感を与えることができます。
相場は5万円〜8万円程度で、検査時間は2時間〜3時間で済むためおすすめです。
築古マンションでは物件の状態がわかることがとても重要とされます。
正確な状態がわからない物件はそもそも検討もされません。
時間に猶予があるならホームインスペクションを強くおすすめします。
注意点3.リフォーム・リノベーションはしない
築古マンションを売却する場合は、リフォームやリノベーションをしないようにしましょう。
築古マンションを考えている方は、購入後にリフォーム・リノベーションの実施を検討しているためです。
売主がリフォーム・リノベーションをしていると、好みが合わず選択肢から外れてしまうことも…
また、工事費用が売却価格に上乗せされて高くなるため、買主が買いづらくなります。
築古のマンションでは、基本的にリフォーム・リノベーションをせずに売り出しましょう。
注意点4.建て替えの有無を確認する
築古マンションを売却する前に、所有するマンションの建て替え予定を確認するようにしてください。
建て替えが予定されている場合は、売却時に説明が必要になるためです。
築50年ともなれば、管理組合で建て替えについて協議されているでしょう。
事前に建て替えの有無について確認するようにしてください。
注意点5.ローンが利用できる金額に設定する
築50年マンションを売却する際は、買主がローンを利用できる売却価格にしましょう。
築古マンションは担保価値が低いため、ローンの最大額が売買金額に満たない場合があるからです。
金融機関は住宅ローンの融資額を担保価値の範囲内で設定をします。
担保価値以上に融資をすると、ローン返済が滞ったたときに物件を売却をしても資金回収できないためです。
そのため、売却金額が高すぎるとローンが降りないことも多々あります。
住宅ローンが利用できない金額であれば、選択肢から外れてしまうでしょう。
売却価格をローンが利用できる金額にすることは、とても重要です。
築50年マンションを売りやすくするためのポイント8選
ここからは、「築50年のマンションを最大限売りやすくするためのポイント」を紹介していきます。
早く売ることで維持コストの削減にもつながり、多くの手元資金を残せるようになるでしょう。
初めてマンションの売却をする方には必見の内容ばかりを紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
以下は、築50年マンションを売りやすくするためのポイント8つです。
- ターゲット層を明確にする
- 価格相場を調べる
- 信頼できる不動産会社に依頼する
- 売却だけでなく買取も検討する
- モデルルームのような空間をつくる
- いつでも内覧ができるようにする
- 水回りを中心にハウスクリーニングでキレイにする
- キレイな写真を載せる
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
ポイント1.ターゲット層を明確にする
マンションを売りやすくするために、ターゲット層を明確にしましょう。
ターゲット層が明確でないと上手く訴求ができず、売却が進まないからです。
例えば、築古マンションを求めているのは次のような人であると考えられます。
- とにかく安くマンションを買いたい人
- ビンテージ風など古いマンションに憧れを持っている人
- 好きなようにリノベーションをしたい人
- 立地や広さを重視したい人
ターゲットが明確になれば、効果的な宣伝をすることができます。
不動産会社とも相談をして、まずはターゲットを決めるようにしてください。
ポイント2.価格相場を調べる
価格相場を調べることも、築50年マンションを売りやすくするためのポイントです。
相場を知らないと、適正価格で売り出すことが難しくなります。
相場よりも高くしたり、あえて安く売り出すこともできません。
相場価格は、次の方法で調べることができます。
- 「不動産情報サイト」で調べる
- 「不動産会社」に聞いて調べる
「イエウール」や「HOME4U」などの不動産情報サイトでは中古物件の販売価格を調べることができ、不動産会社では周辺の相場を教えてもらうことが可能です。
価格相場がわかれば、具体的な資金計画を立てることもでき、売却を進めていくことができます。
ポイント3.信頼できる不動産会社に依頼する
築50年マンションを売りやすくするために、信頼できる不動産会社に依頼をしましょう。
不動産会社によって、実績や査定額、対応などが異なり、売れ行きに差が出るためです。
信頼できる優秀な不動産会社であれば、築50年マンションをより良い条件で売ることができます。
逆に、信頼できない業者に依頼をしてしまうと、売却に時間がかかる上に価格も安くなってしまうでしょう。
不動産会社を選ぶ際は、一括査定サイトを活用して、複数業者で査定額や実績、評判を比較するようにしてください。
信頼できる優秀な業者に依頼できれば、良い結果が期待できます。
ポイント4.売却だけでなく買取も検討する
築50年のマンションを売りたい場合は、買取を検討しましょう。
売却だと、時間がかかったり買い手が見つからない可能性がありますが、買取だとこれらのリスクがありません。
買取の場合、相場価格より2割〜3割安くはなりますが、すぐに売却ができて現金化を進めることができます。
維持コストの削減や現金化のスピードを重視したい場合に有効な方法です。
売却できるまでに一般的に半年〜1年以上かかるため、早く売りたい場合は買取を検討してみてください。
ポイント5.モデルルームのような空間をつくる
築50年マンションを少しでも売りやすくするため、モデルルームのような魅力的な空間をつくりましょう。
何もない空っぽの部屋とモデルルーム化されている部屋では、まったく印象が違います。
家具などが配置されていれば、部屋の広さや使い方など生活イメージがしやすく、購買意欲を掻き立てることが可能です。
売り物として魅力的な見せ方をすることは、高く早く売るためにも重要になります。
ターゲット層に合ったコーディネートを行うサービス「ホームステージング」などもあるため、積極的に活用しましょう。
ポイント6.いつでも内覧ができるようにする
いつでも内覧ができるようにすることも、築50年マンションを売りやすくするために大事なポイントです。
内覧日に制限があると、売却チャンスを逃してしまいます。
マンションは内覧で隅々までチェックしてもらい、良い印象を持ってもらうことで初めて売却ができます。
買主は忙しい中で複数の物件を見て回るため、「内覧ができない=他の物件を購入」となってしまう危険があるのです。
平日の夕方〜夜、土日など、できるだけ内覧可能日時を広げて多くの人に見てもらえるようにしましょう。
築50年マンションを売るためには、「売却が決まるまでは、土日に予定を入れない!」くらいの覚悟と準備が必要です。
ポイント7.水回りを中心にハウスクリーニングでキレイにする
築古マンションを売りやすくするために、水回りを中心にハウスクリーニングでキレイにすることが大切です。
キッチンや浴室、トイレなどの水回りは、特に汚れが目立ちます。
割安な物件だとしても、サビやカビ、油汚れがひどいと良い印象が残りません。
決定権を握る奥様からは厳しい評価が下されるでしょう。
水回りは物件の印象に大きな影響を与えるため、キレイにしておくことが大事です。
ハウスクリーニングを利用すれば、プロの確かな技術で長年の汚れを落とし、キレイにしてくれます。
1万円〜2万円程度のコストはかかりますが、早く高く売れるのであれば安いものです。
ハウスクリーニングを活用して、水回りをキレイで清潔な状態にしましょう。
ポイント8.キレイな写真を載せる
少しでも築50年マンションを売りやすくするために、WEBサイトにはキレイな写真を多く載せるようにしましょう。
第一印象で興味を持ってもらえないと、物件詳細に目を通してもらうことはできず、問い合わせや内覧にも進まないためです。
ほとんどの人が、不動産情報サイトを利用して物件探しを行います。
問い合わせ数や内覧件数を増やしたい場合は、見栄えの良い写真を載せることです。
担当者が撮影をした写真が必ず良いとは限りません。
自分でも写真を用意し、業者と共有するようにしましょう。
できれば、プロのカメラマンに撮影をしてもらうのが1番効果的です。
【売れなかった場合】マンション売却以外の対処法
ここからは、マンションがスムーズに売却できなかった時のための対処法を紹介します。
売却以外の選択肢を持っておくことで心理的なストレスを減らしたり、維持費の削減をすることが可能です。
ここでは、以下4つの対処法について詳しく見ていきましょう。
- そのまま住み続ける
- 賃貸に出す
- 買取に出す
- 建て替えを待つ
対処法1.そのまま住み続ける
マンションを売却せずに、そのまま住み続ける方法もあります。
この方法は、新居を探す手間やコストを削減でき、住み慣れた環境で生活を続けられるのがメリットです。
室内の仕様や設備に何らかの不満がある場合は、リフォームやリノベーションで解消することができます。
売却理由が金銭的事情でなければ、このまま住み続けるのもいいでしょう。
ローンを完済していれば、管理費や修繕積立金、固定資産税の支払いだけなので、住居費の負担も小さくて済みます。
もちろん、耐震性など不安な点もありますが、住み続けるのも1つの選択肢です。
対処法2.賃貸に出す
築50年マンションを売却せずに、賃貸に出す方法もあります。
賃貸に出せば、毎月家賃収入が貯まり、生活資金や老後資金に使えるのがメリットです。
住宅ローンを完済済みであれば、十分なキャッシュフローを確保することができます。
ただし、空室リスクがあるため、信頼できる優秀な不動産会社・管理会社を利用することが大事です。
また、賃貸に出す場合は、修繕やハウスクリーニングを実施しましょう。
対処法3.買取に出す
仲介による売却ではなく、業者買取も検討しましょう。
買取であれば、すぐに築50年マンションを手放すことができます。
買取金額に同意後、すぐに売却ができるため、維持費がかからない上に現金化までのスピードも早いです。
業者は買い取った後にリノベーションをして販売するため、事前の修繕も必要ありません。
相手が業者なので、瑕疵担保責任を負うこともなく安心です。
相場価格よりも2割〜3割安い金額になりますが、確実に手放したい時に有効な方法と言えます。
瑕疵担保責任とは…不動産売買後に隠れた瑕疵(欠陥)が見つかった場合に、売主が負う責任のこと。買主は損害賠償請求や契約の解除を求めることができる。瑕疵担保責任には「物理的」「法律的」「心理的」「環境的」の大きく4つの分類される。
対処法4.建て替えを待つ
築50年マンションをすぐに売らずに、建て替えを待つこともできます。
築年数が古いマンションであれば、管理組合で建て替えについて協議が行われています。
国土交通省は、建て替えの基準を築60年していますが、もっと早いタイミングで建て替えを実施することも。
しかし、建て替えを待つのは現実的でありません。
建て替えの住民負担は1,000万円〜2,000万円以上であり、多くの住民が反対をするためです。
2014年の国土交通省の発表によると、全国に築50年以上マンションは5万戸あるにも関わらず、建て替えが実行されているのは230戸程度に留まります。
売却をしない場合は、建て替えを待つ方法もありますが、必ず実施されるわけではありません。
他の方法も選択肢に入れておきましょう。
まずは一括査定をして複数の業者から話を聞くことが大事
築50年マンションを売る場合、まずは一括査定をして複数の業者から話を聞くことが大事です。
所有するマンションの適切な相場がわかる上に、不動産会社選びにも役立ちます。
売却金額や売却期間は、どの不動産会社に依頼するかで大きく変わるもの…
その点一括査定サイトでは、利用料無料かつ1度の操作で複数業者に査定依頼を出すことが可能です。
そのため査定額や特徴をもとに、どこが良い業者か簡単に比較することができます。
「知っている業者だから」と、最初から1社に決めるのではなく、比較をして最も良い業者を選びましょう。
築50年マンションを売る場合は、一括査定サイトを活用して、効率よく優秀な業者を見つけてください。
まとめ
ここでは、築50年マンションの売却方法や注意点などについて、紹介いたしました。
あらためて、ここで紹介した重要なポイントを以下3点にまとめています。
- 築50年マンションを早く売りたい場合は、相場より安くするか買取を利用する
- 市場は今が売り時であり、今後は不況に陥る可能性がある
- 売却の場合は業者選びやハウスクリーニングなど適切な準備が必要
築50年マンションが売れずに困っている方、売る方法がわからない方は、ここで紹介した内容を参考にしてください。
そして、売り時を逃さないように、早速、業者探しなど行動を起こしていきましょう。
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